ママコノシリヌグイ
ママコノシリヌグイは湿り気の多い所に生えるつる性の1年草です。 葉身は三角形をしています。 葉の付け根にはタデ科の特徴として托葉鞘があるのですが、ママコノシリヌグイでは、その先端が開き、苞葉状になっています。
ママコノシリヌグイは茎も葉柄もトゲがいっぱい。 このトゲは下を向いていますので上にはどんどん進むことができるのですが、下に下がろうとするとトゲがひっかかります。 つまりこのトゲは他の植物が茂る所でも、細い茎で他の植物に頼りながら、その上に出て葉を広げて光合成しようとする“知恵”なのです。
他の人のブログなどを見ると、この「継子の尻拭い」の名前はトゲで継子をいじめる発想のように書かれています。 でも尻を拭うのは葉ですよね。 写真でも分かるように、葉の表には、トゲはありません。 葉の裏には中央脈にトゲがあるのですが、これを人差し指と中指で挟んで使えば、何の問題もありません。 トゲの多いように見られる関係にあっても、継母はトゲの無い柔らかな部分をちゃんと選んでお尻を拭いてやっている・・・というのは、うがった見方なのでしょうか。
花は同じタデ科のミゾソバなどに似た美しい色で咲きます。
今までいろんなタデの所で書いてきましたが、この美しい色をしているのは花弁ではなくガクです。 花弁は退化してありません。 そしてこのガクは花後も残り、果実を保護します。 そして色もほとんど変化しませんから、咲き終わった花はツボミのように見えます。 ツボミは細長く、果実を保護している花後の姿は膨れていることで見分けるしかありません。 下の写真で、上側の花序にはツボミが多く、下の花序ではほとんどが咲き終わった花です。
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コメント
同じころ出合ったアキノウナギツカミと似てるけど~と。
でも、しっかり葉っぱが見えててナットク。
トゲもバッチリ・・・
投稿: わんちゃん | 2011年9月21日 (水) 14時49分
アキノウナギツカミは花は似ていますが、葉の形が違いますし、トゲも、もっと細かいですね。ママコノシリヌグイのトゲだと、うなぎをつかむのではなく、うなぎを刺してしまいます。
投稿: そよかぜ | 2011年9月21日 (水) 23時48分