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2011年2月28日 (月)

トチノキの冬芽

 トチノキの冬芽が青空の下で光を浴びて輝いていました。

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 トチノキの冬芽が光っているのは、冬芽全体が粘液で覆われているからです。 粘液で覆われている理由としては、乾燥などから冬芽の内部を守るためとか、虫などの食害を防ぐためと言われていますが、よく分かりません。

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 以前、ホオノキゴンズイなどの冬芽の記事で、芽には頂芽と腋芽があり、木の種類により頂芽が発達するものと腋芽が発達するものがあることを書きました。
 一般的に頂芽が発達する木は、込み入った枝で限られたスペースにできるだけたくさんの葉をつけて光合成量を高めようとするのではなく、とにかく先へ先へと伸びようとしているわけで、高くなる木に多く見られます。 トチノキは谷間などの水分の多いところによく見られる高木で、成長速度も速く、頂芽と腋芽を比較すると、やはり頂芽の方が断然大きくなっています。

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 明日はトチノキの芽の下方にある葉痕(葉の取れた跡)に注目してみたいと思います。

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2011年2月27日 (日)

カケス(大写し)

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 以前このブログに載せた、春の金剛山で撮ったカケスは距離があったので、今回は大きく撮ってみました。

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※ 上2枚の写真はクリックで拡大します。

 でも、これだけ大きく撮ると、なんだか剥製のような感じもしますので、最後に、1枚目の写真とほぼ同じ場所から飛ぼうとしている所を載せておきます。 少しシャッタースピードが遅すぎましたが・・・。

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2011年2月26日 (土)

コガラ

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 コガラです。 金剛山で撮りました。
 コガラは森林に住む留鳥で、日本でも北海道から九州まで見られます。 食性は雑食で、昆虫や果実等を食べています。 金剛山では、シジュウカラヤマガラゴジュウカラなどのカラ類と共に、比較的簡単に出会える鳥です。

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※ 写真はクリックで拡大します。

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2011年2月24日 (木)

冬の畑の鳥たち

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 ヒヨドリがキャベツを食べていました。 いちおうはネットが張られているのですが、これくらいの荒い目のネットでは、何の効果も無いようです。

 下はシロハラ。 こちらは落ち葉などをひっくり返して虫を探しているようですが、敷き藁などの中も探すので、芽生えた作物などには被害が出ないのでしょうか。

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 下はハシボソガラス。 「ごんべが種蒔きゃカラスがほじくる」というのがありましたね。

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2011年2月23日 (水)

チャタテムシの幼虫

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 写真はチャタテムシの仲間の幼虫だと思われます。 ヤツデの葉の裏にいました。 種名は分かりませんが、冬季に幼虫もいるという記録として、とりあえず載せておきます。

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2011年2月22日 (火)

ツバキの果実の孔

 ツバキについている褐色の三角形、じつはこれ、ツバキの果実が3裂し、中にあった種子がこぼれて果皮だけが残されたものです。

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 よく見ると、この残された果皮にはきれいに孔が開けられています。 これはツバキシギゾウムシの仕業かもしれません。 ツバキシギゾウムシは、その長い口吻で、ツバキの実の表面から種子に達する孔を開け、種子の中に卵を産みつけ、幼虫は種子を食べて育ちます。
 このツバキは近所のツバキ、ツバキシギゾウムシの活躍するのは6月、また楽しみが増えました。

※ 裂ける前のツバキの果実は、サザンカの果実と比較するかたちで、こちらに載せています。

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2011年2月21日 (月)

越冬中のアシダカグモのその後

 1月20日に、Millet.K さんの観察による越冬中のアシダカグモの様子を記事にしましたが、その後の様子を写真つきで送っていただきましたので、紹介します。
 2月18日、千葉県は日中3月中旬の暖かさ、そんななかで、窓の隙間で体を折り曲げて越冬していたアシダカグモが、この冬はじめて全身を見せました。

Asidaka110218_0559    2011年02月18日 05時59分

Asidaka110218_0619    2011年02月18日 06時19分

 そして、その18分後、また元の冬眠場所に戻ってしまいました。 夜行性のクモだからでしょうか。

Asidaka110218_0637    2011年02月18日 06時37分

 動くことができても冬眠場所を変えるところまではいかないようです。 クモの場合、自分の張った糸の所に戻るということかもしれません。

 全身の姿が見えた所で、このアシダカグモはメスであることが分かりました。 多くの場合、巣を張るクモではメスの方が大きく、ハエトリグモなどの徘徊性のクモでは雄雌での大きさの差はあまり無いのですが、特に腹部はオスの方がほっそりしています。 アシダカグモでもメスの方がガッシリした印象があります。 それに雄の背甲部には、よくハート形に似た模様が現れます。 これらのことがらや、越冬のこの後の様子などはこちらでご覧ください。

