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2010年5月 2日 (日)

コナラの花 アラカシの花

 コナラは葉の展開と共に花をつけます。 コナラの花は雌雄異花、雄花序は前年枝の芽から出て長く垂れ下がります。 また雌花序は新枝の先端近くにつきます。 雄花序はすぐに確認できると思いますが、下の写真はクリックすると大きくなりますので、小さな雌花を探してみてください。

Arakasi100425_1

 雄花にメシベは見当たりません。 4~6本のオシベと5~7深裂する花冠があるだけです(下の写真)。
 風媒花ですので花粉がメシベの柱頭につくのは風任せ。 花粉はたくさん用意しなければなりません。

Arakasi100425_4

 雌花にはオシベは無く、1本のメシベがあるだけです。 メシベの柱頭は3裂傾向にありますが、それぞれの裂片にはさらにくびれがあります(下の写真)。

Arakasi100425_3

 コナラと同じQuercus属のアラカシも同じ時期に花を咲かせます。 下はアラカシの雌花です。 こちらのメシベの柱頭は、はっきり3裂し、この様子はドングリになっても残っています。

Arakasi100425_2

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木1 常緑樹」カテゴリの記事

コメント

堤防からこの写真のような垂れ下がり状態の木が見れます
アラカシかな?
だったら、ドングリが落ちてるンですよね?

投稿: わんちゃん | 2010年5月 3日 (月) 00時12分

 カシの短歌に、『橿が花露とこぼれて小雨ふる森の下路夏めきにけり』があります。

投稿: S.ひでき | 2010年5月 3日 (月) 09時34分

わんちゃん、コナラもアラカシも身近な木ですから、無理をしなくても、もっとあちこちにあると思います。

S.ひできさん、自然そのものを詠んだ短歌、私も作ることはできませんが、大好きです。ありがとうございます。
「樫」だけでなく「橿」もカシの木を意味するんですね。
ところで、この短歌の「小雨」は“ほんもの”の小雨でしょうか。だとすると「夏めきにけり」と少し合わないような気がします。私のイメージからすると、「夏めく=太陽ギラギラ」なもので・・・。
もし咲き終わった花がぱらぱらと落ちて来るのを小雨に例えたのなら「露とこぼれて」と重複するような気がするのですが・・・。

投稿: そよかぜ | 2010年5月 3日 (月) 22時13分

この記事のタイトルは、最初「アラカシの花」でした。
コナラとアラカシの区別はもちろんちゃんとつけられるのですが、私にとってこの2種は身近な木でありすぎて、両者を区別しようという意識が働かず、無意識のうちにごちゃまぜに扱ってしまっていたようです。
そのことに今になってふと気がつき、タイトルと記事を書き直しました。
失礼しました。

投稿: そよかぜ | 2010年5月 4日 (火) 01時03分

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