アキアカネ
赤トンボが飛び交う季節となりました。 写真はその代表的な存在のアキアカネで、10月9日に撮ったものです。
アキアカネは5月末から6月に羽化するのですが、飛翔能力の高さと引き換えに体温が上がり、暑さに弱く、気温が30℃を超えると生存が難しくなると言われています。 そのため、夏の間は高山などの涼しい場所に移動して過ごし、平地の田園地帯などで「最も普通の赤トンボ」となるのは涼しくなってから、ということになります。 しかし最近は農業形態の変化の影響でしょうか、あちこちでアキアカネの激減が伝えられたりしています。
アキアカネの成虫は11月まで見られますが、なかには12月上旬まで生き延びるものもいます。 下は昨年の12月11日に堺自然ふれあいの森で撮ったアキアカネです。 さすがにあちこち傷んではいますが・・・。
ところで、アキアカネとよく似たナツアカネは、アキアカネのような移動はしませんから、夏に平地で見る赤トンボで多いのはナツアカネということになるわけです。
ナツアカネとアキアカネを見分ける際に、最も分かり易いのは胸部の黒帯の形状でしょう。 ナツアカネでは胸部の真中の黒帯の先端が角張って急に途切れたようになっているのに対し、アキアカネではこの部分が次第に細くなり、先端は尖っています(下の写真の水色で示した部分)。
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コメント
最近、ちょっとはトンボが撮れるようになりました。
けど、こんなにクッキリハッキリはなかなかです。
撮ったトンボの名前調べに
胸部、腹部などの模様が重要ってことを
つい最近知りました。
投稿: わんちゃん | 2011年10月14日 (金) 18時02分
トンボもなかなか近づいてゆっくり観察させてくれませんから、難しいですね。
顔の様子や全体の様子など、細かい違いも見なければならない場合が多いのですが、飛んでいるトンボを見て見分けるのはとても難しいですし・・・。
投稿: そよかぜ | 2011年10月14日 (金) 23時22分
アキアカネの同定にも苦労しました。
未熟のとき,両者は黄褐色なので胸の黒条が写るように撮ろうと思います。
結局,顔や胸が赤くならない方がアキアカネの♂と分かりました。
腹端の様子で雄雌が分かると初めて知りました。
コシヒカリを誰でも作るようになり減少してきたことが分かりました。
投稿: itotonbosan | 2014年1月23日 (木) 22時34分
アキアカネの生態は、なぜ夏に移動するのかなど、まだまだよく分かっていないようですね。
投稿: そよかぜ | 2014年1月24日 (金) 23時12分