« キアシシギ(幼鳥) | トップページ | ホソバハマアカザ »

2010年10月22日 (金)

ハマゴウ

 ハマゴウは、砂浜などに生育するクマツヅラ科の常緑または落葉の小低木です。 対生の葉の裏面は白い毛で覆われています。
 砂浜の砂は風で移動します。 ハマゴウの茎は砂の地面を這って伸び、砂に埋もれても、砂が飛ばされて枝が露出しても大丈夫という海浜植物です。 そして次第に枝が混んでくると、砂の移動は制限されることになります。
 花期は7~9月、10月中旬に行った時には、花はほとんど終わり、たくさんの果実をつけていました。 しかし、砂の上を伸びたばかりの新しい枝には、まだどうにか花が残っていました(下の写真:クリックで拡大します)。

Hamagou101017_1

 花は青紫色で芳香があり、4本のオシベは花柱と共に花の外に飛び出しています。

Hamagou101017_2

 丸い果実はコルク質が発達し、水に浮き、海流に運ばれて分布を広げることができます。 この果実は漢方では蔓荊子(まんけいし)と呼ばれていて、鎮痛、鎮静、消炎などの作用があります。

Hamagou101017_3

 ハマゴウに漢字をあてる場合は「浜栲」と書き、「栲(たく)」はコウゾの古名なのですが、ハマゴウの名前は、枝葉に芳香があるために「浜香」に由来するとも、枝が砂上を這うことから、「浜這(はまごん)」からきているのではないかとも言われています。

|

« キアシシギ(幼鳥) | トップページ | ホソバハマアカザ »

木2 落葉樹」カテゴリの記事

コメント

   ハマゴウ(蔓荊)
生方たつゑ の 短歌
   『 はまごうの あはきむらさき いまも咲きて
              わがふるさとの 磯は変らず 』

 果実は、蔓荊子(マンケイシ)と呼ばれる生薬で鎮痛、鎮静、消炎作用があり、蔓荊子散などの漢方薬に配合されとか…。 

投稿: S.ひでき | 2010年10月23日 (土) 12時37分

砂浜ででも、たくましく育っていますね
フシギです。

>常緑または落葉の小低木

1年中、緑のと、落葉するのと
二種類あるのですか?

ちょっと肉厚(に見える)の葉っぱに
保護されてるように咲いている
青紫のカワイイお花、
香りは?たとえばどんな香り?

投稿: わんちゃん | 2010年10月23日 (土) 21時34分

S.ひできさん、これも写真と短歌のセットで「そよかぜ日記」に入れますね。

わんちゃんへ
> 1年中、緑のと、落葉するのと二種類あるのですか?
生育環境によるのか、地域差なのか個体差なのか、とにかく常緑とも落葉とも言えないようです。大阪付近では新しい枝だけ常緑なのかもしれません。
香りの表現は難しいですね・・・。甘い香りとしか・・・。

投稿: そよかぜ | 2010年10月24日 (日) 08時37分

おはようございます♪
ハマゴウの香りいいですね
甘いような爽やかなような
香りは逃げるので記憶の中で再生させるのが難しい
砂浜を這う枝が逞しいことにびっくりです

投稿: エフ | 2010年10月25日 (月) 08時38分

エフさんのブログのハマゴウは8月の状態ですね。
エフさんのブログにも時間じゃなく月日を入れましょうよ。

投稿: そよかぜ | 2010年10月25日 (月) 22時48分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ハマゴウ:

« キアシシギ(幼鳥) | トップページ | ホソバハマアカザ »