チチタケ
チチタケは夏から秋にかけて広葉樹の林で見られるベニタケ科のキノコです。 傘はやや漏斗型で細かいビロード状になり、表面の色は黄褐色~赤褐色、幼時は暗色(上の写真)です。 ひだは密で白色から淡黄色です。 柄の表面は傘とほぼ同様です。
チチタケの特徴は、何と言っても、その名前のとおり、傷がつくと、そこから多量の乳液が分泌されます。
乳液は初め白いが、次第に褐色になり、ねばりがあります。 このねばりの元はポリイソプレンですが、ポリイソプレンはゴムの主成分です。
乳液をなめてみると、やや渋味が感じられます。
チチタケの食用キノコとしての評価は分かれます。 ベニタケ科全体の傾向ですが、ぼそぼそした食感が好まれない場合もあります。 しかし、うどんやソバの具として用いると、つゆに独特の香りがうつります。 特に栃木県では「チタケ」の名で好まれ、「ちたけそば」は代表的な郷土料理だということです(私はまだ食べたことがありません)。
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コメント
こんにちは。
これがチチタケですか。
チダケサシを見て、是非、このチイチダケを見たいと思っていました。
一度、食べてみたいものです。
投稿: 多摩NTの住人 | 2011年8月13日 (土) 18時55分
チチタケはチタケまたはチダケとも呼ばれ、これを採って、茎葉の少ないチダケサシの茎に次々と刺して持ち帰るというのですが、私の家の近くでは、残念ながらチダケサシも見当たりませんし、チチタケもそんなにたくさんは出ません。
でも、乳が茶色くこびりついて汚れてしまうのを防ぐためには、チダケサシを使ったこの方法は、たしかに理にかなっているのかもしれませんね。
投稿: そよかぜ | 2011年8月14日 (日) 07時51分