トウカイコモウセンゴケ
大阪府の南部、私の家から直線距離にして6km程の所に信太山があります。 ここには自衛隊の演習地があって一般の人の立ち入りが制限されているため、その周辺にも自然が残っています。 特に大阪府下では開発でほとんど失われてしまった湿地も、小規模ですが残っています。 今日から数回は、そんな湿地の植物などを記事にしていきたいと思います。
まず今日はトウカイコモウセンゴケです。 トウカイコモウセンゴケは、従来「関西型のコモウセンゴケ」と言われていたものを、15年ほど前から独立種として扱うようになってきたものです。
モウセンゴケの仲間は、特に寒くなると赤っぽい色に見える葉が毛氈を敷き詰めたように地面にへばりついて生活している食虫植物で、小さいので「コケ」という名前がつけられていますが、立派な種子植物で、もちろん花も咲かせます。
トウカイコモウセンゴケの花の時期はわりあい長く、夏の間中花を咲かせ続け、撮影した8月29日にも、まだたくさんのツボミがありました。
花弁がピンクの花は、晴れた日の午前中しか咲きません。 オシベは5本、メシベは3本で、そのそれぞれが根元から2裂し、先はオシベの外側に配列しています。
葉面には多数の紅紫色の腺毛が生え、その先端からは粘液が分泌されていて、とりもちのように粘って虫を捕らえます。
◎ トウカイコモウセンゴケはこちらにも載せています。
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コメント
こんなに可愛いお花なら晴れた日の午前中だけといわずに、ずっと咲いていてほしいモンです。
7月に童仙房の湿地でモウセンゴケを撮ってました。
トウカイモウセンゴケは可愛いピンク色ですね、モウセンゴケのちっちゃなお花は白色でした
すっと伸びた茎の先のちっちゃな白いお花にばかり目を奪われて葉っぱには気がつきませんでした。
それもそのはず、撮ってからしばらくして、
今の花の名前は?って、具合ですから・・・
投稿: わんちゃん | 2009年9月 2日 (水) 15時01分
今までモウセンゴケに白とピンクの花があると思っていたのですが、ピンクの花はトウカイモウセンゴケなのですか。
じゃあ、今までに出会った花の多くはトウカイモウセンゴケということになりそうです。
投稿: ひとえ | 2009年9月 2日 (水) 21時15分
モウセンゴケの花の色は白、トウカイモウセンゴケやコモウセンゴケの花の色はピンクです。
この3種の葉の様子はかなり違うので、葉と花のセットでの観察が必要なようですね。
投稿: そよかぜ | 2009年9月 3日 (木) 01時31分
こんばんは♪
モウセンゴケは近くでじーーーと観察したいですね
食虫植物動くんでしょうか
ねばねばしてるんでしょうか
花が思いがけなく可愛いですね
投稿: エフ | 2009年9月 3日 (木) 22時04分
葉の腺毛の粘液で虫をくっつけます。葉はその虫を巻き込むように動きます。
花は拡大すると透明感があってほんとうにきれいですね。
投稿: そよかぜ | 2009年9月 4日 (金) 07時09分
秋も11月中旬過ぎにコモウセンゴケに出合いました
>モウセンゴケの仲間は、特に寒くなると赤っぽい色に見える葉が毛氈を敷き詰めたように地面にへばりついて生活している
ナルホドでした、赤っぽかったです
地面にピチャッとへばりついていました。
そのあとでトウカイモウセンゴケにも出合ったそうなんですが、気が付きませんでした。
投稿: わんちゃん | 2011年11月30日 (水) 23時00分
コモウセンゴケのある環境も、ほんとうに少なくなってきました。ずっと残っていてほしいですね。
投稿: そよかぜ | 2011年11月30日 (水) 23時44分