ワタムシ②
11月15日にワタムシについて書きましたが、その後もあちこちで何度か飛んでいるワタムシを見ました。
この記事の写真は11月21日に家の近くで撮ったものです。 飛んでいるワタムシを手にとまらせ、それをそっとソメイヨシノの幹に移して撮ったものです。 11月15日のものより白い糸状のものが長かったので、同種か別種かは分かりませんが、載せておくことにします。
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11月15日にワタムシについて書きましたが、その後もあちこちで何度か飛んでいるワタムシを見ました。
この記事の写真は11月21日に家の近くで撮ったものです。 飛んでいるワタムシを手にとまらせ、それをそっとソメイヨシノの幹に移して撮ったものです。 11月15日のものより白い糸状のものが長かったので、同種か別種かは分かりませんが、載せておくことにします。
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岡山市にある後楽園は、周囲が旭川に囲まれているため、水辺の鳥も山野の鳥も同時に楽しむことができます。
日本野鳥の会岡山県支部では、毎月第1日曜日と第3火曜日には、定例探鳥会を開催されているようです。
カワセミ
庭園の中心にある「沢の池」で、オスが1羽、メス2羽が飛び交っていました
ウグイス 通路のすぐ側の茂みにいて、人には慣れているようです
※ 写真はクリックで拡大します。
「後楽園」の名は、明治になって、それまでの「御後園」つまり「城の後ろにある園」から改められたものです。
後楽園の「後楽」は、北宋の范仲淹が書いた『岳陽楼記』の中の「先天下之憂而憂、後天下之楽而楽」、つまり民に先だって憂え、民が幸せになったのちに楽しむ、という上に立つ者の心がけを説いた言葉から取られています。
これを人と人との関係から鳥と人との関係に置き換え、鳥たちの楽園ができて、その様子を庭園の景色と共に人が楽しむ、ということになればすばらしいことだと思います。
現在の後楽園は少しその状態に近づきつつあるような気がするのですが、それは残念ながら、ほとんどの観光客が、池にカワセミがいることも、近くにウグイスがいることも気付かずにいるためです。
多くの人が意図しながらそのような状態を推進する時、「自然と人間の共生」が一歩前進するのでしょうね。
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岡山に行ってきました。 撮った写真は「そよかぜ日記」に載せていくことにします。
その分、こちらの「そよ風のなかで」は更新が遅れますが、ご了承ください。
岡山市内の「運動公園」にいたコガモ
後楽園の紅葉
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ダイゼンはチドリ科の中では大きな鳥で、日本には旅鳥として春や秋に飛来するか、関東地方以南では冬鳥として越冬する個体もいます。
冬羽では、写真のように、上面は灰褐色に白い斑紋が入り、下面は白っぽく、胸部には褐色の斑紋が入ります。 夏羽は顔から下面にかけて黒くなります。
ダイゼンという名前の由来は、昔、宮中料理でこの鳥が珍品料理として出されていて、この宮中の料理を扱う役職名である大膳職(だいぜんしき)からきていると言われています。
ダイゼンと同じ Pluvialis属にムナグロという鳥がいて、夏羽も冬羽もよく似ています。 両者を比較すると、ダイゼンの方が大きい( だから料理の材料になった )のですが、大きさは、2種が並んでくれると分かりやすいのですが、なかなか1羽では分かりにくいものです。 また、ムナグロの方が黄褐色味が強いのですが、色彩も光線の具合などではっきりしない場合があります。 ダイゼンとムナグロをいちばんはっきり区別できるのは、少し見難いのですが、ダイゼンには短い後趾があり、ムナグロには無いという点です。 下の写真では、足を上げていますので、後趾がはっきりと確認できます。
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11月13日15時すぎ、曇でほぼ無風の庭に小さな綿屑のようなものがあちこちにフワフワ、ワタムシです。
空気の流れに任せて漂っているようにも見える飛び方ですが、捕まえようとすると、けっこうしっかりと飛んでいるのが分かります。
ワタムシはアブラムシの一種で、もちろん1種類ではありません。 「○○ワタムシ」という名前のたくさんの種類がいます。 体の周囲にワックスを分泌し、これが綿のように見えます。
北海道や東北などでは、この虫の飛ぶ様子が雪が舞っているように見えるところから、また、この虫の飛んでいる季節になると間もなく初雪が降ることから、「雪虫」とも呼ばれています。 もちろん北海道などで見られるワタムシと大阪などで見られるワタムシとは種類は違うでしょうが・・・。
下は捕えたワタムシを室内で撮影したものです。 翅を広げた所を撮りたかったのですが、すぐに翅をたたんでしまいます。 そのくせ、数枚写真を撮っただけで、パッと翅を広げて飛び去って行きました。 いったん目を離してしまうと、もうどこへ行ったのか分かりません。 庭に出てみると、さっきまで飛んでいたワタムシの姿は、もうどこにもありませんでした。