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2011年2月20日 (日)

キジバト

 同じ鳩でも、町の公園などでよく見られるドバト(カワラバト)は、本来はヨーロッパ、中央アジア、北アフリカなどに生息する鳥ですが、キジバトは元から日本にいた野鳥です。
 現在の手紙で最も普通に使う80円切手の図柄はキジバトです。 それほどキジバトは身近な野鳥と言っていいでしょう。
 しかし私の子供の頃は、キジバトはヤマバトとも呼ばれていて、その名のとおり山の鳥で、町で見ることはありませんでした。 ところが、1960年代に都市部での銃猟が制限されるようになってからは次第に都市部へ進出しはじめ、1970年代には街路樹や建造物でも営巣するようになりました。

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 和名の由来はキジのメスに体色が似ているからだとされていますが、よく見ると、なかなか美しい鳥です。
 繁殖期はほぼ周年です( 山にいる時からそうだったのか、少し疑問に感じています )。 キジバトは雌雄同色ですが、どう見てもカップルのように見える2羽が並んでいました(下の写真)。 この後、この2羽は・・・ そのラブラブの様子はこちらで紹介しています。

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※ 写真はクリックで拡大します。

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2011年2月19日 (土)

アラカシの芽

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 アラカシの芽も心持か膨らんできたようです。 このアラカシの芽、日当たりなど条件によって色は様々ですが、いずれの芽も真上から見ると、きれいな5角形をしています。

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 以前、アラカシの葉の付き方には規則があって、2/5葉序であることを書きました。 この、芽が5角形をしていることと、葉が2/5回転しながらついていることとは、関係があるのでしょうか。
 アラカシの芽の表面は、小さな葉のようなもので覆われています。 これを芽鱗とよんでいますが、このアラカシの芽鱗の起源は、葉ではなく、托葉が変化したものです(詳しくはこちら)。
 托葉は葉の左右についているものです。 芽の5角形と、2/5葉序である葉の付き方と、その托葉と、この3者の関係はどのようになっているのでしょうか。
 これらの関係を見るために、芽の断面を作ってみました(下の写真)。

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 上で赤い曲線で囲った内側と外側とで、明らかに様子が違いますが、芽鱗に保護され、新しい葉があるのは、赤い曲線の内側です。
 上の水色の線あたりで横に切った断面が下の写真です。 楕円形のように見えるのが新しい葉で、それをつなぐ線状のものは新しい葉の托葉です。

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 新しい葉と、托葉からなる芽鱗、ずいぶんと様子が違います。 芽の5角形に関係しているのは托葉起源の芽鱗の配列なんですね。 葉と芽の5角形との関係については、托葉が2/5葉序の葉の左右にあるという点では関係があるのですが、新しい葉そのものは芽の中央に押し込められていて、5角形には直接的にはあまり関係していないようです。 それにしても、新しい葉は、かなりの厚さの芽鱗に守られているのですね。

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2011年2月17日 (木)

ニッポンオナガコバチ(メス)

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 ヤツデの葉の表でじっとしていました。 体長は、前に突き出している触角を含めず、翅端までが4.5mmほどです。
 ニッポンオナガコバチはクロガネモチやウメモドキなどの実の内部に寄生して成虫にまで育ち、12月頃に実から出て交尾し、春の産卵まで寒さに耐えて暮らすのでしょう。
 オスはほとんど真っ黒です。

※ オスやクロガネモチからの羽化に関してなどはこちらに載せています。

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2011年2月16日 (水)

リョウメンシダ

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 上の写真、一見シダの葉の裏を見ているようなシダ、それがリョウメンシダです。 リョウメンシダは乾燥しにくい場所の、肥えた土の斜面など土の面が裸出しているような所でよく見られます。

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 上は9月上旬に撮ったものですが、左下から右上に伸びているのが葉の裏です。 リョウメンシダでは胞子のう群(=ソーラス)は葉面の中心部の中部以下につく性質があり、右上の部分は胞子のう群がついていません。 そして左上に写っているのは葉の表です。
 はじめにも書いたように、リョウメンシダは、胞子のうがついていない葉の部分では、表と裏とで、凹凸の様子、色合い、光沢の様子などがよく似ています。 そこで、表と裏の両面がよく似ているところから「両面シダ」というわけです。

