メタカラコウ
メタカラコウ 奥のピンクはシモツケソウです
メタカラコウは草丈も1m程度にまでなり、花の色もよく目立つ黄色ですので、伊吹山のなかでも目立っている花の1つです。
一般的には、山地や深山の沢沿い、湿った草地、湿原に自生すると言われている植物ですが、伊吹山では、日当たりの良い、そんなに湿ったように思えない所にもたくさん生えています。 伊吹山では積雪量が多いので、たぶん生育期には雪解けで湿地に近い環境が作られるのでしょう。 伊吹山の山頂付近では、湿地を好む植物が、他にも多く見ることができます。
メタカラコウ(雌宝香)はオタカラコウ(雄宝香)に対する名前で、両者は同じ Ligularia属(メタカラコウ属)に分類されています。 もちろん同じ植物の雌株・雄株の関係ではありません。 なお、「タカラコウ」の語源については、オタカラコウの所に書いておきました。
根出葉はフキに似て長い葉柄があり、オタカラコウの葉身は楕円形的なイメージがあるのに対し、メタカラコウの葉身は三つの角が尖っていて、三角状心形です。 また、茎につく葉の葉柄は茎を抱いています。
メタカラコウ 脇に生えているのはアカソです
メタカラコウの花期は6月から9月です。 総状花序の下から上へ順に頭花を咲かせていきます。 1つずつの頭花を見ると、オタカラコウの頭花の舌状花が5個から9個程度であるのに対し、メタカラコウは1個から3個程度です(最初の写真をクリックして拡大してご覧ください)。
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コメント
>メタカラコウの花期は6月から9月です。
総状花序の下から上へ順に頭花を咲かせていきます。
ふと、咲かせていく決まりがあるのかな?と
単純に思ってしまいました。
長~いお花の下から順番に・・・
それが暦と何か関係あるのかな?
とか、てっぺんまでお花が咲いたら
そろそろ、何々の時季・・・とか。
ただ単に、6月から9月に下から上へ順に咲かせていきます・・・・・ですか?
投稿: わんちゃん | 2010年8月22日 (日) 22時46分
メタカラコウなどでは、茎はその横に花芽を形成しながら上へ上へと伸びていきます。つまり下の方が早く作られた花なので早く咲きます。
植物は四季の変化を読み取って花芽を形成し始めますから、植物の種類によってほぼ同時期に花芽形成をスタートさせますが、やはり個体差があります。
それに、無限に花芽を形成し続けることは、“体力”に限界がありますから、不可能です。
つまり、いつ頃からいつ頃まで花を咲かせるかは植物の種類によってほぼ決まっていますが、個体差はある、ということになります。
1枚目の写真でも、まだ上にたくさんのツボミを残している株もあれば、もうほとんど上まで花を咲かせてしまった株もあります。
投稿: そよかぜ | 2010年8月23日 (月) 07時00分