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山々が美しく色づいています。 日本の森林は構成樹種が多く、照葉樹林や植林地を除くと、様々な色が混じることでは、世界的にも稀な紅葉です。
この様々な色は、イチョウのような黄色系、タカオカエデのような赤色系、クヌギやコナラのような褐色系の3種類に大別され、それぞれ別の色素が関係しています。
葉が黄色になるのは、クロロフィル(葉緑素)が分解されて無くなってしまうのが原因です。
葉は光合成で光エネルギーを吸収するために、光合成色素と呼ばれる色素を持っています。 この光合成色素には、緑色のクロロフィルと、カロチノイド系色素である黄色のキサントフィルがあります。 つまり、どの葉も光合成のために黄色の色素を持っているのですが、普段は緑の方が濃いために目立たないのです。
ところが寒さで葉の働きが弱まり、クロロフィルが分解されてくると、カロチノイドの分解の方が遅いため、今まで隠されていた黄色の色が目立ってきます。 これが「黄葉」です。
葉が「紅葉」するのは全く別のしくみによります。 落葉樹が葉を落とす準備として葉の付け根に離層を形成し始めると、昼間光合成で作られた糖が、葉から運び出されにくくなり、葉に蓄積します。 蓄積した糖は化学変化を受け、赤いアントシアニン( もう少し詳しく書くと、多くの紅葉ではアントシアニン系色素のクリサンテミン )という色素に変えられます。 もう少し詳しく書くと、葉にはもともとアントシアニジンという物質があるのですが、このアントシアニジンが糖と結びつき、赤いアントシアニンに“変身”します。 なお、花や果実の赤っぽい色も、このアントシアニン系の色素によるものです。 なお、分解されたクロロフィルも、アミノ酸を経て、アントシアニンへと変化していきます。
ところが、イチョウなどのように、この糖からアントシアニンを形成する反応を触媒する酵素を持たない植物では、赤いアントシアニンを作ることはできません。
つまり「紅葉」するためには、アントシアニンを作る酵素を持つことと、糖が十分あることが条件になります。 アントシアニンを作る酵素を持っている植物でも、光があまり当たらない葉では、上記のキサントフィルによる黄色にしかなりません。 つまり、「紅葉」できる葉は「黄葉」もできます。
昼夜の気温の差が大きいと、昼間盛んに糖が合成され、夜間に離層の形成が進み、糖がたくさん葉に取り残され、アントシアニンがたくさん作られることになります。
上はヒナタイノコズチの葉が誰かに破られたのか、一部だけでくっついています。葉脈の走り方からして、くっついている部分から糖が回収できる部分では緑ですが、糖が回収できない部分ではアントシアニンが作られ、紅葉しています。
葉が褐色に「褐葉」するのは、タンニン系の色素でアルコールの一種であるフロパフェンという物質によります。 葉に糖が蓄積されるのは「紅葉」の場合と同じ理由によるのですが、この糖が発酵して茶色いフロバフェンが作られると「褐葉」することになります。
もちろんアントシアニンもタンニンも作る植物も多くあり、その年の条件によって、同じ木が紅葉したり褐葉したりすることもよくあることです。
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大阪府には葛城山が3つあります。 金剛山の北、奈良県境にあるのが大和葛城山、大阪府河内長野市と和歌山県橋本市との境にある和泉山脈最高峰の南葛城山、そして大阪府の岸和田市と貝塚市と和歌山県紀の川市の境にある和泉葛城山です。
標高858mの和泉葛城山にはブナ林があり、天然記念物に指定されています。 これは冷涼な環境を好むブナの林が、ブナの分布上の南限に近い位置にありながら、700m~850mという低い標高で自然林を形成しているということで、学術的にも貴重な森林であるとして、1923年(大正12年)に指定されたものです。
今年のブナ林の紅葉は、やはり例年より少し遅れています。 それでも11月13日の和泉葛城山では、ブナは既にほとんど葉を散らし、中低木層の紅葉が真っ盛りでした。
上の写真も下の写真も、手前の太い幹がブナの幹です。
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アオイトトンボの仲間は背側が金緑色に輝く美しいイトトンボです。 本州以南に分布するアオイトトンボ属は、オオアオイトトンボ、アオイトトンボ、コバネアオイトトンボの3種です。 特にオオアオイトトンボ、アオイトトンボはよく似ていますが、オスは腹部先端部の白くなる部分で区別できますし、メスでもオオアオイトトンボは胸部側面の金緑色の部分が、背中側で後方に伸びて第2側縫線に広く接する(下の写真の赤い円)のに対し、アオイトトンボでは点で接する程度です。
オオアオイトトンボの体長は46mm、イトトンボにすれば大きい方です。 近づいてもあまり逃げないので、撮影しやすい種類で、よく腹部をブラブラ揺らしています。