 リョウメンシダの胞子のう群は、上の写真のように、胞子が成熟するまでは円腎形の包膜に覆われています。 下は包膜に覆われた胞子のう群の拡大です。

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 このようにリョウメンシダでは夏の終わりから胞子形成が始まり、そして冬に胞子散布の準備を始めます。 下の写真は2月6日の撮影ですが、胞子のう群を覆って保護していた包膜が縮れて、胞子のう群が現れています。

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 下は胞子のう群の拡大ですが、胞子のうの環帯(ノキシノブの記事を参照してください)は紅色で、なかなか美しいものです。

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2011年2月15日 (火)

ヤツデキジラミ

 ヤツデの葉の裏にいたヤツデキジラミです。

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 キジラミ類はよく似た種類が多くて種の判別が難しいのですが、このヤツデキジラミは、ヤツデにしか寄生しませんし、前翅前縁の中央近くにある暗色斑が特徴となります。
 お尻に白っぽい蝋状の物質をつけています。

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2011年2月14日 (月)

ムクノトガリキジラミ

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 写真はヤツデの葉の裏にいたトガリキジラミ科のムクノトガリキジラミだと思われます。 トガリキジラミ科のなかでは最も普通種とされていて、ムクノキに限らず、いろんな植物につくようです。 なお、この種の同定にあたっては、田悟敏弘さんのHP「昆虫観察ガイド」を参考にさせていただきました。
 写真で、腹部の先端近くが2段になっているように見えますが、よく見ると、そこに白っぽい物質があります。 たぶん蝋状の物質を分泌しているのでしょう。

 このブログでキジラミの仲間は初登場ですので、少しキジラミについて書いておきます。 キジラミの仲間は、植物の汁を吸う( だから「木のシラミ」です )ことで、葉のねじれや成長を妨げ、また幼虫の排泄物はネバネバしていて病気を媒介しますので、農業や園芸では嫌われ者です。 今は1頭でおとなしくしていますが、これが春になるとたくさん増える、とは分かっていても、冬の写真の対象となる昆虫としては、みつけると嬉しいものです。(農業や園芸に関係している皆さん、ゴメンナサイ)

 キジラミは半翅目同翅亜目腹吻群に分類され、アブラムシやカイガラムシなどに近い仲間です。
 この機会に、半翅目(カメムシ目)の全体をまとめておくと、下のようになります。

同翅亜目(ヨコバイ亜目) 前翅全体が膜質、口吻を頭の前に出せない
  頚吻群
   セミ型類(6科) セミ、アワフキムシ、ツノゼミ、ヨコバイ
   ハゴロモ型類(13科) ウンカ、ハゴロモ
  腹吻群
   キジラミ型類(6科) 最も原始的と考えられている
   アブラムシ型類(13科) 有翅型と無翅型がある
   コナジラミ型類(1科) 体は粉に覆われる
   カイガラムシ型類(12科) 殻で身を固めて植物体に固着する
異翅亜目(カメムシ亜目) 前翅基部半分がキチン化、先半分が膜質で翅脈が明瞭
   カメムシ、アメンボ、タガメなど

 キジラミの仲間には、いくつかの科がありますが、写真のキジラミは、下の水色の円で示した1箇所から、径分脈( R : radial veins )、中脈( M : median veins )、肘脈( Cu : cubitus veins )が分岐しています。 これはトガリキジラミ科の特徴となっています。

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2011年2月13日 (日)

雪のルリビタキ(オス)

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あれっ!
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2011年2月11日 (金)

雪の一日

 今日は朝から昼過ぎまで雪、雪の結晶を撮ろうと思ったのですが、気温が暖かく、きれいな結晶は見つかりません。

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 で、雪が止むのを待って、雪景色を撮りに近くをウロウロ。 撮った写真は「そよかぜ日記」に載せておきます。

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2011年2月10日 (木)

竹の切り口にトビムシ

 近くの里山を歩いていると、道の脇の竹が切られていて、その切り口に黒い小さなものがたくさんついているのが目につきました。

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 近づいてみると、ムラサキトビムシ科の1種と思われるトビムシでした。

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 このトビムシのいる竹の切り口は、地表から40cmあまりの高さです。 長さが分かるように竹の根元にレンズキャップを置いていますが、このレンズキャップは望遠レンズのもので、直径が82mmあります。

