ミツバウツギ
空木(ウツギ)のシーズンになってきました。 山でも公園でも、いろいろなウツギが咲いています。
ところで、この「○○ウツギ」と呼ばれている植物は、分類学的には1つにまとまったグループではありません。 髄が発達しない(したがって高木には成れない)で、枝の中心が空洞または柔らかい髄になる傾向のある、花の大きさが特別大きくも小さくもない植物を「○○ウツギ」と呼んでいるようで、例えば、ウツギ、ヒメウツギ、ノリウツギ、コガクウツギなどはユキノシタ科、ハコネウツキ、タニウツギなどはスイカズラ科ですし、バラ科のコゴメウツギやフジウツギ科、、ドクウツギ科などもあります。
今回のミツバウツギは、上記のどの科にも属さず、ミツバウツギ科に分類されています。 「○○ウツギ」のなかでは花は小さい方で、慎み深く咲いています。
その遠慮しがちな花を拡大したのが下の写真です。 花はガクが発達し、白い色で、花弁よりも少し大きめです。 花弁はあまり開かず、5本のオシベをやさしく包んでいるようです。
ミツバウツギ科はそんなに大きな科ではなく、身近な植物としては、ゴンズイがこの科に分類されています。
ミツバウツギもゴンズイも、ミツバウツギ科の植物の葉は、みんな対生で、3小葉~奇数羽状複葉です。
ミツバウツギの葉は、その名のとおり、3小葉からなる複葉ですが、たまに5小葉になることもあります。
(以下、6月9日に追記)
ミツバウツギは果実もおもしろい形をしています。 6月6日に金剛山で撮影したミツバウツギの蒴果の写真を下に載せておきます。 中には数個の種子があります。
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コメント
今回のミツバウツギは・・・・・
・・・・・花は小さい方で、慎み深く咲いています。
その遠慮しがちな花を・・・・・
・・・・花弁はあまり開かず、5本のオシベをやさしく包んでいるようです。
そよかぜさんのこのお花の印象度がバッチリ伝わってきましたよ。
投稿: わんちゃん | 2009年5月23日 (土) 21時36分
欧米では観賞用に栽培されているとも聞きましたが、私は日本的な木だと思うのですが・・・
投稿: そよかぜ | 2009年5月24日 (日) 08時01分
ミツバウツギ・・その名の由来の三つ葉と楚々とした花がさりげなく写っていて・・ではなくて、意図的に撮してらっしゃるのですね。
オオバアサガラの花もいずれ登場でしょうか?楽しみにしています。
コウガイビル・・わたしのような苦手なものにはご配慮、とてもありがたく。
わたしのディスプレイでは文章のみがちょうど入る長さで、説明のみ読ませて頂きました~(笑)。
投稿: ひとえ | 2009年5月24日 (日) 16時16分
Sinple is best.
葉の対生まで写すと花が小さくなりますので・・・
オオバアサガラは6月初旬~中旬に写しに行く予定です。
投稿: そよかぜ | 2009年5月25日 (月) 05時45分