出現の時期は夏から秋と言われているのですが、私が見るのは、どういうわけか、いつも秋が深まってからです。
◎ こちらにはオオアオイトトンボの背面からの写真を載せています。
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野山を歩いていると、特定の昆虫によく出会う日があります。 昨日の記事ではキタテハがたくさんいたことを書きました。 そしてこの記事のヒメヤママユもそうでした。
しかし、たくさんの個体に出会えた理由は違うようです。 キタテハの場合は、これから厳しい冬を乗り切るにあたって、途中で落命するものもいるでしょうから、秋にはたくさんの個体が必要ですが、それが暖かい穏やかな日に一斉に活動したので目立ったと言うことでしょう。 キタテハの場合は、冬を乗り切った個体が春に交尾します。
ヒメヤママユの場合は、オスとメスが効率よく出会えるように、羽化の時期を“同調”させているのでしょう。
ヒメヤママユは大きな蛾ですが、この蛾をはじめ、ヤママユガの仲間は、成虫の口は退化していて、何も食べられず、あまり長くは生きられません。 ですから、ヒメヤママユは、秋のごく短い期間に一斉に羽化し、オスとメスが出会い、産卵します。 越冬形態は卵です。
下は、最初の写真とは翅の色もかなり違い、どちらもオスのようですが別個体です。 どちらも同じ日(11月3日)に、金剛山の山麓で撮りました。
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11月6日の家の近くの散策では、あちこちでたくさんのキタテハを見かけました。 上の写真では4頭のキタテハがセイタカアワダチソウに来ていますが、この時の私の周囲には、まだまだたくさんのキタテハがいました。 また下の写真は、同じ日に、直線距離にして1.5kmほど離れた別の場所で、コセンダングサに来ていたキタテハですが、この時もたくさんのキタテハがいて、いくらでも飛ぶ所の撮影を試みることができました。
キタテハは大阪付近では年4~5回発生すると言われていますが、おもしろいことに、秋型はこのようによく花を訪れ、夏型は樹液を好みます。
キタテハは成虫越冬するので、この日に撮ったキタテハたちはこのまま越冬に入る個体なのでしょう。 キタテハの幼虫の食草は1年草のカナムグラですので、春、暖かくなってカナムグラが育って来るまでは、幼虫の食べ物はありません。 成虫は今のうちにしっかり蜜を吸って体力をつけ、卵を産むことのできる春までがんばらなくてはなりません。
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カナムグラは雌雄異株の1年性のツル植物です。 この時期、雌株では種子ができていて(下の写真)、苞が赤紫色を帯びて、なかなか美しいものです。
葉も表面はざらつきますが、遠めには端正な形をしていて、アメリカで園芸的に導入されたというのも分かります。 しかし、アメリカではエスケープしたものが野生化し、困り者の外来雑草となっています。
カナムグラは好窒素的な植物で、富栄養化した土壌では、1年草とは思えないほど、たいへんよく繁ります。 「鉄葎」と書く名前のとおり、ツルは強靭なうえに、茎にも葉柄にも鋭いトゲがあり、そのトゲを利用してツル同士が絡まりあい、素手ではとても引き剥がしたりすることはできません。
カナムグラの花は8月~10月に咲きます。 雌株は、苞は緑色ですが、最初の写真と形態的にはあまり変りません。(下の写真の背景にボンヤリと写っています。) 雄株ではたくさんの淡緑色の花をつけます。 雄花はガク片5枚と5本のオシベだけの花です。 下は10月20日撮影の雄花です。
雌花・雄花の様子からも想像できるように、カナムグラは風媒花で、花の時期には花粉症の心配もしなくてはなりません。
万葉集に出てくる「やえむぐら(八重葎)」は、歌に詠まれた様子から、アカネ科のヤエムグラではなく、このカナムグラだと考えられています。
※ この記事の写真は、全てクリックで大きくなります。
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日本に自生するメナモミの仲間( Sigesbeckia属 )としては、メナモミ、コメナモミ、ツクシメナモミの3種が知られています。 このブログではメナモミとコメナモミを記事にして、私には両者に違いがあることは分かるが、その明確な区別には自信が無い旨を書きました。
いただいたコメントもあり、メナモミの仲間の学名を調べてみたところ、私の“気分”にピッタリ(?)でしたので、そのことをまとめておきます。
なお、ツクシメナモミは日本では関東南部から南に分布するとされていますが、メナモミやコメナモミよりも暖かい所の植物で、マレーシア、インド、オーストラリア、アフリカなどにも分布しています。
保育社の原色日本植物図鑑(昭和54年発行の改訂51刷)には、上記のメナモミ属の学名は次のようになっています。
メナモミ : Sigesbeckia pubescens Makino
コメナモミ : Sigesbeckia glabrescens Makino
ツクシメナモミ:Sigesbeckia orientalis L.
