シコクママコナ
10月18日、槇尾山ではシコクママコナがまだ盛んに咲いていました。
ママコナの仲間には、ママコナとミヤマママコナがあり、四国や関西に多いシコクママコナは後者の変種とされています。 花期はママコナよりも、ミヤマママコナの方が少し遅いようです。
これらの種類の区別点は、ママコナの花では下唇の2つの隆起部分が白色であるのに対し、ミヤマママコナやシコクママコナではこの部分や花冠の喉元がが黄色です。 また、ママコナの苞葉は先が鋭くとがり、縁の全面に刺状の鋸歯があるのに対し、ミヤマママコナの苞葉は先が丸く、刺状の鋸歯はほとんど無いのですが、シコクママコナでは苞葉の基部近くに刺状の鋸歯が疎らに出ます(下の写真)。 ただし、これらの区別点には変異の幅があるようで、何をいちばん重視すれば良いのか、私も迷っています。
花冠の上唇には毛がいっぱい。 その毛の間から、柱頭が顔を出しています。
ママコナは漢字では飯子菜と書きます。 この名の由来は、ママコナでは花全体が赤い場合が多いのですが、その赤い中に、上に書いたように、下唇の白い隆起が目立ち、それを米粒に見立てたという説と、種子を米粒に見立てたという説があります。
ママコナの仲間は半寄生の一年草として知られています。 自らも光合成をして生きていけるようですが、宿主とめぐり合えると大きく育つことができるようです。
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コメント
ママコナのなかま、ママコナ、ミヤマママコナ、シコクママコナ
3回以上唱えて早口言葉・・・・・
どんな植物が宿主になるんだろう?
槇尾山~岩湧山~金剛山~葛城山
と、続いてますよね、でもそれぞれの山で
違う顔のお花たちに巡り合えるんですね
投稿: わんちゃん | 2009年10月24日 (土) 01時00分
イネ科やカヤツリグサ科の植物の根に寄生すると言われていますが、ちょっと疑問に思っています。
ちょっとした環境の違いでうまく住み分けて、だからこんなにいろんな植物が共存できるんですね。
投稿: そよかぜ | 2009年10月24日 (土) 18時08分
こんばんは。
苞に鋸歯があるのがよく分かりました。けっこうはっきりしているのですね。シコクママコナの本物を見たことがないので,とても勉強になりました。
投稿: kuwachan | 2009年10月24日 (土) 22時15分
kuwachan さんのお住まいはどちらなんですか? 雰囲気的には関東?
これからもいろいろ情報交換しませんか。
投稿: そよかぜ | 2009年10月25日 (日) 08時58分
こんばんは。
コメントが遅れました。私は,北関東栃木に住んでいます。ブログはいつも見せていただいていますので,これからもよろしくお願いします。
投稿: kuwachan | 2009年10月27日 (火) 20時53分
こちらこそよろしくお願いします。
さっそくですが(さっそくすぎるかな?)、ゴキヅルの記事からリンクさせていただきますね。
投稿: そよかぜ | 2009年10月27日 (火) 21時39分