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 竹は切られたばかりのようで、維管束の断面からは糖分などを含んだ樹液が浸み出しているのでしょう。 しかし、落ち葉の下にいるトビムシが、においか何かでそのことを知ることができるというのは驚きですし、この高さまでたくさんのトビムシが上ってくるというのも驚きです。

※ トビムシについて
 トビムシの仲間は、日本で約340種、世界全体では約6,500種が知られています。 トビムシは昆虫か否か、分類学的には微妙な位置にいる昆虫です。 1つの理解としては、トビムシなどは無翅昆虫類で、有翅昆虫は無翅昆虫から生じたとされていますが、一方ではトビムシなどは甲殻類に近いともされ、遺伝子解析でも、方法の違いで、それぞれの説を支持する結果が得られています。
 トビムシは足が6本で、一見昆虫に近いのですが、跳躍器(注1)や粘管(注2)などの独特の器官をもち、触角に筋肉があり、昆虫では腹部に11体節があるのに対してトビムシでは6体節しかないなど、多くの昆虫には見られない特徴もあります。

(注1) トビムシはその名のとおり、よくジャンプするのですが、このジャンプはバッタの仲間などのように後肢で行うのではなく、普段は腹部腹面にくっついている跳躍器を伸ばすことで行います。 ただしイボトビムシの仲間には跳躍器はありません。
(注2) 粘管とは腹部下面にある管状の器官で、体内の浸透圧を調整する機能を持つといわれています。 これを持つことがトビムシの仲間の大きな特徴で、トビムシの仲間は「粘管類」とも呼ばれています。

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2011年2月 9日 (水)

ヒゲナガサシガメ

 アラカシの葉の裏にいたヒゲナガサシガメの幼虫です。 写真を撮っていると歩き出しました。

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 ヒゲナガサシガメの成虫の体長は、自慢の長いヒゲを除くと、1.5cmほどですが、写真の幼虫の体長は約5mmです。

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 成虫(下の写真:追加しました)もなかなか美しいサシガメですが、幼虫は腹部背面の赤い模様が目立ち、成虫以上に美しい色をしています。

Higenagasasigame120905_1    ヒゲナガサシガメの成虫 (2012.9.5.撮影)

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2011年2月 8日 (火)

0206の鳥撮り(2)

 昨日に続いて、2月6日に堺自然ふれあいの森で撮った写真から・・・

Kawasemi110206_1    カワセミのオス

Ruribitaki110206_2    ルリビタキのオス

Ruribitaki110206_1    ルリビタキのメス

Enaga110206_1    エナガ

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2011年2月 7日 (月)

0206の鳥撮り(1)

 2月6日は堺自然ふれあいの森で鳥を撮影。 確認した鳥をリストアップしておきます。
  ノスリ、カワセミ、ハクセキレイ、ルリビタキ(雌雄)、シロハラ、ツグミ、
  メジロ、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、ベニマシコ(雌雄)、ムクドリ

 私は虫なども撮りながらの半日、鳥だけを狙っていた人の話によると、ウソが4羽の群で現れたり、ミヤマホオジロも今年はずっといるようです。

 今日はこの中から、ノスリとベニマシコの雌雄を載せておきます。

Nosuri110206_1    ノスリ 羽根がかなり痛んでいます。

Benimasiko110206_1    ベニマシコのオス

Benimasiko110206_2    ベニマシコのメス

 明日もこの日撮ったもののうちの何枚かを載せるつもりです。

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2011年2月 6日 (日)

コシダの葉の裏にいたチャタテムシ

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 上は昨日記事にしたコシダの葉の裏にいたチャタテムシの1種です。 種名は分かりません。
 とは言っても、このチャタテムシが特にコシダと深い関係があるのかどうかは疑問です。 小さな虫たちは冬場に適度な硬さを持った葉の裏に集まる傾向があるように思いますが、このチャタテムシも、たまたまコシダの葉裏にいただけかもしれません。 逆に、コシダの葉の裏を探して、このチャタテムシがたくさん見つかるようなら、コシダと何らかの関係を持っているチャタテムシなのでしょう。 とりあえず、コシダの葉の裏にこんなチャタテムシがいたという記録として載せておきます。

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2011年2月 5日 (土)

