ハナイカダ
ハナイカダの季節です。 あちこちで花を見かけます。
葉の中央に花がついているところから、花を載せる葉を筏(いかだ)に見立てて「花筏」。 和名はカタカナで書くべきなのですが、ハナイカダに関しては、漢字がよく似合う感じ (^-^;) がします。
ハナイカダは雌雄異株で、最初の写真と下の写真は雄株の花。 数個の花が集まってつき、一つの花には、3~4枚の花弁と、同数のオシベがあります。 メシベは退化しています。 たくさんのアリが蜜を求めてやってきていました。
下は雌株の花で、多くは1枚の葉の上には1つしか花をつけません。 花弁は雄花と同様3~4枚で、オシベは退化して見当たりません。
葉と花は別の器官で、葉の中央に花が咲くといえば奇異に感じますが、よく見ると、葉の付け根から花のついている所までは、葉の主脈が太くなっているように見えます。 じつはこの太く見えている部分は、葉の主脈と花序の軸が合生したものです。 葉腋から出た花序が一部葉とくっついていると考えれば、特に不思議はありません。
ハナイカダはミズキ科の植物です。 ミズキ科の植物と聞いてすぐ頭に浮かぶ植物にハナミズキがあります。 ハナミズキの花でよく目立つ部分は苞と呼ばれていて、葉の変化したものだというのはよく知られているところです。
ミズキ科の植物は、たとえ高木であっても、どれも小型の花をたくさんつけるのですが、ハナイカダにしろハナミズキにしろ、花が葉を“利用”しているところは共通で、おもしろいところです。
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コメント
また、このハナイカダよぉ~~け花がついてますなぁ・・・と。
今まで見たことあるのは一個だけ花がついているのだったからビックリしました。
じゃぁ、雌花ばっかりを見ていたのかな、
雄花も咲いてるのに気がつかなかっただけなのかなぁ・・・
ハナイカダとハナミズキの共通点?
へぇ~~~知らなかったぁ~~
ウチの庭で花(?)の終わったあとのプツプツは何?と、思ってしまいます
投稿: わんちゃん | 2009年5月22日 (金) 09時50分
写真の雄株の花は、雄花の花の数としては標準的で、もっとたくさんの花をつける場合もあります。
ハナイカダは雌雄異[株]ですから、雌株であれば、どの葉の上にも雌花が咲き、雄株であれば、どの葉の上にも雄花が咲きます。
投稿: そよかぜ | 2009年5月23日 (土) 07時23分