ヤクシソウ
ヤクシソウの花は9月~11月、黄色い花(頭花)をたくさんつけます。 この花を見ると、秋の深まりを感じます。
頭花をつくっているキク科の花(小花)には舌状花と筒状花があって、例えばヨメナ、ノコンギク、ツワブキなどは舌状花と筒状花からなる頭花ですし、ヒヨドリバナやテイショウソウなどの頭花は筒状花のみでつくられています。 ヤクシソウの頭花は舌状花のみでつくられていて、このような仲間はタンポポ亜科と呼ばれています。
ヤクシソウの花(頭花)にはおもしろい性質があって、花が終わると他の咲いている花の邪魔にならないようにしているのか、種子ができるまでうつむいてしまいます。
頭花の新旧は、これまでこのブログで何度か書いてきたように、オシベとメシベの関係で分ります。 つまり、筒状になったオシベの真ん中から柱頭の閉じたメシベが伸びてきて、メシベの柱頭が2裂して開いていく、という順序です。
下の写真では3つの頭花が写っていますが、新しい頭花から古い頭花へと並べると、「中央 → 上 → 下」という順になり、下の頭花はうつむきかけています。
ヤクシソウの名前の由来は、根生葉が薬師如来の光背に似ているからであるとか、薬師如来は医薬を司る仏ですが、この植物が薬用にされたからであるとか言われていますが、よく分りません。 薬効があることに関して言えば、乾燥させた頭花を、ゴマ油にひたひたになるようにして漬け込んだものを腫れ物に塗り、消腫薬として利用できるようです。
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コメント
>下の写真では3つの頭花が写っていますが、新しい頭花から古い頭花へと並べると、「中央 → 上 → 下」という順になり、下の頭花はうつむきかけています。
偶然でしょうか?
「真ん中→上→下」
新しいのんがデ~ンと真ん中に居て、古いのんは下で俯いてる・・・・・
投稿: わんちゃん | 2009年11月 7日 (土) 00時47分
古い花がうなだれているのは必然でしょうが、その他の順序は偶然でしょうね。
投稿: そよかぜ | 2009年11月 8日 (日) 03時15分