コシダ

 '11年1月28日にウラジロを取り上げましたが、ウラジロは私の住む大阪付近では正月飾りに使うなど、シダの代表的存在です。 そもそも「シダ」という言葉は、ウラジロの羽片が枝垂(しだ)れる様子から、つまり古くは「シダ」はウラジロのことであったとも言われています。
 コシダはウラジロ科に分類されており、遠目にはウラジロを小さくしたようなシダです。 つまり、小さな「ウラジロ=シダ」というわけです。

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 上で「遠目には」ウラジロを小さくしたようなシダだと書きましたが、よく見ると葉の分岐のしかたは、ウラジロよりはかなり複雑です。 下はコシダを上から見たところですが、二股分岐を繰り返しています。

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 コシダはウラジロ同様、数年かけて1枚の葉を展開する(「ウラジロの芽」を参照してください)のですが、ここで問題です。 上の写真のような状態になるのに、何年かかっているのでしょうか。 「正解」はこちらです。
 この状態で、翌年展開する芽は下の赤い円の中心にあります。 つまり赤い円から左右に伸びているのが羽片の主枝で、このそれぞれの羽片がさらに二股分岐を繰り返しています。 さらに、この羽片の主枝の付け根には無柄の副枝がついています。

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 この春、上の赤い円の中央にある芽が伸びるとどうなるか、その時の姿が予想できるでしょうか。
 下の写真は、下方手前に延びてきているのが副枝、左右に羽片の主枝が伸びていて、中央にはそれから1年遅れて伸びだした中軸が写っています。 ただしこの羽片は二股分岐がうまくできていません。 こんな状態を見て、この葉がどのようにして展開してきたのか、考えてみても頭が混乱するばかりです。 やはり芽がどのように展開するのかを調べる必要があります。 上に書いた「正解」を見ると、すっきりするでしょう。

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こちらでは堺市のコシダと沖縄県・西表島のコシダを比較しています。

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2011年2月 4日 (金)

ホシヒメヨコバイ

Hosihimeyokobai110129_3

 モチツツジの葉の裏にいたホシヒメヨコバイ、なかなか美しいヒメヨコバイの仲間です。 以前ヤツデの葉の裏にいたのを見たこともあります。

 下もヒメヨコバイの仲間なのでしょうが、種名は分かりません。 ヤツデの葉の裏にいました。

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2011年2月 3日 (木)

ウロコアシナガグモ

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 ヤツデの葉の裏にいたウロコアシナガグモです。 腹部に鱗模様があるなかなか美しいクモです。 写真はオスで、オスの腹背には縦長の赤色斑があります。 ヤツデの葉脈と比較して大きさは分かっていただけると思いますが、長い脚を除くと、体長は5mm前後です。
 ヤツデの葉の裏には小さな虫が多く、クモはもちろん肉食ですから、これらの虫を食べているのでしょう。 ところが、下のウロコアシナガグモの頭胸部と腹部との間には、クモヒメバチの一種の幼虫らしきものが寄生しています。

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 これほど小さな虫の世界になると、小さすぎて鳥に食べられることはないと思いますが、小さな世界には小さな世界の厳しい弱肉強食の関係があるようです。

 下はかなり小さいウロコアシナガグモです。 脚で頭胸部をガードしています。

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 そして下がメス、腹背の赤色斑がありません。

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2011年2月 2日 (水)

羽根の白いカラス

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 昨日載せたカラスの群の中に、何枚かの羽根の白いハシボソガラスが、1羽混じっていました。 最初は灰でも付いているのかなと思っていたのですが、写真で拡大してみると、白くなっている羽根が混じっているようです。

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 色素が作られなくなれば白くなるわけで、花でも動物でも時々見られ、私たち人間でも黒髪に白髪が混じるわけですから、そんなに驚くような現象ではありませんが、「カラスは黒いもの」という固定概念に反するおもしろさがありますので、とりあえず載せておきます。

Karasu110123_3    体の反対側にも白い羽根がありました。

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2011年2月 1日 (火)

落穂拾い

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 もし検索でミレーの「落穂拾い」のつもりでこのページに来られた方がいたら、ごめんなさい。 落穂らしきものを拾っているのはカラス(ハシボソガラス)です。
 たくさんのカラスが田に集まっていました。 一斉に飛び立つと、かなりの数になります。

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 稲刈りが済んでからはかなり日数が経っています。 今頃になって何をしに来ているのでしょうか。 いずれかの個体が餌になるものを見つけて仲間を呼んだのでしょうか。 それとも、他の場所での餌が少なくなったからでしょうか。

Karasu2_110123_3

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