ここで、Sigesbeckia は人名、pubescens は「軟毛のある」、glabrescens は「やや無毛の」、orientalis は「東洋の」という意味です。
学名はこのように、属名、種小名、命名者の順で書かれます。 簡単に書く場合は命名者を略す場合がありますが、これがあることによって、以下のようなことも分かります。
なお、属名と種小名は、よく姓と名に例えられます。 「○○家の△△さん」で、「○○家」には(顔のよく似た人が)複数いても、「△△さん」で個人が特定できます。 そして属名が同じであれば、互いによく似た植物であることが分かります。 このような命名法は「二名法」と呼ばれ、リンネ(1708~1778)が提案したものです。
上記の学名から、次のことが想像されます。 まず日本でツクシメナモミという名前がつけられることになった植物に対して、リンネが Sigesbeckia orientalis という学名をつけました。
日本の植物を研究していた牧野富太郎博士(1862~1957)は、リンネが発表した植物と同じ植物が日本にもある(ツクシメナモミ)とし、日本にはこの植物に似ているが異なる、もっと普通に見られる2種(メナモミとコメナモミ)があるとして、それぞれに学名をつけました。 つまり、3種のメナモミの仲間は別種だとしたわけです。
ところが、京都大学にいた植物学者で、キク科研究の第一人者とされており、保育社の原色日本植物図鑑の著者の一人でもあった北村四郎博士(1906~2002)は、この3種は別種というほどには違わないと、次のような学名を主張しました。
メナモミ:
Siegesbeckia orientalis L. subsp. pubescens (Makino) Kitam.
コメナモミ:
Siegesbeckia orientalis L. subsp. glabrescens (Makino) Kitam.
ツクシメナモミ:
Siegesbeckia orientalis L.
ここで、subsp. とは亜種であることを意味します。 例えばメナモミはリンネが命名した Siegesbeckia orientalis L. の亜種 pubescens である、ということです。 このように学名を変更する場合には、元の命名者の名前は( )に入れて残しておくことになります。
つまり、メナモミ、コメナモミ、ツクシメナモミは、リンネが発表した種と同種であり、メナモミとコメナモミはリンネが発表した植物とは亜種の関係にあるということです。
これらの経緯は文献をさかのぼり、それぞれの発表された論文の発行年月を見ればもっとはっきりするのでしょうが、リンネと牧野富太郎博士の生きた時代、そして命名者を見れば、上記のことは明らかでしょう。
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ホタルの幼虫といえば水中に住むものと思いがちですが、それはゲンジボタルやヘイケボタルが有名だからで、世界的に見てもホタルの幼虫は陸に住むものが圧倒的に多く、日本にもオバボタルやマドボタルの仲間など、陸棲のホタルはたくさんいます。 ゲンジボタルの幼虫はカワニナを、ヘイケボタルの幼虫はモノアラガイやサカマキガイなどを、とにかく貝を食べることで知られていますが、マドボタルの仲間の幼虫も陸生の貝を食べます。 今回はまさしくその現場に出会うことができました。
クロマドボタルの幼虫は昼間は落ち葉の下などに潜み、夜になると小型のカタツムリ類などを求めて光りながら地面を這いまわり、時には草木に登ります。 写真は7時半を少し過ぎた時間に近所の公園で撮ったもので、早起きは3文の得、といったところでしょうか。
幼虫の形態は、横から見ると体がとても薄く、薄く角張った板をつないだような体をしています。 尾は二又に分かれていて、この部分を使い、シャクトリムシのような歩き方をします。
幼虫は、6月~8月と、10月~11月初旬に見られます。 9月に見られていないのは、餌が多いと発光しないので、見つかっていないだけかもしれません。 温度が低くても発光しないので、冬の様子もよく分かっていません。
上に書いたように、幼虫は陸生の貝類を食べているのですが、最近、樹液にも群がることや、バナナにも寄って来ることが報告されています。 オバボタルの幼虫も餌は陸生の貝類だと言われていたのですが、どうやらミミズなどの小動物を主な餌にしているようで、陸生のホタルの幼虫の生活はまだまだよく分かっていません。
