ユズ
ユズは耐寒性の強い柑橘類で、冬の寒い時期にも、その果実を見ることができます。 果実は酸味が強く、普通は直接食べることはしませんが、砂糖や蜂蜜に漬け込んだり、香味や酸味を加えるための香辛料や薬味として使用されたりもします。
柚子湯は冬至に限られたものではありません。 果実全体または果皮を布袋にいれて湯船に浮かべると、血行を促進させて体温を上昇させ、風邪を引きにくくさせる効果があるとされています。
ところで、トゲを持つ植物はたくさんあるのですが、このトゲの由来は様々です。 ミカン科の木にはトゲを持つものがよく見られ、ユズもそのうちの1種なのですが、ユズのトゲの場所を見ると、明らかに葉腋の芽があるべき場所です(下の写真)。
芽は伸びて生長すると枝になります。 つまり、ユズのトゲは少しだけ伸びた短い枝だと理解できます。 下の写真でもトゲの先端部分が褐色に、つまり枯れて硬くなっていますが、トゲになる「枝」は伸びだすや否や先端の細胞から死んで硬くなり、木を守る役割を担うようになります。
上の写真で、ユズの葉の葉柄には幅広い翼が見られます。 この葉柄に翼が見られることも、ミカン科によく見られる特徴です。
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コメント
柚子の実 の 短歌
『 冬青き 柚の葉かげに 黄なる実の
ひとつのこりて 春立ちにけり 』
加納 暁
刺というと、我が家にある檸檬の木にも、3cm位の長い刺があります。
投稿: S.ひでき | 2011年1月20日 (木) 18時28分
ご近所さんの畑にはユズの木もレモンの木も
植わってます。
ユズもレモンも、いっぱい実が生って
そこそこの数いただきました。
どちらの木の真ん前に何回も立ったことあります。
全~然、葉っぱや棘には気が付いてませんでした
観察に行かなくっちゃ・・・
投稿: わんちゃん | 2011年1月20日 (木) 20時26分
S.ひできさん、ユズでも木のお礼にと、実は全部取らず、1つだけ木に残しておくということが行われているようですね。
柑橘類でトゲといえば、何といってもカラタチです。
わんちゃん、いろんなミカン科の葉を見ていくと、そのうち面白い発見があるかもしれませんよ
投稿: そよかぜ | 2011年1月20日 (木) 23時36分
ユズ。じっくりと見たことがなかったですね。
この記事を読んでさっそく観察してみました。
トゲも翼もじっくり見てみました。
虫は残念ながら見つかりませんでしたが、また見てみようと思います。
いくつかリンクをはらせていただいています。
ありがとうございました。
投稿: hatthin | 2011年1月21日 (金) 09時25分
hatthinさん、リンクを張っていただいてありがとうございます。
ロウバイもいい花ですね。花のつくりはこちらに書いています。
投稿: そよかぜ | 2011年1月22日 (土) 07時23分
こんにちは。
ユズ湯は良いですね。ユズが手に入れば、冬至でなくても風呂に入れてしまいます。
トゲの説明はよく理解できました。
投稿: 多摩NTの住人 | 2011年1月23日 (日) 15時43分
ありがとうございます。
極小の世界。ひとつのワンダ-ランドですね。
投稿: hatthin | 2011年1月23日 (日) 21時00分
多摩NTの住人さんはハナユを育てておられるのですね。
この冬は焼酎のユズ割りを楽しめたのでしょうか。
hatthinさん、10のマイナス3乗メートルの世界、これからもいろいろ探っていきますからね。
投稿: そよかぜ | 2011年1月24日 (月) 00時07分