ミヤマカラスアゲハ
※ この記事の写真は、最後の写真を除いて、クリックすると拡大します。
ミヤマカラスアゲハ(夏型のオス)が吸水していました(7月25日 金剛山)。 翅も痛んでいないし、ちょうど曇り空で陰もできず、きれいに撮れました。 名前に「カラス」とつくのは、翅を閉じると黒っぽいからでしょうが、翅の表はなかなか美しい色をしています。
ミヤマカラスアゲハはおもに山地の森林地帯に生息しますが、これは幼虫の食草が野生のミカン科の木であるためだと考えられています。 よく栽培されているようなミカン科の木はお気に召さないようです。
ミヤマカラスアゲハは春型が4~5月に、夏型が6~7月に見られます。 春型の方が色彩はもう少し派手ですが、夏型より小型です。
よく似た色彩のチョウにカラスアゲハがいます(ここをクリックすると、エフさんのカラスアゲハの記事に飛びます)が、カラスアゲハには、翅の表の明るい帯や、後翅の裏面の黄白色の帯がありません。
オスには、前翅の表側に、黒いビロードのような毛の生えた場所があり、「性標」と呼ばれています(下の写真)。 メスは翅の表の緑色が弱く、後翅の亜外縁の赤紋が目立ちます。
今回はミヤマカラスアゲハが吸水に熱心で、近づいて写真を撮ることができました。 吸水中は時々放尿します。 放尿の瞬間は何度も目撃できたのですが、写真に撮ることはできませんでした。 たぶん、どんどん水を吸って、水に溶けている塩分を吸収し、余分な水を尿のようにして捨てているのでしょう。
不思議なのは、吸水するのはほとんどがオスだということで、ミヤマカラスアゲハのオスは、よく吸水集団も形成します。
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コメント
翅の色、きれいですね、
上の写真で
2枚目はミヤマカラスアゲハのメス?
3枚目はオス?ですね?
>カラスアゲハは春型が4~5月に、夏型が6~7月に見られます。 春型の方が色彩はもう少し派手ですが、夏型より小型です。
ミヤマカラスアゲハは春型と夏型があるのでしょうか?
投稿: わんちゃん | 2009年7月26日 (日) 00時19分
ここに載せているのは、全部同じ個体(オス)です。
> ミヤマカラスアゲハは春型と夏型があるのでしょうか?
失礼しました。カラスアゲハではなくミヤマカラスアゲハのことについて書いています。さっそく訂正しておきます。
投稿: そよかぜ | 2009年7月26日 (日) 15時22分
こんばんは♪
ミヤマカラスアゲハの放尿ってどんな感じですか
勢いよくジャーって感じですか?
いいタイミングでシジミチョウのおしっこ現場を撮影しました
放尿って感じじゃなくおしっこって感じでした
ぽとん・・・・・ぽとん・・・
投稿: エフ | 2009年7月26日 (日) 23時05分
「ジャー」と「ポトン」の中間です。
イヌやネコのように「ジャー」とするほど体の中に水を貯めておくこともできず、シジミチョウのように「ポトン」と落とすほど少なくもない・・・
結局体の大きさなんでしょうね。
投稿: そよかぜ | 2009年7月27日 (月) 06時19分