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2011年7月12日 (火)

マイマイガ

 10日に東大阪市の枚岡公園に行って来ましたが、公園いたるところマイマイガが飛んでいました。 飛んでいるのは全てオスで、どこかでじっとしているメスを探しているのでしょう、低く飛び続けます。 とまったところを写真に撮ろうとしたのですが、なかなかとまってくれません。 よくもあんなに飛び続けられるものです。

 上の動画から切り取った写真を1枚、下に載せておきます。 翅はボロボロになっても、飛び続けています。

Maimaiga110710_4

 マイマイガは7月から8月にかけ羽化します。 名前を漢字で書くと「舞舞蛾」で、このオスの飛び回る姿からの名前のようです。 一方のメスはほとんど飛ぶことはありません。
 やっと交尾しているところを見つけ、写真に撮ることができました(下の写真)。

Maimaiga110710_1

 上の写真で、白っぽいのがメスで、黒っぽいのがオスですが、このオスもかなり飛びまわったらしく、鱗片が落ちて白っぽくなっています。
 オスとメスは色だけではなく、大きさもかなり異なります。 上の写真では、オスがメスの上に覆いかぶさっていて、メスの大きさが分かりませんし、オスの方が翅を広げていて大きく見えますが、メスの方がかなり大きく、オスの2倍近くもあります。 マイマイガやカシワマイマイなど、この仲間は性的二形が顕著で、オスとメスとで色も大きさも異なります。 マイマイガの学名は Lymantria dispar ですが、この種小名 dispar も「ペアになっていない」という意味で、この性的二形を意味しています。

 上の写真で、メスの上方に黒っぽいものが見えます。 下は明るさを変えてその部分を拡大したものですが、黒っぽいのはサナギの脱皮殻です。 メスは羽化した後、ほとんど移動しないままに交尾するに至ったということになります。

Maimaiga110710_2

 最初の写真で、オスの鱗分が取れていると書きましたが、もう少し新鮮なオスの写真を下に載せておきます。 このオスも写真を撮るために近づくと、すぐに飛んでいってしまいました。

Maimaiga110710_3

 マイマイガは交尾を終えると、卵を産み、間もなく死んでしまいます。 産み付けられた卵はそのまま越冬し、春に孵化します。
 幼虫はたいへんな広食性で、草であろうと、針葉樹であろうと、広葉樹であろうと、いろんな葉を食べます。 糸を吐いて木からぶら下がることもあり、ブランコ毛虫と呼ばれているのが、このマイマイガの幼虫です。
 マイマイガはドクガ科に分類されていますが、毒のあるのは1齢幼虫のみで、もちろん成虫にも毒はありません。

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コメント

虫たちが交尾している姿って
イロイロなポーズだなぁって思いました。

オスの触角ってスゴイ櫛葉状態・・・

投稿: わんちゃん | 2011年7月13日 (水) 21時34分

> オスの触角ってスゴイ櫛葉状態・・・

全ての蛾にあてはまるわけではないですよ。
この触角は、メスの出す性フェロモンを受け取るためにあるのでしょう。マイマイガは昼間に飛び回るくせに、メスを探すのに視覚に頼らないのですね。

投稿: そよかぜ | 2011年7月14日 (木) 21時44分

おはようございます
このガのオスの方ですが少し前に庭にいました
めちゃくちゃな飛び方なのでガなのかチョウなのか
見極められませんでした
それと蛹の脱皮殻もありました
これは何?でしたがマイマイガの蛹の殻だったんですね
なぞ解きをありがとうございます

投稿: エフ | 2011年7月16日 (土) 08時10分

飛び方はまさしく「舞舞」ですね。急に方向転換するので動画を撮ろうと追いかけるのもたいへんです。

投稿: そよかぜ | 2011年7月17日 (日) 00時31分

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