センチコガネ
昨日は奈良公園のオオセンチコガネ(ルリセンチコガネ)について書きましたが、オオセンチコガネとよく似たものに、センチコガネがいます。 大きさはオオセンチコガネの方がほんの少し大きいのですが、個体差があり、小さいオオセンチコガネより大きいセンチコガネの方が大きいので、大きさはあまりあてにはなりません。 光沢も、オオセンチコガネの方があると言われるのですが、表面の細かい傷や個体差などで、そんなに差があるようには思えません。 奈良公園ではルリ色のものはオオセンチコガネだと思っていいのですが、黒っぽいものに出会うと・・・。
両者を見分けるには、頭部背面を覆った頭楯(とうじゅん : 下の写真)を見るのが良さそうです。 下はオオセンチコガネですが、オオセンチコガネの頭楯は前縁が長く突き出し、三角形状になっています。
これに対してセンチコガネ(下の写真)の頭楯の前縁は半円形です。 上と比較してみてください。
区別点はもうひとつ、オオセンチコガネでは胸部背面の中央部に細く長い溝があり、センチコガネではこの溝が無いと言われていますが、全ての個体に当てはまるのかどうか、少し疑問が残ります。 この点についての比較は、オオセンチコガネの写真とこの記事の1枚目の写真とを比較してみてください。
日本にいる糞虫の仲間は、大別すると、小さいものから順に、マグソコガネの仲間、エンマコガネの仲間、ダイコクコガネの仲間、センチコガネの仲間がいます。 マグソコガネの仲間とエンマコガネの仲間(たぶんコブマルエンマコガネ)の記事へは、こちらから入っていただけます。
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コメント
おはようございます
頭楯・・・って書いてなんて読むんですか
頭の楯で意味はわかるのですが。。
専門用語は読めないのが多くてなさけない
糞虫を探すのには牧場でしょうか
投稿: エフ | 2011年10月30日 (日) 08時53分
「頭楯」は「とうじゅん」です。記事にも入れておきました。
糞虫を目的に行くなら牧場か獣糞の多そうな山道でしょうね。
トラップを仕掛けるのも効率的です。紙コップに糞じゃなくても、例えば肉屋さんでニワトリの頭をもらってきて(腐りかけのものが良さそうです)入れ、紙コップの縁が地面の高さと同じくらいになるようにセットしておきます。
投稿: そよかぜ | 2011年10月30日 (日) 15時42分