クロシタアオイラガの幼虫
写真は10月下旬に堺自然ふれあいの森で撮ったクロシタアオイラガの幼虫です。 幼虫は6~7月と8~9月に発生すると言われているのですが、まだいました。
クロシタアオイラガの幼虫も含め、イラガ科の幼虫は全て、毒棘で刺されると、激しく痛みます。 でも、毒棘に自信があるのか、逃げようとしたり速く動くことはほとんど無いので、撮影は楽です。
ところで、下の写真、どちらが頭でしょう。
イラガの仲間の幼虫は、棘に毒を持ち、警戒色で捕食者が近寄らないようにしているのですが、さらに頭を狙われないように、どちらが頭か分かりにくくしています。 そのうえ、危険を感じると、頭とは反対側を動かし、あたかもそちらが頭であるかのような行動を取ったりもします。
上の写真は、左に頭部があります。 下はその部分の拡大ですが、イラガの幼虫は頭部を隠し、なかなか見せてはくれません。
でも、どうにかして頭部を撮りたいと思い、つついたりしていると、頭を出して歩きはじめてくれました(下の写真)。
下は、頭部がよく分かるように、斜め下前から撮ったものです。
頭部の拡大
もっと下からの撮影
※ 成虫はこちらに載せています。
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コメント
クロシタアオイラガの幼虫はまた派手派手なんですね。
最近ヒロヘリアオイラガを記事にしましたが、顔を写すのは困難でした。
クロシタアオイラガの顔を鮮明に撮られているのに感動です。
顔の上の肉ひだの真ん中にある二つの黒い斑点は目を装った物なのでしょうか。
投稿: 夕菅 | 2011年11月15日 (火) 00時11分
歩かないと顔を上げてくれませんからね。今回は枝の途中にいたので、移動の途中だったのでしょう。
たしかにヒロヘリアオイラガの顔の上の肉ひだには2つの黒斑ガありますね。
眼を装ったものなら、捕食者がだまされ、それによってメリットがあるので、そのように進化したことになるのでしょうが、何の観察も無しに私の感覚だけから言えば、そうは思いません。
お尻に偽の眼を持つならともかく、偽の目の下に頭があることになりますから、これが捕食者に対して眼と認識されると、かえってまずいことになると思います。
また、この模様が有利に働くなら、他のイラガの仲間の幼虫にもあっても良さそうですが、そのようなことはありません。
私は単なる模様として理解しておく方がいいのではないかと思います。
投稿: そよかぜ | 2011年11月15日 (火) 22時34分
そよかぜさん
検索してもこの黒点について記述は見当たらず、何のためにあるのかなと疑問に思っていました。
たしかに私も偽の眼としては危険な位置だと思います。
ご丁寧にありがとうございました。
投稿: 夕菅 | 2011年11月16日 (水) 00時50分
参考までに、左の「マイフォト」にイラガの幼虫とヒメクロイラガの幼虫も載せておきました。
投稿: そよかぜ | 2011年11月17日 (木) 00時03分
おはようございます。
いつもブログを見て頂き有り難うございます。
クロシタアオイラガの幼虫の色が鮮やかなので見とれてしまいました。
勿来の関の幼虫はサクラの葉を食べていたせいか色褪せています。
こちらは寒いのでヒロヘリアオイラガが見られず残念です。
ところで,気になっていることがあります。それは最初の写真の右端上に黒い突起が見られます。私のブログの写真にもそれが写っています。
この黒い突起について,現在どこまで分かっているのですか。
投稿: itotonbosan | 2013年8月25日 (日) 05時47分
残念ながら、黒い突起については、何も情報を持っていません。
もし何かわかったら、お知らせします。
投稿: そよかぜ | 2013年8月25日 (日) 18時04分