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2010年2月24日 (水)

ハイイロガン

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 ハイイロガンは、ロシア、モンゴル、中国東部で繁殖し、多くは中国南部やインドで越冬します。 日本へは冬鳥として稀に単独で飛来しますが、定期的な渡来地はありません。
 琵琶湖に22年ぶりにハイイロガンが渡来し、コハクチョウの群にいるところを発見されたのが2月13日、どこかに行ってしまわないかと気にしながら、21日にめでたく会うことができました。

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 ハイイロガンは、マガンよりひとまわり大きく、全長は84cm。 名前のとおり、全身が灰色っぽい色をしていて、嘴と足はピンク。 雌雄はほぼ同色です。

Haiirogan100221_2    ハイイロガン(右)、マガン(左手前)、コハクチヨウ(左奥)

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 ヨーロッパでは、嘴が黄色で少し短い、亜種のキバシハイイロガンが見られます。 オーストリアの動物行動学者コンラート・ローレンツは、このハイイロガンの観察研究から「刷り込み」と呼ばれている現象を発見しています。
 ローレンツは、ハイイロガンの卵を人工孵化してガチョウに育てさせようとしましたが、1つの卵だけ自分の目の前で孵化させたところ、孵化した雛は暫く彼を見つめた後、彼を親だと認識したようで、彼を追いかけるようになり、どうしてもガチョウの方には行かなくなりました。
 通常、学習が成立するためには、繰り返しと一定の時間の持続が必要ですが、上記のように、鳥が親を認識する場合は、ほんの一瞬でその記憶が成立し、しかもその記憶は長期間維持されます。 ローレンツは、このような現象はまるで雛の頭の中に一瞬の出来事が印刷されたかのようだと、「刷り込み(imprinting)」と名付けました。

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コメント

>琵琶湖に22年ぶりにハイイロガンが渡来し、コハクチョウの群にいるところを発見されたのが2月13日、どこかに行ってしまわないかと気にしながら、21日にめでたく会うことができました。

ホンマに良かったですねぇ・・・・・

>少女はある日、森で親を亡くした鳥の卵を見つける。
卵が孵った時、16羽のヒナたちは“刷り込み"の習性によって、エイミーを“ママ"だと思い込む。

こんな映画を最近DVDで観ました.
その鳥は何とかというガンだったような。


投稿: わんちゃん | 2010年2月24日 (水) 23時55分

シジュウカラガンに近いカナダガンが登場する1997年1月に公開された映画「グース」(原題は「 Fly Away Home 」)、「刷り込み」されて撮影者の真横で並行して飛ぶカナダガンの映像だけでも、この映画の価値があると思います。

投稿: そよかぜ | 2010年2月25日 (木) 06時38分

ハイイロガンは23日朝、8時45分ごろにコハクチョウ群とマガンと共に、北へ向かったようです。

投稿: そよかぜ | 2010年2月25日 (木) 19時45分

>ハイイロガンは23日朝、8時45分ごろにコハクチョウ群とマガンと共に、北へ向かったようです。

ウン、そうこなくっちゃね。
良かった×2

それにしてもスゴイ情報網ですこと・・・

投稿: わんちゃん | 2010年2月25日 (木) 22時13分

> それにしてもスゴイ情報網ですこと・・・

琵琶湖がラムサール条約登録湿地となったことから、水鳥の保護と湿地の保全推進を目的に、「琵琶湖水鳥・湿地センター」が開設され、このセンターが丁寧に情報を集め、公開してくれているんです。

投稿: そよかぜ | 2010年2月26日 (金) 02時01分

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