アケビコノハ
12月18日の問題の答です。 赤い円の中にアケビコノハがいます。 枯葉そっくりの擬態ですが、周囲はクヌギの枯葉できょ歯がありますが、アケビコノハの翅にはきょ歯のようなものはありません。
アカエグリバなどもそうですが、どうも擬態に“自信”のあるものは、動けばかえって目立つということなのでしょうか、積極的に動こうとはしません。 もちろん遠くまで飛ぶことのできる飛翔力は持っているのですが、この時期は寒さのため、飛ぶためには予め翅を振動させ( = 筋肉の収縮を繰り返して熱を発生させ )、体温を上げてからでないと、飛翔に必要な筋力を出すことができません。 ですから、簡単に「手乗り蛾」にすることができます。
指に乗せたのは、どうにかして後翅を撮りたかったからなのですが、どんなに触れても、一瞬前翅を開いて後翅を見せてくれるのですが、撮る間もなく、すぐに閉じてしまいます。 後翅には鳥などを驚かすに十分な、橙色の地に黒い斑紋の鮮やかな模様があるのですが・・・。
翅を閉じれば枯葉そっくりで、後翅には鮮やかな模様があり、幼虫の姿もおもしろく、昆虫好きの人には人気のあるアケビコノハですが、果樹園を経営する人にとってはたいへんな害虫で、いろんな果物にストローのような口を刺し込み、果実を傷めて売れなくしてしまいます。
下はその口を撮ろうとしたものですが、きれいに巻かれて収納されており、その場所の切れ目しか分かりません。
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コメント
地面に居るとホンマに枯葉ソックリ
>後翅には鮮やかな模様があり、幼虫の姿もおもしろく
ウ~~ン 確かに・・・
投稿: わんちゃん | 2010年12月22日 (水) 23時15分
> 地面に居るとホンマに枯葉ソックリ
じつはアケビコノハが地面にいることはあまり無いのではないかと思います。
自信の無い書き方をしたのは、もしも歩いていてアケビコノハが写真のような状態でいたら、私もきっと見逃しているだろうからです。
写真のアケビコノハは、後翅を撮ろうといじめているうちに落としてしまったのですが、落ちた所でそのまま動かないので、おもしろいと思い、撮った写真なのです。
投稿: そよかぜ | 2010年12月23日 (木) 18時08分