ハナミョウガ
ミョウガと同じショウガ科ですが、地際に花をつけるミョウガと異なり、高さ20~50cmのところに花をつける、つまり花が目立つミョウガというので、「ハナミョウガ」です。
ハナミョウガは関東~九州の林内に生える常緑多年草です。 葉は長さ15~40cmの広披針形で、裏面には軟毛が密生していて、ビロードのような手触りです。
花は大阪付近では5月下旬に咲き、この撮影をした6月5日には、ほとんど咲き終わっていました。 赤と白の、なかなか美しい花です。
メシベの柱頭は 花粉を出しているオシベの間から伸び出しています。
ショウガ科の花のつくりはかわっていて、このブログでもシュクシャのところで記事にしています。 ハナミョウガの花のつくりも基本的にはシュクシャと変らないのですが、復習のつもりで書いておきます。
上は花の断面を撮ったものです。 子房の上に短い筒状の外花被(ガク)があり、その内側の内花被(花冠)はそれより伸びて深く3裂しています。 オシベは1本だけが花粉を出していて、他のオシベは合生し、花冠より目立つ唇弁となっています。 これは花の各部の発生の様子を調べて得られた結論です。
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コメント
斎藤茂吉の短歌
『 ほのかなる 茗荷の花を 目守(まも)る時
わがおもふ子は はるかなるかも 』
この歌は、永井ふさ子 との 許されぬ恋を 詠ったものか。
投稿: S.ひでき | 2010年6月 8日 (火) 07時18分
この短歌に詠われているのは、ハナミョウガではなく、ミョウガでしょうね。
「ほのかなる」もミョウガの花にこそふさわしいと思います。
投稿: そよかぜ | 2010年6月 9日 (水) 22時22分
断面図をジィ~~ッと見てウ~~ン
>裏面には軟毛が密生していて、ビロードのような手触りです。
いっぺん触ってみたい・・・
そんな、できの悪い生徒です。
投稿: わんちゃん | 2010年6月19日 (土) 10時28分
葉の裏はいつか触っていただきましょう。そんなに珍しい植物でもありませんから。
投稿: そよかぜ | 2010年6月19日 (土) 23時35分