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2009年5月31日 (日)

ヨダンハエトリ(オス)

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 堺自然ふれあいの森でヨダンハエトリのオスに出会いました(5月23日撮影)。
 ヨダンハエトリの成熟したオスは、美しくよく目立つ、特徴のはっきりした、分かりやすいハエトリグモです。
 頭胸部には複眼の並ぶ眉の位置に赤い帯状の模様があり、頭胸部の中央には一対の白班、腹部には、前縁(頭を上にして見ます)の白い逆Uの字に続いて、朱色と灰色の四段の模様があります。 口をガードするような位置にある触肢は大きく、ソラマメのようで、下部には白毛があります。 また、第一脚にも赤い斑紋があり、先端には白い飾り毛が生えています。
 なお、メスには“赤い眉”も無く、触肢もノーマルで、体の色も全体的にオスより地味ではありますが、名前の基になっている腹部の四段模様は、はっきりしています。

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2009年5月30日 (土)

クサイチゴ

 クサイチゴという名前、なんだか植物のことをよく知らない人が、本当の名前も知らないで適当につけたような名称ですが、これで正式な和名です。 しかも草ではなく低木です。 ただ、木の高さはせいぜい数十cmですし、葉も草質ですので、特に新しく伸びた枝に咲く花の様子は、まさに「草」です。
 4月から5月のはじめ頃ににたくさんの花をつけていたクサイチゴが、この時期はたくさんの実になっています。

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 果物屋さんで売られているオランダイチゴの果実は、イチゴの表面についているゴマのようなものであって、食べておいしい部分は、たくさんの果実を載せている「花托」と呼ばれる部分であることを別の所で書きました。 でも、このクサイチゴなどでは、たくさんの果実が集まっているのはオランダイチゴなどと同じですが、果実1つ1つがジューシーです。
 実(の集合)を口に入れると、野生ですのでちゃんと種子ができていて、少しジャリジャリしますが、甘酸っぱく、なかなかおいしいものです。

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 下は花。 5月10日、岩湧山での撮影です。 昨年の枝がよく見えるように写しましたので、このように撮れば、草ではなく木であることが分かります。

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2009年5月29日 (金)

モモスズメ

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 遠くから見ると、枯葉が引っかかっている、そんな色でした。 一応確認を、と思って近づくと、モモスズメの雌雄!
 モモスズメの「モモ」は、幼虫がモモやウメなどのバラ科の果樹の葉を主に食べるからでしょうが、翅を広げると、後翅は美しい桃色をしています。
 モモスズメは中国でも「桃六點天蛾」と呼ばれていて、やはり「桃」がつきます。 なお、「天蛾」はスズメガのことで、六點(六点)とは、前翅に1つと後翅に2つある黒い斑状の模様(左右合わせると6斑)でしょう。

 スズメガの仲間の成虫には、口吻が発達しているものが多く、いろいろな植物の花の蜜や樹液を吸引することを、カラスウリの記事などでも触れていますが、このモモスズメは、口吻が退化し、摂食できません。 ですから、活動に必要なエネルギーは、幼虫時代に蓄積された養分だけでまかなうことになります。

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2009年5月28日 (木)

カモガヤ

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 昨日に続いて、牧草の花を・・・ 和名はカモガヤ、英語ではオーチャード・グラス( Orchard Grass )です。
 カモガヤは、ヨーロッパ~西アジア原産の植物で、日本へは明治時代の初期に牧草として導入されています。 世界的に有名な牧草である他、常緑芝としても用いられますし、絹糸草の名で盆栽に使用されることもあります。
 現代では広く雑草としてはびこっていますが、このカモガヤの花粉は、イネ科花粉症を引き起こし、スギ花粉のシーズンの次に来る花粉症の主な原因となっています。
 写真に写っている虫はジョウカイボンです。 肉食性の昆虫ですので、カモガヤの花にいるのは、たまたまでしょう。

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2009年5月27日 (水)

