タヌキマメ
タヌキマメは本州以南から朝鮮・中国~インドまで広く分布しているマメ科の1年草で、各地の湿り気のある原野に生えています。
花は午後に開きます。 花を見ればたしかにマメ科なのですが、マメ科にしては珍しい形質をいろいろ持っています。 まず、マメ科植物の葉には複葉が多いのですが、タヌキマメの葉は単葉です。 そしてガクが発達していて表面に褐色の長毛を密生しています。 このガクは花の後も残り、果実が育つまで包み込んで保護し続けます。
タヌキマメの「タヌキ」は、このガクの毛がタヌキの毛に似ているからとも言われていますが、ガク全体がタヌキの尻尾のようでもあり、いわゆる“八畳敷”のようでもあり、また花がタヌキの顔に似ているからとも言われています。
下はガクの中の若い果実を撮ったものです。
太い果実(=莢)の中にはさぞかし大きな豆が育つのかと思いきや、タヌキマメの仲間では、莢の中には小さな種子(豆)が並んでいて、莢の中のかなりの部分は空洞のようです。 タヌキに化かされたみたい・・・
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コメント
>花を見ればたしかにマメ科なのですが
このごろ、やっとマメ科の花の特徴がわかるようになりました。
ベロ~ンですね?
タヌキマメの「タヌキ」のいわれ
⇒ガク全体がタヌキの尻尾のようでもあり
に一票・・・・・
投稿: わんちゃん | 2009年9月26日 (土) 09時47分
> このごろ、やっとマメ科の花の特徴がわかるようになりました。
> ベロ~ンですね?
基本はそれでいいと思いますが、ホドイモのように曲がりくねった変なものなど、いろいろありますので、注意が必要です。
投稿: そよかぜ | 2009年9月26日 (土) 18時45分
横顔がほんとにタヌキですね~。
絵本の主役になれそうな姿。狸のお使いとか(笑)。
投稿: ひとえ | 2009年9月26日 (土) 21時13分
こんばんは♪
タヌキマメ毛深いのに花は爽やかな青色
ユーモラスな姿が可愛いです
そういえば葉がハギやフジと違いますね
タヌキマメを見つけに草原に行きたくなりました
が明日から天気下り坂でした。
投稿: エフ | 2009年9月26日 (土) 22時19分
ほんとうに愛すべき花ですね。
この花に出会うのは「午後から咲く」がポイントのようですね。
午後にはしぼむ花はいろいろありますが、午後から咲く花は少ないと思います。
投稿: そよかぜ | 2009年9月27日 (日) 08時00分
こんにちは。
タヌキマメは、うまく名付けたものだと思います。可愛いタヌキですよね。
最後の文章ののオチが絶妙です。
投稿: 多摩NTの住人 | 2009年9月27日 (日) 14時40分
> 最後の文章ののオチが絶妙です。
ありがとうございます。
ところで食堂で「タヌキ」といえば、関西ではソバに油揚げを載せたタヌキソバですが、関東ではうどんに天カスを乗せたタヌキウドンだとか。タヌキソバは色からしても納得できるのですが、なぜうどんがタヌキなのか不思議でした。
調べてみると、ウドンに起源があるのではなく、天カスの方に名前の起源があって、天カスには中心部が無く、「種抜き」から「タヌキ」に訛ったとか・・・。
「大きな果実の中の小さな種子」からの「天カス⇒タヌキ」の連想でした。
投稿: そよかぜ | 2009年9月27日 (日) 18時33分