« ニンフホソハナカミキリ | トップページ | ハグロトンボ »

2011年8月 1日 (月)

バイケイソウ

 バイケイソウは地下茎を持ち、群生する傾向が高い植物です。 春にはみずみずしい姿を楽しませてくれます。

Baikeisou090405_1

 ただし、この芽が出た姿は、山菜として知られているオオバギボウシ(ウルイ)やギョウジャニンニクと似ているため、毎年のように誤食が起こっているようですが・・・。 バイケイソウに含まれるアルカロイドは血圧降下作用を持ち、中毒した場合の重症例では死亡する場合もあります。 根茎は白藜蘆根(びゃくりろこん)という名で用いられたこともありましたが、催吐作用や強い毒性のため、現在では使われていないようです。 毒性を利用して東雲草(しののめそう)という名で殺虫剤としても使われたくらいです。

 そのバイケイソウが花の時期を迎えています。 高山植物としてよく知られているコバイケイソウに比較して、「コ」の付いていないバイケイソウの方が“本家”のはずなのですが、あまり注目されません。 林床に咲くバイケイソウでは、花の時期には葉が痛んでいて、高い草丈がかえってみすぼらしい印象を与えてしまうのでしょうか。

Baikeisou110725_1

 緑白色の花の色も地味です。 それに花弁3枚とガク片3枚の計6枚からなる花被片は長く残ります。 この性質はバイケイソウと同じ属の、以前記事にしたシュロソウと同じ性質なのですが、パッと散るサクラを好む日本人には見苦しく感じるのでしょうか。
 花は全て両性花です。 この点がよく似ているコバイケイソウとの区別点の一つで、コバイケイソウでは花茎の先端部には両性花が咲き、横に伸びる枝につく花は雄花です。

Baikeisou110725_2

 上の写真では、6本のオシベと、その間から強く外曲した花柱が見えます。 なお、柱頭は外曲した内面に存在します。
 子房には軟毛が密生しています。 下は成長した子房で、さく果になっていきます。

Baikeisou110725_3

 DNA解析の手法によるAPG植物分類体系では、バイケイソウは、シライトソウショウジョウバカマツクバネソウエンレイソウなどと共にユリ科から別れ、メランチウム科(またはシュロソウ科)に分類されるようになりました。
 メランチウム科は北半球の温帯を中心に分布しています。 ちなみに、メランチウムも北アメリカに分布する、雰囲気的にはバイケイソウに似た多年草です。

 バイケイソウの名は、花がウメ、葉がケイランに似ているから、と言われているのですが、私にはそんなに似ているとは思えないのですが・・・。 ちなみにケイラン(蕙蘭)は台湾と中国の広東省を主な原産地とするシンビジウム属の植物です。

|

« ニンフホソハナカミキリ | トップページ | ハグロトンボ »

草3 単子葉」カテゴリの記事

コメント

お花の咲いたオオバギボウシは何枚か撮ってました。
植物観察会で
「この種の若葉は食べれます、こっちは食べれませんよ」って教えていただきますが、
オオバギボウシとバイケイソウ素人判断ではアキマセンね。

二枚目
背の高いバイケイソウの姿、良く理解できるように撮ってらして流石です。

投稿: わんちゃん | 2011年8月 3日 (水) 14時55分

バイケイソウの葉脈は、全て葉の元から伸びて葉の先端で閉じていますが、オオバギボウシの葉脈は、主脈から枝分かれしています。
また少し成長した株では、バイケイソウの葉には葉柄がありませんが、オオバギボウシの葉には葉柄があります。

> 背の高いバイケイソウの姿、良く理解できるように撮ってらして流石です。

ありがとう。
でも、もう少し絞るべきでした。

投稿: そよかぜ | 2011年8月 3日 (水) 23時14分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: バイケイソウ:

« ニンフホソハナカミキリ | トップページ | ハグロトンボ »