ホラシノブ
シダにも夏緑性のもの、常緑のものなど、いろんな種類がありますが、木々が落葉した林床で、常緑のシダが目立つようになってきました。
ホラシノブは常緑多年性のシダです。 漢字を当てると「洞忍」で、シノブに似て洞窟周辺の崖地などに見られるところからですが、別に洞窟に限らず、日当たりのよい乾燥ぎみの斜面など、あちこちで見られます。
シダを見分けるポイントのひとつは胞子のう(=胞子が入っている袋:胞子そのものは肉眼では見えません)のつき方ですが、ホラシノブでは胞子のう群(=ソーラス)がポケット型の包膜に覆われています。
下はホラシノブの葉の裏の拡大ですが、褐色のツブツブが胞子のう、胞子のう群を覆っている白っぽい膜が包膜です。
ホラシノブの葉は、これから寒くなってくると、条件によっては赤褐色になり、紅葉したように見える場合もあります。
| 固定リンク
「植物(種子植物以外)」カテゴリの記事
- チャボヒラゴケ(2014.03.12)
- ヒロハツヤゴケ(2014.02.09)
- タチヒダゴケ(2014.01.29)
- カラフトキンモウゴケ(2014.01.28)
- イワヒメワラビ(2013.08.09)
コメント
すんごいマクロですね~!
まるで異星人みたい。
投稿: ひとえ | 2009年12月24日 (木) 22時13分
この写真はそんなに拡大してなくて、ルーペレベルです。
たしかに言われてみれば異星人のイメージがありますね、って、ひとえさんは異星人に会ったことは?
投稿: そよかぜ | 2009年12月24日 (木) 23時52分
こんにちは。
シダ類はまだまだ勉強不足で、写真を撮ることが少ないです。こちらのブログを参考にさせていただき、少しずつ覚えていこうかと思っています。それにしても面白い姿ですね。
投稿: 多摩NTの住人 | 2009年12月27日 (日) 11時44分
シダはワラビやゼンマイなど一部を除いて鑑賞する以外は我々との関わりが薄く、他の生物との関わりも薄いように思います。
シダに関心を持つ人が少ないのは、そのような理由からなんでしょうね。
投稿: そよかぜ | 2009年12月27日 (日) 21時46分
山道、歩いててシダに出会うと
いっぺんは裏返して葉っぱのウラを見てみるんです。
けど、それ以上はなにも解らないんです。
こんなシダに出会うと楽しいだろうなぁ~~
投稿: わんちゃん | 2009年12月27日 (日) 22時24分
冬に胞子のうを見ることのできるシダはけっこう多いので、虫などの少なくなった季節の観察を楽しむ材料としては、なかなかいいものですよ。
投稿: そよかぜ | 2009年12月28日 (月) 06時47分