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2011年2月14日 (月)

ムクノトガリキジラミ

Togarikijirami110213_1

 写真はヤツデの葉の裏にいたトガリキジラミ科のムクノトガリキジラミだと思われます。 トガリキジラミ科のなかでは最も普通種とされていて、ムクノキに限らず、いろんな植物につくようです。 なお、この種の同定にあたっては、田悟敏弘さんのHP「昆虫観察ガイド」を参考にさせていただきました。
 写真で、腹部の先端近くが2段になっているように見えますが、よく見ると、そこに白っぽい物質があります。 たぶん蝋状の物質を分泌しているのでしょう。

 このブログでキジラミの仲間は初登場ですので、少しキジラミについて書いておきます。 キジラミの仲間は、植物の汁を吸う( だから「木のシラミ」です )ことで、葉のねじれや成長を妨げ、また幼虫の排泄物はネバネバしていて病気を媒介しますので、農業や園芸では嫌われ者です。 今は1頭でおとなしくしていますが、これが春になるとたくさん増える、とは分かっていても、冬の写真の対象となる昆虫としては、みつけると嬉しいものです。(農業や園芸に関係している皆さん、ゴメンナサイ)

 キジラミは半翅目同翅亜目腹吻群に分類され、アブラムシやカイガラムシなどに近い仲間です。
 この機会に、半翅目(カメムシ目)の全体をまとめておくと、下のようになります。

同翅亜目(ヨコバイ亜目) 前翅全体が膜質、口吻を頭の前に出せない
  頚吻群
   セミ型類(6科) セミ、アワフキムシ、ツノゼミ、ヨコバイ
   ハゴロモ型類(13科) ウンカ、ハゴロモ
  腹吻群
   キジラミ型類(6科) 最も原始的と考えられている
   アブラムシ型類(13科) 有翅型と無翅型がある
   コナジラミ型類(1科) 体は粉に覆われる
   カイガラムシ型類(12科) 殻で身を固めて植物体に固着する
異翅亜目(カメムシ亜目) 前翅基部半分がキチン化、先半分が膜質で翅脈が明瞭
   カメムシ、アメンボ、タガメなど

 キジラミの仲間には、いくつかの科がありますが、写真のキジラミは、下の水色の円で示した1箇所から、径分脈( R : radial veins )、中脈( M : median veins )、肘脈( Cu : cubitus veins )が分岐しています。 これはトガリキジラミ科の特徴となっています。

Togarikijirami110213_2

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コメント

眼の錯覚でしょうか?
二匹が重なっているように見えて仕方が無いのですが・・・

小さいのでしょうねぇ。

投稿: わんちゃん | 2011年2月14日 (月) 21時31分

模様がゴチャゴチャしていますが、1頭です。
ヤツデの葉脈は、おおよそのものさしになり、おおまかな大きさの比較には便利です。
このトガリキジラミの体長(翅を除き、頭から腹部端末まで)は、約2mmです。

投稿: そよかぜ | 2011年2月15日 (火) 06時52分

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