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2010年8月18日 (水)

シュロソウ

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 シュロソウはユリ科の多年草で、茎の基部に残る枯れ葉の繊維がシュロの毛に似ているところからの名前です。 葉は茎の下部に集まっていて、基部は鞘状になって茎を包んでいます。 伊吹山の山頂付近には、あちこちで1mほどの高さになって、たくさんの花をつけていました。 1つひとつの花は目立たない色であっても、これだけ高くなれば目立ちます。
 上で目立たない色の花と書きましたが、花粉は鮮やかな黄色で、花粉を出している葯は、きっと昆虫にもよく分かることでしょう。 このあたりがシュロソウの戦略の一つかもしれません。
 シュロソウは同じ株に雄花と両性花をつけます。 両性花は種子が完成するまでちゃんとついていなければなりませんから、枝の丈夫な部分に、雄花は枝の先端部など、細い枝に多く見られる傾向があります。

 下は雄花の集まった枝で、花粉を出し始めています。

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 上の写真で、花被の基部から2/5ほどが少し盛り上がって段差ができています。 この段差は、若い花で明瞭で、両性花でも同様です。
 この盛り上がり部分の機能について書かれたものはないかと、いろいろ調べてみたのですが、見つけられませんでした。 もしかしたら蜜腺に関係しているのではないかと思っています。

 下は咲いてから時間の経過した両性花を拡大したもので、オシベの葯は既になくなり、花糸だけが残っています。 盛り上がっていた部分は、もう平らになり、その境さえ分かりにくくなっています。

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 下は両性花ばかりの枝です。 3裂した子房が、下の方の早く咲いた花ほど発達しはじめており、最初は花被と同じ暗紫色だった子房は緑色を帯びてきています。 そしてこのようになっても、花被はほぼそのままの状態で残っています。

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 ガクが花後も残存し、いろんな役割を担っていることは、クサギヤマホオズキアケボノソウタヌキマメなど、これまでいくつかの植物について記事にしてきました。
 シュロソウの花被は花弁とガクからなります。 花弁も花の後に残っているのは珍しいことですし、その姿は花の時期と同じように見えます。 シュロソウの花後も残っている花被は、何かの役に立っているのでしょうか。

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コメント

>伊吹山の山頂付近には、あちこちで1mほどの高さになって・・・・・

背が高いのに、背景ぼかして、主役をクッキリ
上手いですねぇ。

シュロソウのいろいろな戦略を暴いていっても
ウ~~ンとうなるばっかりのわんちゃんです。

投稿: わんちゃん | 2010年8月18日 (水) 22時06分

背景のボケは、撮像素子が大きいカメラほど、焦点距離の長いレンズを使うほど、f値を小さくするほどボケます。
どれくらいボケさせばいいのかは、なかなか難しいですね。

投稿: そよかぜ | 2010年8月19日 (木) 01時00分

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