ハイイロチュウヒ
チュウヒよりほんの少し小さくて、チュウヒと同じようにヨシ原や草原で生活するワシタカ類に、ハイイロチュウヒがいます。 低空で飛んだり、地上を徘徊しながら獲物を探します。
名前からするとチュウヒとは亜種の関係かとも思いますが、ハイイロチュウヒは Circus cyaneus で、チュウヒは C.spilonotus 、別種です。
繁殖地は北アメリカ大陸北部やユーラシア大陸北部で、日本には冬鳥として飛来しますが、局地的で、個体数も多くありません。
名前のとおり灰色なのはオスで、メスは褐色で(下の写真)、チュウヒと似た生活をしていますので、注意が必要です。 ただ、昨日のチュウヒの写真と比べていただければ、違いは理解していただけるでしょう。
ハイイロチュウヒの上尾筒は白く、オスは背面全体が白っぽいのであまり目立ちませんが、メスの飛翔時にはよく目立ちます(下の写真)。 チュウヒにはこの上尾筒の白帯は無いか、あっても狭い帯状です。 また、ハイイロチュウヒのメスの羽の下面の風切には明瞭な黒い横縞(タカ斑)があります(下の2枚目)が、チュウヒの風切は黒っぽく、タカ斑は不明瞭です。
1月30日、ハイイロチュウヒは夕方に飛ぶと聞いて、「西の湖」の観察ポイントには3時半に着きました。 昨日記事にしたチュウヒの写真を撮り、午後4時20分、ハイイロチュウヒのメスも近くを飛んでくれました。 それが上の写真です。 ところがオスは低い所をチラッと飛んだだけで、なかなか姿を現してくれません。
日も沈み、薄暗くなった17時10分頃、やっとオスが飛びました。 と、なんと3羽も! 群でねぐらに入る時に大騒ぎする鳥はいろいろいますが、ハイイロチュウヒの場合もこれに似たことを行っているのでしょうか、交互に急降下を繰り返したりします。 これにハイイロチュウヒのメスも加わり、チュウヒも威嚇を受けてヨシ原から追い出されたように舞い、乱舞は17時30分頃まで続きました。
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コメント
まぁ よう撮れてますなぁ・・・・・
乱舞する写真、などじっと見てると
なんだか、見上げてる気分になり、
なぜか、首がだるくなってる自分に苦笑い。
ぼぉ~~っと 蒼い景色がキレイです。
投稿: わんちゃん | 2010年2月 9日 (火) 23時36分
夕闇迫る雰囲気がうまく出せました。
この明るさで大きく撮ろうとすると、どうしてもボケるので、今回は集団を撮ることに限定しました。
投稿: そよかぜ | 2010年2月11日 (木) 08時32分