« ツマグロイナゴモドキ(ツマグロバッタ) | トップページ | ツルニガクサ »

2011年9月26日 (月)

カシワバハグマ

 大和葛城山で咲いていたカシワバハグマです。

Kasiwabahaguma110918_1

 カシワバハグマは、本州の宮城県以南の主に太平洋側、四国、九州の林の中で咲くキク科の多年草です。 茎は硬く枝分かれせず、葉は茎の中央に集まってつきますので、やや輪生状に見えることもあります。

Kasiwabahaguma110918_2

 名前の「カシワバ」は、カシワのような大きな葉を意味します。 縁には粗いきょ歯があります。
 花は9月から咲き始めます。 白い細い花弁はクルクルとねじれています。 「ハグマ」を漢字で書くと「白熊」なのですが、これは動物のヤクのことで、この白い花弁を、仏具の払子(ほっす)に使うヤクの毛にたとえたものです。

Kasiwabahaguma110918_6

 カシワバハグマはコウヤボウキナガバノコウヤボウキなどと同じ属です。 これらのしなやかな植物とカシワバハグマとが同じ属であることはピンと来ませんが、たしかに細い花弁はもちろん、総苞の様子や頭花の断面などを見ると、よく似ています。
 下の写真の左は頭花を割ったもので、中央と右はそこから取り出した小花、つまりほんとうの1つの花です。 これらの仲間は雄性先熟の花ですが、中央は雌性期、右はツボミです。

Kasiwabahaguma110918_3

 花のつくりをもう少し詳しく見ておきます。 カシワバハグマの頭花は3~8個程度の小花が集まっていて、全てが筒状花です。 花弁は5裂しています(ねじれて分かりにくいですが・・・)。
 花弁が開いて間もない頃は、5本のオシベの細長い葯はメシベを取り囲んで互いにくっつき、メシベ側(つまり内側)に花粉を出します。 そして花糸が曲がり、つまり葯が下方に引っ張られると、相対的にメシベが上昇し、内側に出された花粉を外に持ち上げます(下の写真)。 この時のメシベの柱頭は開いておらず、受粉能力はありません。 つまりこの時のメシベの役割は、花粉を持ち上げ、徐々に花粉を出すことです。 これが雄性期です。

Kasiwabahaguma110918_4

 花粉を出し終えたメシベはオシベより高くなり、柱頭を左右に開き(下の写真)、受粉体制に入ります。 これが雌性期です。

Kasiwabahaguma110918_5

|

« ツマグロイナゴモドキ(ツマグロバッタ) | トップページ | ツルニガクサ »

草1 合弁花」カテゴリの記事

コメント

おはようございます
カシワバハグマの花のつくりよく理解できました
的確な写真との組み合わせでわかりやすい
雄性期、雌性期ようやくわかった気がします
先日見たモミジハグマに葉の形が違うだけでよく似てます

投稿: エフ | 2011年9月26日 (月) 08時32分

エフさんのコメントからエフさんのモミジハグマに行けるようにリンクさせておきましたよ。
同じハグマですから、花はよく似ていますね。
でも、モミジハグマの1頭花あたりの小花の数は3と決まっているのに対し、カシワバハグマの小花の数は3~8個と、かなり幅があります。
モミジハグマと同じ属の植物としては、これまでの私のブログでは、テイショウソウを取り上げています。

投稿: そよかぜ | 2011年9月26日 (月) 21時51分

はーい、ありがとうございます
私のブログのモミジハグマからもリンクさせてください
テイショウソウもよく似てますね
商売に喩えるところが大阪人っぽいでんなぁ~

投稿: エフ | 2011年9月26日 (月) 22時10分

リンクはどんどんしてください。
生命は動的平衡の上に成り立ち、動的平衡は生産と消費のバランスにより保たれる、と書くと、哲学的になりますかね。

投稿: そよかぜ | 2011年9月27日 (火) 07時39分

ハグマ繋がりで・・・

先日、奈良公園若草山山麓でキッコウハグマに出合ったんです。
お花が咲いてなかったんでどんなお花かな?
と・・・

カシワバハグマに似てるなぁって思いました。
けど撮った写真にはお花がついてないです
もう、お花が終わったのか?それとも、これから咲くのかな?

写真は「そよ風BBS」に貼らせていただきました。

投稿: わんちゃん | 2011年10月 2日 (日) 20時10分

写真のキッコウハグマはこれから咲く花ですね。
花の写真も「そよ風BBS」に入れておきました。

投稿: そよかぜ | 2011年10月 2日 (日) 23時28分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: カシワバハグマ:

« ツマグロイナゴモドキ(ツマグロバッタ) | トップページ | ツルニガクサ »