ナツトウダイ
トウダイグサが日当たりの良い場所に咲く2年草であるのに対し、ナツトウダイは林の中に咲く多年草です。
ナツトウダイは早春の山に咲き、夏に咲くのではありません。 早く咲くところから「初(ハツ)トウダイ」が訛って「ナツトウダイ」になったと言われています。
トウダイグサ属( Euphorbia属 )の植物はよく似た形態をしているものが多いのですが、腺体の形と子房の表面の毛や突起の有無が見分ける良いポイントになります。
ナツトウダイの特徴は、何と言っても三日月形の腺体です。 形だけでなく、この腺体は次第に色が薄くはなりますが、花の若いうちは赤い色をしていて、よく目立ちます。 なお、ナツトウダイの子房には、毛も突起も無く、平滑です。
花のつくりについては、基本的にトウダイグサの所で書いた内容と同じですが、トウダイグサに比較すると、ナツトウダイの方が1つの杯状花序を構成している花の数が少なく、それぞれの花も少し大きいので、少しは花のつくりも分かりやすいようです。
上の写真では雄花(1本のオシベのように見えます)の途中で色が変わっています。 黄色い部分が花で、緑の部分が花柄ということになります。
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コメント
トウダイグサとナツトウダイ
写真で見ての感想ですが、
漢字名が燈台とつくって聞いてナルホドです
クッキリハッキリの虫クン
羽が玉虫になってます
光の当たり具合なんでしょうか?
名前??
投稿: わんちゃん | 2010年4月16日 (金) 18時40分
こんにちは。
タカトウダイは見たことがありますが、ナツトウダイは見たことがありません。赤い花なんですね。参考になりました。一度実物を見てみたいものです。
投稿: 多摩NTの住人 | 2010年4月17日 (土) 10時18分
わんちゃんへ
ちゃんと花粉媒介している虫がいることを示したくて載せた写真ですが、アブの仲間としか分かりません。翅が光のせいで美しく輝いて、そのために透明な翅なのに腹部の様子も分かりません。
多摩NTの住人さんへ
タカトウダイはその名のとおりたいへん高くなるトウダイグサの仲間ですが、ナツトウダイはそんなに高くはなりません。タカトウダイの半分くらいの高さでしょうか。
ナツトウダイは早い時期の方が腺体がみんな赤くて美しいようです。
投稿: そよかぜ | 2010年4月17日 (土) 19時17分