樹皮の下で越冬する虫たち
樹皮の割れ目の下で、多くの虫たちが越冬しています。 下はケヤキの樹皮をめくったところですが、何種類の虫がいるでしょうか。(写真はクリックで拡大します。)
木は年々太くなります。 太くなるにつれ、樹皮ははちきれ、隙間ができてきます。 このことを、昨日の記事「樹皮」で書きました。
樹皮の剥がれ落ち方は木によって違いがあり、虫たちにとって都合のいい隙間ができる樹種では、虫たちのいい越冬場所になります。
剥がれ落ちかけている樹皮を剥がすことは、越冬中の虫たちには少し気の毒ですが、木にとっては、「樹皮」の記事の内容からしても、そんなに悪影響は無いでしょう(注1)。 「樹皮」の記事はその“言い訳”のために書いたものです ^m^ 虫たちも新たな越冬場所を求めて移動してくれることでしょう。
ただし、樹皮をめくっている所を見た人は、木を傷つけていると思う人もいるでしょう。 樹皮めくりは人目を避けて行いたいものです。
(注1) 柿も樹皮に隙間ができやすい木ですが、柿の生産農家は、その隙間に柿の害虫が入り込むのを防ぐために、毎年柿の樹皮を削り落とすという作業を行うくらいです。
さて、上の写真に何種類の虫がいるのかですが、私も自信は無いのですが、たぶん6種類だと思います(下の写真)。
①と②は種類の異なるゴキブリでしょう。 ③はグンバイムシの仲間(ナシグンバイ?)、④は黒い個体、赤い個体、頭が黒く他は赤い個体、模様のある個体など、いろいろいますが、みんなノミゾウムシの仲間でしょう。 ⑤はクモの一種、⑥はヒレルクチブトゾウムシだと思います。
次回からはこれらの樹皮の下で越冬している虫たちの何種類かを、個別に取り上げていきたいと思います。
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コメント
樹皮の下に、こんなにたくさんの虫が隠れていたなんて
ビックリしました。図鑑の1ページを見てるみたいですね!
投稿: 柚子 | 2011年1月 7日 (金) 06時57分
>虫たちも新たな越冬場所を求めて移動してくれることでしょう。
「何すんねん!!気分よう寝んでるところやのにぃ・・・」と、きっと文句タラタラ言いながら・・・
ぼろぼろの樹に出合ったら、ポロッと樹皮をめくりたくなる衝動が・・・
投稿: わんちゃん | 2011年1月 7日 (金) 21時52分
まるで宝石箱のような眺めですね!
1と2はゴキブリなんですかーずいぶんオシャレな柄ではないですかー。
投稿: み。 | 2011年1月 7日 (金) 23時25分
柚子さん、樹皮の下にはまだまだ多くの種類の虫たちがいるんですよ。みんな小さいですが・・・。
わんちゃん、樹皮めくりは、何が入っているかなと、プレゼントされた箱の包みを開ける時の心境かな。
み。さん、私がゴキブリの仲間だと思っているだけで、間違っているかもしれません。しかし日本には50種以上のゴキブリがいて、そのほとんどが野外にいます。野外でもクモの餌になっているゴキブリは多いのでしょうね。
投稿: そよかぜ | 2011年1月 8日 (土) 08時19分