ガンとカモの形態的な違い
コメントで、ガンとカモとはどう違うのかという質問をいただきました。
分類学的にはガンもカモも同じガンカモ科に分類されていますので、本質的にはよく似た仲間だと言えます。 しかし昔からガンとカモは区別されてきたということは、見た目で区別できるということです。
いちばんの違いは大きさです。 もちろん大きい方がガンです。 でも、大きさだけの違いなら同じ名前で呼ばれることはたくさんあります。 例えばドーベルマンとミニチュアピンシャーは同じ「イヌ」です。
視覚的に違いを感じるのは、ガンは年間を通してオスとメスがほとんど同じなのに対して、多くのカモでは、非繁殖期にはオスもメスのような姿ですが、繁殖期にはオスとメスが違う姿になることでしょう。 多くのカモでは日本で越冬している間に繁殖期の姿になって北へ帰って行きますので、よけいに印象的です。
このことを少し見方を変え、換羽の回数という点で言えば、カモは非繁殖期の姿から繁殖期の姿へ、そして繁殖期から非繁殖期の姿へと1年に2回換羽するのに対し、ガンでは換羽は年1回、古いすり減った羽と新しい羽とを交換するだけです。
ただし、季節変化の少ない南方系のカモは年中同じ姿をしていてオスとメスの違いもほとんどありません。 日本に1年中いるカルガモも、この年中ほとんど変化の無いカモです。
もう1つ、ガンとカモの違いを挙げておくと、少し専門的になりますが、足の甲に相当する部分を「ふ蹠」と言いますが、この部分がガンでは網目状ですし、カモではうろこ状です。
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コメント
そよかぜさん ありがとう
カモ族とガン族がすぐそばで一緒に生活することってあるんですか?
並んでいたら解るカモ??
投稿: わんちゃん | 2010年2月 6日 (土) 10時57分
カモはどこにでもいる感じで、ガンの傍にもよくいます。
大きさが全く違いますので、両方いればすぐ分かります。
投稿: そよかぜ | 2010年2月 6日 (土) 11時34分