クサイチゴ
クサイチゴという名前、なんだか植物のことをよく知らない人が、本当の名前も知らないで適当につけたような名称ですが、これで正式な和名です。 しかも草ではなく低木です。 ただ、木の高さはせいぜい数十cmですし、葉も草質ですので、特に新しく伸びた枝に咲く花の様子は、まさに「草」です。
4月から5月のはじめ頃ににたくさんの花をつけていたクサイチゴが、この時期はたくさんの実になっています。
果物屋さんで売られているオランダイチゴの果実は、イチゴの表面についているゴマのようなものであって、食べておいしい部分は、たくさんの果実を載せている「花托」と呼ばれる部分であることを別の所で書きました。 でも、このクサイチゴなどでは、たくさんの果実が集まっているのはオランダイチゴなどと同じですが、果実1つ1つがジューシーです。
実(の集合)を口に入れると、野生ですのでちゃんと種子ができていて、少しジャリジャリしますが、甘酸っぱく、なかなかおいしいものです。
下は花。 5月10日、岩湧山での撮影です。 昨年の枝がよく見えるように写しましたので、このように撮れば、草ではなく木であることが分かります。
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コメント
今日口にしたクサイチゴは酸味がまるでなくってうっすら甘いだけ、あれ、こんな味だったかな?と思ったのですが、うんうん、ほんとは甘酸っぱいのですよね~。
ナワシロイチゴでもないし、バライチゴでもないしと名前を考えていたところでした。タイムリーなお話を、ありがとうございます。
投稿: ひとえ | 2009年5月30日 (土) 22時29分
真っ赤な実、とても美味しそう
でもでも、野生の実はちょっと、口にはようもっていきませんのよ
「ダイジョウブ!」と知っているのがあんまり無いのです。
キイチゴ(木苺?)ってベツモンでしょうか?
黄色いお花で赤い実のイチゴもあったよね?
投稿: わんちゃん | 2009年5月31日 (日) 02時30分
キイチゴの仲間も種類が多くてややこしいですね。
ひとえさん、そんなに水っぽいのなら、別の種類かもしれませんよ。葉の形、葉の表と裏の様子など、よく調べる必要があります。
2枚目の写真では、果実を引き立たせるためにピントはきっちり合わせていませんが、葉の裏を意識的に写しておきました。参考にしてみてください。
わんちゃん、キイチゴという和名を持つイチゴはありません。 オランダイチゴのような草本のイチゴに対して、低木のイチゴを総称してキイチゴと呼んでいます。ですから、クサイチゴもキイチゴです。
黄色い花で赤い実のイチゴといえば、ヘビイチゴの仲間が思い浮かびますね。
投稿: そよかぜ | 2009年5月31日 (日) 08時11分
クサイチゴは幼い時から一番馴染んでいた苺なので、全体の様子からわたしの好きな苺だ~!と思い込み、実のアップだけしか撮さず、しかもピンボケ気味で削除してしまいました。
きちんと撮しておけばよかったです。
投稿: ひとえ | 2009年5月31日 (日) 10時51分
環境でも時期的にも植物は変化しますので、似た種類があるものはややこしいですね。
投稿: そよかぜ | 2009年5月31日 (日) 21時45分