センボンヤリ
地面に接するように広がった葉から、長~く突き出たヤリが千本、と言いたいところですが、日当たりのいい場所の元気な株はヤリが長くて写真に収めにくく、日陰のどうにか花を咲かせた小型のセンボンヤリを撮りました。 ヤリは2本しかなく、うち1本はまだこれから伸びるところで、フニャリとしていますが・・・
下は日当たりのいい所の元気なツボミ・・・
・・・と思いきや、上のツボミらしきものの断面を作ってみると、ツボミのように見えていた内側ではメシベが伸びていて、その柱頭には花粉がいっぱい付いています。
これが「閉鎖花」と呼ばれているもので、センボンヤリはキク科の多年草ですが、秋、いつ見ても花が咲いているようには見えません。 総苞の中で人知れず咲き、自家受粉し、種子を作ります。
最初の写真をよく見ると、長く伸びた柄の先についている総苞からは褐色の毛が顔を出し始めています。これは冠毛で、もう少し日が経つと、下のような姿になります。
上の写真では長~い柄は写っていませんが、この姿を見ると、センボンヤリの「ヤリ」は、先端が金属の武器としてのヤリではなく、大名行列の先頭を行くケヤリなのだろうと思います。
以上、秋のセンボンヤリのことについて書きました。 じつはセンボンヤリは春にも花を咲かせます。 この春の花は、上記のような閉鎖花ではなく、キク科らしい花です。 この花の花弁は白く、下面が紫に染まるので、ムラサキタンポポという名で呼ばれることもあります。
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コメント
お花につけた名前って
そのお花の一方的な見た目じゃないところが面白いです。
「へぇ~それで?」みたいな・・・・
葉っぱが地面にピチャッとなってて、スクッと伸びた茎にちっちゃなお花が、
昨日のと似てる。
ちょっとギモン
キク科らしい春の花と閉鎖化状態の秋の花
同じ根っこからのモンでしょうか?
投稿: わんちゃん | 2009年10月 2日 (金) 15時18分
> キク科らしい春の花と閉鎖化状態の秋の花
> 同じ根っこからのモンでしょうか?
同じ株から春と秋に全く別のようにみえる花が咲きます。花茎も春にはこんなに長く伸びません。
投稿: そよかぜ | 2009年10月 3日 (土) 00時11分