(以下、この色の文字の部分は'23年2月17日に追記)
この記事を読まれた陸生ホタル生態研究会の小俣軍平様からコメントをいただきました(詳しくはコメント欄参照)。 それによると、上に書いた、幼虫が夜行性であるという点についても、幼虫は昼間も活発に活動しているのだが、昼間は見つけにくく、夜間は発光して目立つので、夜行性だと誤解されたのではないか、ということです。
成虫はこんな姿です(H20.6.30.堺市南区豊田にて撮影)。
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昨日記事にしたメナモミによく似た植物に、コメナモミがあります。 両者は亜種の関係にあるとされていて( 詳しくはこちら )、その違いは微妙です。
下の表は私自身のためのメモのつもりで書いたものです。 これ以外にもいろいろ違いには気付いているのですが、それが種による違いなのか、時期的なものなのか、生育条件によるものなのか、など、私自身よく分かっていません。 ですから、昨日の記事も今日の記事も、もしかしたら間違っているかもしれません。
来年はもう少しきちんと調べたいと思います。
メナモミ | コメナモミ | |
茎の毛 | 長い毛が多い | 毛は短い |
花柄の色 | 緑っぽい | 赤っぽい |
花柄の有柄の腺 | あり | なし |
葉の毛 | 下面に軟毛多い | 少ない |
下は頭花の断面を見たものです。 種子には冠毛はありません。
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メナモミはオナモミに対しての名前です。 でも、両者は同じキク科で同じひっつき虫ではありますが、そんなに似ているとは思えないのですが・・・。 あえて言えばどちらも一見キク科の花らしくないということでしょうか。
メナモミは大きいものでは1m以上にもなりますが、1年生草本です。 茎には開出毛が密生しています。 葉は対生し、葉の裏には軟毛が多く、ビロードのような手触りがあります。
花は秋に咲きます。 頭花には長い総苞片5個と鱗片があり、総苞片にも鱗片にも粘液腺があります。 それらに囲まれて小花があり、周囲には雌性の舌状花が、中央部には両性の筒状花があります。
なお、写真には写っていませんが、花柄にも有柄の腺があります
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10月23日に大阪府河内長野市の岩湧山麓の渓流沿いを歩いていると、たくさんのイカリモンガに出会いました。 幼虫の食餌植物がイノデなどのシダ植物なので、渓流沿いの湿った場所で発生することが多いのでしょう。 でも、成虫は特に日陰を好むわけでもなく、日向で吸蜜したり休んだりしていました。
イカリモンガは年2回、春と夏に発生し、夏型の成虫は越冬し、春に交尾・産卵するので、秋に成虫を見かけても不思議は無いのですが、個体数の多さや個体の新鮮さからして、成虫になってからそんなに時間が経過していないようにも感じました。
イカリモンガを漢字で書くと「錨紋蛾」で、前翅のオレンジ色の模様を、船などの錨(いかり)の形として見たものです。
この錨模様は前翅の表にも裏にもあるのですが、とまっている時に翅を広げて表を見せてくれることはめったにありません。
この翅の模様が美しいことや翅を閉じてとまること以外にも、夜に灯火に集まることも無く完全な昼行性であること、触角が細いことなど、蝶としての性質を強く持った蛾です。 もっとも蝶と蛾は、分類学的には同じ鱗翅目として扱われ、明確な区別点はありませんが・・・。
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9月に美しい花を咲かせるツリフネソウも、10月下旬には葉も傷み、花は無く、あちこちに果実がぶら下がっているだけです。
でも、この果実がおもしろい。 熟した果実は、少しの刺激ではじけ、種子を遠くに飛ばします。
この様子を1秒間に40枚の写真が撮れるカメラで記録しようとしたのですが、無理でした。 つまり、種子の飛び出す瞬間は 1/40秒よりもずっと速い変化だということです。
しかたなくスローモーション撮影にしました。 この撮影では、1秒間に420コマ撮っています。 通常の動画は 30コマ/秒 ですから、14倍時間を引き延ばしていることになります。
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