モンシロチョウのメスがオスに出会うと・・・
7月11日、谷あいに田が広がるところを歩いていると、たくさんのモンシロチョウが飛び交っていました。
下はモンシロチョウのメス。 写真の下側には幼虫も写っています。
このモンシロチョウのメスに、オスが近づいてきました。 するとメスは、パッ!と翅を広げて腹部を持ち上げました。(下の写真)
その素早いこと、まさに機械仕掛けのよう。 これが本能行動なのですね。
持ち上げた腹部の先端には、黄色い部分があって、光るものが・・・ たぶん何らかの化学物質を出しているのでしょう。 下は上の写真の腹部を拡大したものです。
オスはこの腹部を持ち上げたメスの周囲でホバリングを行います。 下の写真では、腹部を持ち上げた中央のメスの周囲で、2頭のオスがホバリングを行っています。 メスの腹部の先端は、ちょうどこちらを向いているために少し分りづらいですが、やはり黄色くなっています。
この腹部を持ち上げた姿勢のメスの周囲でオスがホバリングを続けていると、メスがオスを受け入れるようになるというのですが、写真を撮り続けていた15分ほどの間では、オスがホバリングを止めたり、途中でメスが逃げ出したりで、交尾に至る例は観察できませんでした。
この“腹上げ反応”は何と呼ぶべきなのでしょうか。 メスがオスを認識しての反応には違いは無いのですが、このままでは交尾できません。 ですから、とりあえずはメスが交尾を拒否しているのだと、「交尾拒否反応」という言葉が使われていますが・・・。
また、既に交尾を終えているメスは交尾拒否を続けるといわれているのですが、とりあえず交尾拒否をしたメスと、交尾拒否を続けるメスと、どのように行動が違ってくるのか、見続けていたのですが、見破ることはできませんでした。
この“腹上げ反応”が引き起こされる条件は、かなり緩やかなようです。 卵を産み付けていた個体もオスが近づくと腹部を上げていましたし、下のメスは、吸蜜しながら腹部を持ち上げています。
※ こちらではモンシロチョウの雌雄の比較や幼虫などについて書いています。
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コメント
フ~~ン~~ ほぉ~~
投稿: わんちゃん | 2009年7月16日 (木) 11時21分
こうなると交尾する瞬間が見たいものです。
投稿: そよかぜ | 2009年7月17日 (金) 06時48分
そうですとも!!
投稿: わんちゃん | 2009年7月17日 (金) 22時53分