クマゼミ
私の子供の頃、大阪で夏のセミといえば、ニイニイゼミに始まり、アブラゼミが中心でした。 たまに大きく力強いクマゼミをみつけると、とても嬉しかったことを思い出します。 頭部の横幅が広いのも、より大きく感じる原因かもしれません。
それが1980年代以降、クマゼミが急に増えだし、アブラゼミを見かけることが珍しくなりました。 昆虫の分布がこんなに簡単に変るのかと驚きました。 ところが最近はまた少しアブラゼミが多くなっているようです。 これらのセミの個体数の変動の原因は何なんでしょうか。 地球温暖化も影響しているのかもしれませんが、それだけでは説明がつかないようです。
大阪に住む私にとっては現在のクマゼミはあまりにも“ありふれた”存在ですので、上のような書き出して始めました。 上の写真のように、この夏もあちこちでクマゼミの抜け殻がいっぱいです。(セミの抜け殻に見える白い糸のようなものについては、こちらでどうぞ。) しかし、世界的にまた全国的に見ると、クマゼミは日本特産ですし、国内の分布も関東・北陸以南に限られています。
さて、体の色についてですが、黒光りするクマゼミはいかにも強そうで、上の写真でもセグロアシナガバチが近づいてきても全く動じる様子はありませんでした。
クマゼミの体は、このように艶のある黒い色が中心で、腹部の中ほどには左右一対の白い斑紋があります。 ヒグラシを赤っぽいセミ、ミンミンゼミを緑っぽいセミとするなら、クマゼミは黒っぽいセミとしていいでしょう。
ところで、下もクマゼミです。 羽化してからの時間が経過していないのはどちらでしょうか? 下は艶のある黒い色が剥げてきている?
じつは羽化から数日間は、クマゼミの背中側は金色の微毛で覆われています。 それが抜け落ちて艶のある黒い色になっていきます。
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コメント
大阪で結構大きな公園の傍に住んでいました
セミも思いっきり鳴いていたんでしょうが
そよかぜさんが子供だった頃のようには全くです。
セミを間近に見るようになったのはつい最近のことです。
どのセミも同じに見えてたのかも?
鳴き声だけで姿は見えて無かったです
セミがウチの庭に居てクマゼミと教えていただいて、オヤ?と思いました
身体の色が黒いとありますが、
ウチのクマゼミは黒くなくって淡いベージュ色です。
投稿: わんちゃん | 2011年8月19日 (金) 20時53分
> ウチのクマゼミは黒くなくって淡いベージュ色です。
最後の写真の下に書いたように、羽化したばかりのクマゼミですね。
投稿: そよかぜ | 2011年8月20日 (土) 07時45分