ミヤマナルコユリ、オオナルコユリ
ナルコユリ、アマドコロ、ミヤマナルコユリ、オオナルコユリなど、アマドコロ属(Polygonatum属)にはよく似たものが多く、さらに園芸的に改良が加えられて植えられたりしていて、区別するのはなかなか難しいものです。 この記事も最初はミヤマナルコユリをナルコユリとして載せていましたが、コメントで指摘していただき、調べなおしました。
ミヤマナルコユリ
('09年6月6日、金剛山にて撮影)
ミヤマナルコユリはナルコユリに似ています、茎はに稜があり(下の青い矢印)、高さは30~60㎝と、そんなに大きくなりません。 葉は長楕円形~広楕円形で、幅はナルコユリより広いのがふつうです。 花柄は2~3回枝を分け、その先に白い筒状の花をつけるのですが、この花序は、ナルコユリやアマドコロなどが茎の下できれいに整列しているのに対し、ミヤマナルコユリは左右に広がります。
また、ナルコユリ、ミヤマナルコユリや次のオオナルコユリでは、花筒の基部と花柄の境に、花筒が狭まった短い緑色の部分があります(下の写真の赤い矢印)。 これはアマドコロには見られない性質なので、少し小さいですが、便利な区別点です。
オオナルコユリ
('09年6月14日、六甲高山植物園にて撮影)
山にはナルコユリに似て、明らかに大きさの違うオオナルコユリという別種が見られることもあります。(下の写真:写真でうまく大きさが伝わるか、心配ですが・・・)
きっちり区別しようとすれば、ナルコユリの葉の下面脈上には突起があるのですが、その突起がオオナルコユリには見られません。
※ アマドコロの写真はこちらに載せています。比較してみてください。
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コメント
おはようございます。
いつも茎の形状で見分けようとしていましたが、そよかぜさんの花の基部の緑の方がわかりやすそうです。
庭のアマドコロはすっかり終わってしまいましたが、来年緑のないことを確かめてみます。
ところでアマドコロの根っこは食べられると聞いて、きんぴら風にして食べたことがあるのですが、ナルコユリはどうなのでしょう・・。味は忘れてしまったので、とてもおいしいというわけでもなかったのかも。
投稿: ひとえ | 2009年6月15日 (月) 07時28分
ナルコユリの根も食べられそうですが、食べたことはないのでそれ以上は・・・
ネットで検索してみると滋養強壮に生薬として用いられるようですが、こういう生薬は中国から輸入されたりしたものが多く、日本のナルコユリと同じものであるのかは知りません。
投稿: そよかぜ | 2009年6月15日 (月) 23時07分
>初めての人が一人で茎を触って判断する場合は、反対の結論になる場合もあるので、注意が必要です。
私が山で見たアレはナルコユリだったのか?
アマドコロだったのか?
もちろん初めて見た人だったので、触って判断することなんて思いもよらず、写真に撮ってはみたものの???の画像で、コレだ!って言う確固たる特徴がワカリマヘン、が
なんとなく解ってきたのに
ここにオオナルコユリが登場とは、
もうお手上げ・・・・
お花を撮る時、茎や葉っぱの様子、もちろんお花、そしてお花の付け根・・・など
あらゆる角度から撮る必要アリと思う次第です
花の名前お助け隊に教えていただいて、
後にナルコユリと判明しました。
投稿: わんちゃん | 2009年6月16日 (火) 13時45分
ナルコユリやアマドコロを知っていると、オオナルコユリはビックリするほど大きいですから、ご安心を。
投稿: そよかぜ | 2009年6月17日 (水) 00時41分
こんばんは♪
そうかそうか!見たことあります
とっても大きくてどっちかわかりませんでしたが
これでオオナルコユリとわかりました
花の緑柄の見分け方もわかりやすいポイントで
これでナルコユリとアマドコロの区別ができそうです
投稿: エフ | 2009年6月17日 (水) 22時41分
問題は「緑のある方がどちらだったか、忘れてしまった!」とならないようにすることです。
オオナルコユリを出したのはその意味もあって、
緑の部分があるもの=大小のある方→ナルコユリ
というふうに記憶できればいいかな、と、思った次第です。
投稿: そよかぜ | 2009年6月18日 (木) 22時45分
ナルコユリの写真ですが、ミヤマナルコユリではありませんか?花序が横に出る、葉が丸い等。ナルコユリはもっと葉が細いものです。図鑑等でご確認を。
投稿: 通りすがり | 2010年3月23日 (火) 18時09分
通りすがりさん、ありがとうございます。
ご指摘のとおりのようです。
とりあえずはタイトルだけを変更しておき、記事の文章は近いうちに変更します。
投稿: そよかぜ | 2010年3月24日 (水) 07時18分