ネズミムギ

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 ネズミムギの花がたくさん咲く時期です。 もちろん風媒花ですので、そんなに目立つ花ではありませんが・・・
 ネズミムギはヨーロッパ原産の越年生草本です。 ネズミムギという名前よりも、イタリアンライグラスという名前のほうが有名かもしれません。 牧草として輸入されたのですが、道路の法面の緑化などに使われ、全国的に広がりました。
 風媒花で目立たない花なので、園芸的な品種改良は進んでいませんが、牧草としての品種改良は進んでいます。 そのために多くの品種があり、ネズミムギの特徴を整理するのが難しいくらいです。
 特に近縁のホソムギと交配されたものがほとんどで、強弱はあるにしろホソムギの性質も入っていますので、みんな「ネズミホソムギ」と言った方がいいのかもしれません。
 本来のネズミムギの茎は直立するのですが、写真のネズミムギは、かなりうなだれています。 葉がらせん形にねじれるのも特徴の一つです。

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2009年5月26日 (火)

トビイロツノゼミ

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 上のように横から見ると、アブラゼミに似てなくもないようですが・・・

 下は背中側から撮ったもので、ツノが分かります。 また、この写真はギシギシの仲間の葉柄にいるところを撮っているので、その大きさも分かっていただけるでしょう。 体長は5~6mmです。

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 もう一枚、正面からの写真も載せておきます。

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 トビイロツノゼミはツノゼミ科に分類されている昆虫で、もっと大きな分類でいえば、半翅目ですので、セミ、カメムシ、ウンカやヨコバイなどと同じ仲間ということになります。
 ツノゼミの仲間は日本には20種ほどいるのですが、このトビイロツノゼミはその中では最も普通に見られる種類です。 いろんな植物の汁を吸っていますし、観察できる期間も、成虫越冬ですので、早春から、秋遅くまで見ることができます。
 でも、小さいので、見過ごしてしまうことも多いでしょうね。

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2009年5月25日 (月)

イヌガンソク

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 上は広がりはじめたイヌガンソクの栄養葉。 見つめていると、なんだか「ファイトー!」と言ってくれているようで、造形的におもしろいと感じて撮りました。
 下はその全体の姿です。 イヌガンソクの葉には2つのタイプがあって、1つは栄養葉と呼ばれていて、光合成をして栄養分を作り出す葉、他の1つは、胞子葉と呼ばれていて、胞子をつける生殖用の葉です。 栄養葉は春になって新しい葉を広げ始めますが、胞子葉は秋に作られ、冬を越した春には黒っぽく硬くなっていて、その形のおもしろさから、「がんそく」と呼ばれて花材として用いられています。

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 この植物の和名はイヌガンソクで、その胞子葉を「がんそく」という名で花材に使うと、上に書きました。 たしかに胞子葉は、鳥の雁(ガン)が飛んでいるときの足の形に似ています。 では、和名の「イヌ」は?
 話はややこしくなりますが、「こごみ」という名で山菜として利用されるクサソテツの別名が「ガンソク」なのです。 おいしいガンソク(=こごみ=クサソテツ)に対して、おいしくないイヌガンソクなのです。 つまり、花材のがんそくはイヌガンソクの胞子葉で、食用とするガンソクはクサソテツのことなのです。
 クサソテツの胞子葉も雁の足に似ているというのですが、さて、どうでしょうか。 そのうちこのブログでも紹介したいと思います。

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2009年5月24日 (日)

