フクラスズメ
フクラスズメは雑木林によくいる蛾で、夜によく樹液に来ています。 この名前は、冬にスズメが羽毛を逆立て(=膨れて)て寒さに耐えている様子からの連想です。 「○○スズメ」であっても、スズメガの仲間ではありません。
フクラスズメは、ヤガ科のシタバガ亜科に分類されていますが、このグループには、コシロシタバの所でも少し書きましたが、後翅に美しい模様を持ったものが何種類かいます。
フクラスズメも、とまっている所を見れば、褐色の地色に黒褐色の模様を持つ地味めの蛾ですが、後翅には水色の美しい模様があるのですが、なかなか見せてくれず、見せてくれるのは飛び立つ瞬間だけです。
下はフクラスズメの幼虫で、カラムシの葉を食べていました。 このように幼虫の食べものはイラクサ科の植物です。
幼虫にはおもしろい性質があって、敵の気配を感じると、頭を激しく揺すります。 下はまさしくそのようにしている状態なのですが、よく目立つ体の色で動けばよく目立ちます。 これで敵を驚かす効果があるのでしょうか。 毒をもっているのなら目立つことは有効なのですが、フクラスズメの幼虫には毒はありません。
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コメント
じっとしていると、このような三角形の蛾をよく見かけます。
三角形の蛾って、たくさんの種類があるんですね。
小さいのですよね?
何センチくらい?
幼虫の方が大きかったりして・・・
投稿: わんちゃん | 2010年9月 8日 (水) 08時57分
体長は4cmほどありますから、そんなに小さな蛾とは言えません。
幼虫はもりもり食べてどんどん消化していかなくてはなりませんから、消化管が長く、終齢幼虫の体の長さは成虫より長いのが普通です。
投稿: そよかぜ | 2010年9月 8日 (水) 22時42分