ミズタマソウの花
ミズタマソウはアカバナ科の、山野の林下に生える多年草です。 葉は対生し、節は赤褐色を帯びています。
ミズタマソウで目立つのは果実です。 果実の周囲に密生した白い毛のために、特にこれから涼しくなって朝露に濡れているところなどは、その名のとおり水玉が連なったように見えます。 8~9月に咲く花は小さく、ほとんど注目されません。
しかしその注目されない小さな花も、拡大して見れば、なかなかおもしろい花です。 “水玉”の連なった様子は、うまく撮ることができれば(今まで撮った写真で満足できるものがありません・・・)秋に紹介することとして、今回は花をとりあげてみました。
ガク片は2枚で、花弁も2枚なのですが深い切れ込みがあり、4枚のように見えます。 オシベは2本で、メシベは1本、花の大きさの割には大きな柱頭があります。
子房下位の花で、ガク片の下には透明感のある白い毛をまとった子房があるのですが、この子房は受粉する前から生長を始めており、花の咲く頃にはかなり大きくなっています。
子房に生える毛は先が曲がっていて、果実が完成した時には、この毛で動物の体などにくっつきます。(つまり、ひっつきむしの1種です。)
◎ ミズタマソウの果実をこちらに載せています。 また、ミズタマソウと同じ属で分布域も重なるタニタデとウシタキソウについてはこちらに載せています。
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コメント
>子房に生える毛は先が曲がっていて、果実が完成した時には、この毛で動物の体などにくっつきます。(つまり、ひっつきむしの1種です。)
先が曲がっている毛の様子がとてもキレイに撮れてて、よく解り、ナルホドです。
投稿: わんちゃん | 2011年8月17日 (水) 23時02分
風が無く、近くに三脚代わりになる岩があって、いい条件で撮れました。
投稿: そよかぜ | 2011年8月18日 (木) 08時01分
こんにちは。
ミズタマソウが咲き始めましたね。
私はとても気に入っている野草です。
確かに開花時には子房は既に水玉状態になっていますね。
投稿: 多摩NTの住人 | 2011年8月19日 (金) 08時22分
多摩NTの住人さんのブログには、毎年ミズタマソウが登場していますね。
ミズタマソウによく似たウシタキソウやタニタデの写真も、機会があれば載せたいと思います。
投稿: そよかぜ | 2011年8月20日 (土) 07時39分