11月のオニヤンマの羽化
11月21日、朝の散歩でトンボらしきものの羽化を見つけました(下の写真)。 カメラに記録された時間を見ると、8時50分となっています。
この日は昼に用事があって出かけ、戻ってから気になったので再度見に行くと、短かった腹部も伸びて、色も黒と黄色の縞模様となり、立派なオニヤンマに変身していました(下の写真)。 腹部の端末には産卵弁も確認できるので、メスです。 時間は15時25分でした。
オニヤンマの複眼は緑色なので気にはなるのですが、複眼の色はこれから変化するのか、オニヤンマの標本の複眼は黒褐色ですので、もしかしたら低温が影響しているのかもしれません。
場所は私の住む泉北ニュータウンにいくつかある隧道の1つです。 泉北ニュータウンは丘陵地を開発して作られた町で、この隧道も丘陵地の高低差を利用して、自動車道の下で立体交差する歩行者専用道路に作られたものです。 この隧道内部の両脇には排水溝があり、この排水溝は、いつも湧き水が流れている水路につながっています。
たぶんオニヤンマのヤゴはこの湧き水の流れる水路で育ったのでしょう。 いくら湧き水で水温がある程度維持されているとは言え、オニヤンマの羽化が見られるのは通常は6月頃から9月頃までですので、11月の20日過ぎにオニヤンマの羽化が見られるのは例外的なものでしょう。 さすがに低温のために脱皮してから飛び立てるようになるまでに時間がかかっているようです。
オニヤンマのヤゴの期間は5年といわれており、その間に10回ほど脱皮するようです。 やっと成虫になったこの変温動物のオニヤンマが、この気温ではたして元気に飛び回れるのか、心配です。
とにかく、こんな時期にもオニヤンマの羽化が見られることもあるのだという記録として、記事にしておきます。
【 オニヤンマについて 】
オニヤンマは日本最大のトンボで、日本全国で見ることができます。 夏には往復飛翔をする姿をよく見るのですが、なかなか写真には撮れません。
オニヤンマの複眼は1点で接するのみです(下の写真)。 体色は黒に胸の側面や腹の節ごとに黄色の縞模様が入りますが、胸の背面前方にも黄色の逆さ「ハ」の字模様があり(下の写真)、これが鬼のつり上がった目を想像させることから「オニヤンマ」の名前がつけられたとも聞いています。
上の写真には、白い糸状の「気管の脱皮殻」もきれいに写っています。 これに関しては、こちらで記事にしています。
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コメント
この抜け殻昨日見付けました
投稿: tumumasi | 2009年11月24日 (火) 09時01分
やっと大人になったオニヤンマのメス
この時期、やっぱり心配です。
白い糸状の「気管の脱皮殻」
セミとおんなじなんですね、
抜け殻もきれいですね、
セミの抜け殻見て感動したのと同じ感動です
投稿: わんちゃん | 2009年11月24日 (火) 17時53分
tumumasiさんが見たのは何時頃だったのでしょうか。いなくなったということは、無事飛び立ったということであればいいのですが・・・。
わんちゃんの感動対象も最近はかなり変化してきましたね。
オニヤンマの抜け殻は厚く、表面に細かい毛がびっしり生えていて、私は“鬼の抜け殻”らしさを感じました。
投稿: そよかぜ | 2009年11月25日 (水) 20時55分
>オニヤンマの抜け殻は厚く、表面に細かい毛がびっしり生えていて・・・・
ナルホド、教えていただいてよくよく見るとですね、ナットク
もっとよくよく見ると
抜け殻の、元足の先がガッツリ壁面にくいこんでますねぇ
ほぉ~~デス。
投稿: わんちゃん | 2009年11月25日 (水) 21時04分