イソヒヨドリ
イソヒヨドリは「磯のヒヨドリ」。 この種は世界的に見ると、アフリカとユーラシア大陸に広く分布し、何種類科の亜種に分類されています。 でも、これらの仲間は、磯ではなく、多くは高山の岩石地帯の鳥で、巣は岩の隙間等に作ります。 学名で見ても、イソヒヨドリの種名は Monticola solitarius ですが、Monticola は「山にすむもの」で、solitarius は「孤独性の」という意味です。(日本で見られる亜種は M.s.philippensis です。)
しかし日本では雨が多くて植物の生育が良く、高山にも岩石地帯は少なく、岩石地帯と言えば磯が代表的な場所になります。 そんなわけで、日本ではイソヒヨドリはその名前のとおり、磯やテトラポッドの並んでいる所などの海沿いでよく見られるのですが、特に海水が好きということでも無さそうです。 近年では、コンクリートの建造物がイソヒヨドリにとっては岩石と同様なのか、都市部にも生息するようになってきています。
写真のイソヒヨドリは、大阪府河内長野市にある滝畑ダムで撮りました。 海からは20km近くも離れているのですが、水面があるコンクリートのダムはイソヒヨドリにとっては磯並みなのでしょうか。
オスは背部が暗青色の美しい色をしているのですが、写真のイソヒヨドリはメスなのか若鳥期なのか、暗青色は腰の部分にわずかしか見られません。
イソヒヨドリは「ヒヨドリ」とついていますが、ヒヨドリの仲間ではなく、ツグミ科に分類されていて、体の模様もトラツグミなどともよく似ています。 でも場所が場所だけに、ツグミのようにタタタと走って、というのは無理なようです。 滝畑ダムでは同じ場所で尾をピョコンピョコンと上下に動かしていました(下の写真)。
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コメント
>滝畑ダムでは同じ場所で尾をピョコンピョコンと上下に動かしていました
はてな?
何の合図なんでしょう?
投稿: わんちゃん | 2009年11月 3日 (火) 23時19分
一つひとつの行動の意味を理解するのはなかなか難しいですね。とりあえず記録しておくと(=記憶しておくと)、後から「ああ、そうだったんだ」ということになるかもしれません。無意味な行動であった可能性もありますが・・・
投稿: そよかぜ | 2009年11月 4日 (水) 07時05分
イソヒヨドリ・・こんな風貌だったのですね。
こうして見せて頂くと、あのピイィピイィのヒヨドリ君とは違うのがわかります。
投稿: ひとえ | 2009年11月 4日 (水) 07時54分
おはようございます♪
いつの間にか鳥の季節がきてますね
イソヒヨドリの愛らしい姿ばっちり
人懐こくて(警戒してるんでしょうか)可愛いです
ヒヨドリじゃなくてツグミの仲間・・・
そうだったんですか~トラツグミに似てます確かに!
投稿: エフ | 2009年11月 4日 (水) 09時04分
ひとえさんにとってはヒヨドリの鳴き声は「ピイィ」ですか。
私は最初、「ヒィ~ヨ」と鳴く鳥と覚えました。
エフさん、「鳥の季節」ですか。
寒くなり、虫も花も少なくなりますからね。
でも、私にとってはいちばん鳥の“追っかけ”をしたいのは、5月と9月なんですが、この頃は花も虫も忙しくて・・・
投稿: そよかぜ | 2009年11月 4日 (水) 22時54分