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2009年7月 6日 (月)

セアカツノカメムシ

 セアカツノカメムシとは、「背中の赤い角のあるカメムシ」という意味でしょう。 ところで、昆虫の背中ってどこ?

 昆虫は頭部、胸部、腹部に分かれるというのは、小学校で習いました。 が、「背部」というのは無かったですね。 背中側、腹側という言い方が、昆虫の場合、難しくなります。
 「何をかたいことを・・・ 背中とは上側でしょうが!」と、お叱りの声が聞こえてきそうですが、甲虫やカメムシの場合、上から見下ろして見える多くの部分は翅です。 背中の色って翅の色のこと?

Seakatunokamemusi090620_1

 写真はセアカツノカメムシのメスです。 上の写真のカメムシの色を学術用語を使いながら表現すると、次のようになります。
 「全体は青緑色で、前胸背の前側が黄色みを帯びた褐色、前胸の横から飛び出た側角の先は黒色、小楯板は前側が赤褐色が濃く、小楯板を含め前胸背面全体に黒い点刻が見られる。」

Seakatunokamemusi090620_4

 たしかに上から見て全体的に赤っぽいカメムシではありますが・・・
 それじゃ体の下側は、と見ると、これも赤っぽい。 これじゃ、ハラアカカメムシ?

Seakatunokamemusi090620_2

 じつは見てしまったのです。 飛んでいる所を・・・ 翅を広げると腹部の背面が濃い赤褐色なのです。 最初の写真で、翅の透明な部分では、その色が透けて見えていますが、腹部背面全体がこの色なのです。
 このカメムシの和名をつけた人が、なぜ「セアカツノカメムシ」と名付けたのか、それは分かりません。 もしかしたら、上から見たときに赤っぽいからかもしれません。 でも、もしかしたら、翅を広げたときの腹部背面の色からの名前かもしれないと、私は思いました。
 翅を広げた標本の色? とも一瞬思いましたが、このカメムシは死ぬと全体が黄色くなってしまいます。 ついでに、セアカツノカメムシは越冬すれば、体全体が茶褐色になってしまうという、いろいろ色の変化を見せてくれる虫です。
 とにかく、甲虫やカメムシなどの場合、「背中」という言葉を使うときには、少し注意が必要だなぁと思った次第です。

 セアカツノカメムシは、ツノカメムシ類の中では最も普通に見られる種類で、成虫はいろんな樹木の実の汁を吸っています。
 上で写真の個体はメスだと書きましたが、オスは生殖節に赤色の突起を持ち、それが翅から外に飛び出しています。


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コメント

背中と思ってたのに胸+背とは初耳です

>黒い点刻が見られる

黒いツブツブのことなんや

「全体は青緑色・・・・・が見られる」
よくぞ、三つの言葉を写真の中に入れて下さいました、アリガトウです。

投稿: わんちゃん | 2009年7月 6日 (月) 13時42分

飛んでいるセアカツノカメムシ、きれいでしたよ。

投稿: そよかぜ | 2009年7月 7日 (火) 00時58分

おはようございます♪
人間の体と昆虫の体は違う
けどつい人間の常識をあてはめてしまいます
肩だと思ってたら側角で
背中の三角は小楯板で・・・
みんなちがってみんないい

投稿: エフ | 2009年7月10日 (金) 08時15分

私たちの脳は常識が大好き。
でも「常識」というメガネをかけたために、見えているものも見えなくなることのないように、注意したいものです。

投稿: そよかぜ | 2009年7月10日 (金) 23時01分

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