コウホネ
上は神戸市立森林植物園の長谷池で撮った、アサザに囲まれて育つコウホネです。
コウホネは水位変動の少ない浅いため池など、落ち着いた環境を好みます。 アサザに比較すれば、ずっと逞しそうなコウホネですが、やはり減少しつつある植物です。
根茎は白く、肥大し、葉を出しながら横にはっていきます。 コウホネ(河骨、川骨)の名前は、この白い根茎が葉を落として凸凹した様子を、動物の背骨に見立てたものでしょう。
葉は、水面から飛び出したやや厚くてつやのある葉が目立ちますが、薄くてヒラヒラした水中葉もあり(下の写真)、冬には水中葉だけが残ります。
花は6月から9月頃、長い花茎の先端に1つだけ、黄色い光沢のある花を咲かせます。 花弁のように見える外側の5枚はガクで、その内側にたくさんあるリボン状のものが花弁です(下の写真)。 中央にはメシベがあり、それを多数のオシベが幾重にも取り囲んでいます。
オシベの様子を見ていると、外側から順に、花粉を出し尽くしては倒れていき、結果として1つの花が長期間花粉を出し続けるつくりになっているのではないかと思われますが、確認はできません。 もっと身近な所に咲いていれば、同じ花の変化を連続して観察できるのですが・・・。
下の写真では、花粉を出しているか、またはこれから花粉を出すであろうと考えたオシベを「若いオシベ」と、花粉を出してしまったと考えられるオシベを「古いオシベ」と表現してみました。
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コメント
去年の6月末に童仙房でコウホネ
初めて観察しました
と、言うても、池の縁から一枚目のようなのを見て、次に二枚目のようなのを写真に撮って・・・・
3枚目のようなのは見てません、
ほぉ~~です。
投稿: わんちゃん | 2009年6月20日 (土) 10時48分
なかなか自然の状態でコウホネの花を真上から見る機会はないでしょうね・・・
投稿: そよかぜ | 2009年6月21日 (日) 06時48分