コウガイビル

 大阪は今日は朝から雨模様。 雨の日には雨にふさわしい話題を・・・ ただ、多くの場合、記事の最初に写真を置いているのですが、今日の写真は、心の準備のために、記事の最後に載せました。
 今日の記事にしたのは、先日山で見たコウガイビル(の仲間)です。 半月ほど前には自宅で真っ黒なクロコウガイビルを見ました(出勤前で写真に撮ることはできませんでした)が、いずれも雨の降った後でした。
 コウガイビルの仲間は、日本に数種類がいますが、よく分かっていません。 しかし、ナメクジやカタツムリなどを餌にしていて、乾燥には弱く、普段は湿った落葉の下や石の下などに隠れていますので、あまり知られていませんが、そんなに珍しい生物ではありません。 また最近では都市部では外来種のオオミスジコウガイビルという大型種が侵入し、目立ってきているようです。
 形態は、頭部が扇形で、長さは数十cmが普通ですが、大きいものでは1mを超えます。 名前は、「昔の髪結いに使った笄(こうがい)に似たヒル」から来ています。 分類学的には扁形動物で、この名前のとおり、厚みは普段はほとんどありません。 「ヒル」という名前がついていますが、ヒルやヤマビルなどは環形動物で、体のつくりは全く違います。
 扁形動物は、筋肉も神経系もまだそんなに発達していない動物群で、動きはのろく、口は体の中央の腹面にあります。 扁形動物に属する他の生物もそんなに種類があるわけではなく、名前のよく知られているものとすれば、高校の生物の再生の実験材料として知られているプラナリアくらいでしょう。
 写真は、カタツムリを食べているコウガイビルの仲間です。 種名は分かりません。 体の腹面中央にある口から白っぽい吻を伸ばし、カタツムリの殻に差し込んでいるようです。 カタツムリの肉を消化液で溶かして吸っているのでしょう、普段は扁平な体が丸々と太っています。

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2009年5月23日 (土)

ミツバウツギ

 空木(ウツギ)のシーズンになってきました。 山でも公園でも、いろいろなウツギが咲いています。
 ところで、この「○○ウツギ」と呼ばれている植物は、分類学的には1つにまとまったグループではありません。 髄が発達しない(したがって高木には成れない)で、枝の中心が空洞または柔らかい髄になる傾向のある、花の大きさが特別大きくも小さくもない植物を「○○ウツギ」と呼んでいるようで、例えば、ウツギ、ヒメウツギ、ノリウツギコガクウツギなどはユキノシタ科、ハコネウツキ、タニウツギなどはスイカズラ科ですし、バラ科のコゴメウツギやフジウツギ科、、ドクウツギ科などもあります。
 今回のミツバウツギは、上記のどの科にも属さず、ミツバウツギ科に分類されています。 「○○ウツギ」のなかでは花は小さい方で、慎み深く咲いています。
 その遠慮しがちな花を拡大したのが下の写真です。 花はガクが発達し、白い色で、花弁よりも少し大きめです。 花弁はあまり開かず、5本のオシベをやさしく包んでいるようです。

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 ミツバウツギ科はそんなに大きな科ではなく、身近な植物としては、ゴンズイがこの科に分類されています。
 ミツバウツギもゴンズイも、ミツバウツギ科の植物の葉は、みんな対生で、3小葉~奇数羽状複葉です。
 ミツバウツギの葉は、その名のとおり、3小葉からなる複葉ですが、たまに5小葉になることもあります。

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(以下、6月9日に追記)
 ミツバウツギは果実もおもしろい形をしています。 6月6日に金剛山で撮影したミツバウツギの蒴果の写真を下に載せておきます。 中には数個の種子があります。

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2009年5月22日 (金)

ハナイカダ

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 ハナイカダの季節です。 あちこちで花を見かけます。
 葉の中央に花がついているところから、花を載せる葉を筏(いかだ)に見立てて「花筏」。 和名はカタカナで書くべきなのですが、ハナイカダに関しては、漢字がよく似合う感じ (^-^;) がします。
 ハナイカダは雌雄異株で、最初の写真と下の写真は雄株の花。 数個の花が集まってつき、一つの花には、3~4枚の花弁と、同数のオシベがあります。 メシベは退化しています。 たくさんのアリが蜜を求めてやってきていました。

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 下は雌株の花で、多くは1枚の葉の上には1つしか花をつけません。 花弁は雄花と同様3~4枚で、オシベは退化して見当たりません。

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 葉と花は別の器官で、葉の中央に花が咲くといえば奇異に感じますが、よく見ると、葉の付け根から花のついている所までは、葉の主脈が太くなっているように見えます。 じつはこの太く見えている部分は、葉の主脈と花序の軸が合生したものです。 葉腋から出た花序が一部葉とくっついていると考えれば、特に不思議はありません。

 ハナイカダはミズキ科の植物です。 ミズキ科の植物と聞いてすぐ頭に浮かぶ植物にハナミズキがあります。 ハナミズキの花でよく目立つ部分は苞と呼ばれていて、葉の変化したものだというのはよく知られているところです。
 ミズキ科の植物は、たとえ高木であっても、どれも小型の花をたくさんつけるのですが、ハナイカダにしろハナミズキにしろ、花が葉を“利用”しているところは共通で、おもしろいところです。

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2009年5月21日 (木)

ホソオビヒゲナガガ(メス)

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 ユキザサの花に来ていたホソオビヒゲナガガのメスです。 小さい蛾で、メスは以前記事にしたオスほど長い触角を持っていませんが、それでも拡大すると、光沢のある翅はなかなか見ごたえがあります。
 ヒゲナガガの仲間(ヒゲナガガ科)は、国内では35種ほど確認されているそうです。 幼虫は植物の葉を食べ,成虫は昼行性で花に集まる種類が多いのですが、食性や生活サイクルにまだまだ不明なところが多い仲間です。 美しい模様の種類が多く、どれも触角がたいへん長いのですが、この長い触角の役割も、まだよく分かっていません。

Hosoobihigenaga090510_1

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2009年5月20日 (水)

ユキザサ

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 葉が笹に似て、フワフワした雪のような花をつける・・・
 安易なネーミングですが、日本的ないい花だと思います。
 ユキザサは落葉広葉樹林の林床に生え、地下茎が伸びて株を増やしていきますので、上の写真のように、点々と生えている感じになるのが普通です。 ところが、岩湧山で、下のような群生を見ましたので、記録を兼ねて記事にしておきます。

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 なお、ユキザサの仲間には、ヤマトユキザサやヒロハユキザサがありますが、これらの花は雄花と雌花に分かれていますし、ヤマトユキザサは奈良県以北、ヒロハユキザサは中部地方以北の分布ですので、写真はユキザサでしょう。

 これだけ花が多いと、いろんな昆虫が集まっていました。 下の写真はそのうちの1種、トゲヒゲトラカミキリです。

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2009年5月19日 (火)

サカハチチョウ

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 ニガイチゴの花で吸蜜するサカハチチョウです。 岩湧山で撮りました。 翅の複雑な模様も、背中の光沢を持った緑色も、なかなか美しい蝶です。
 サカハチチョウの名前は、翅にある逆さ八の字模様からきています。 と書けば、上の写真を見て、どこが「八」だ!? と思われる方も多いかもしれません。 じつはサカハチチョウは、春型と夏型とが別の種類のように見えるほど違っていることで知られていて、写真は春型です。 夏型では、黒地に白い逆さ八の字がくっきりと見られます。
 サカハチチョウはタテハチョウ科に分類されています。 食草はイラクサ科のコアカソで、そんなに距離を飛ぶチョウではありませんから、見ることができるのは、おもに山地で、ということになります。
 下の写真、翅の裏の模様も、なかなかのものです。

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2009年5月18日 (月)

チゴユリ

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 岩湧山山麓の雑木林に咲いていたチゴユリです。 チゴユリは日本全国のこのような落葉樹の林床に生えるかわいい花です。
 花の後には黒い実ができ、種子でも増えるのですが、次のような地下茎による無性生殖も行います。
 花の後、チゴユリは地下茎を伸ばし始めます。 この地下茎には長いものと短いものとがあり、それぞれの伸びた地下茎の先端には次の年の芽ができます。 長い地下茎で新天地を求め、短い地下茎で親の生きてきた(=生きることのできる)環境に子孫を増やす狙いなのでしょう。
 そして秋、親株は枯れ、地下茎も無くなってしまいます。 残るのは地下茎の先に作られた、それぞれが独立した次の年の芽だけです。
 つまり、チゴユリは何年も同じ株が残る多年草ではありません。 また、種子からスタートして種子を作って枯れてしまう1年草でもありません。 このような生活史は「擬似一年草」と呼ばれています。 チゴユリも、地上の花だけを見ていては分からない、いろんな工夫をしているのですね。

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2009年5月17日 (日)

イワツバメ

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 岩湧山の山頂は茅場になっていて、高木が無く、遠くまで見通しがききます。 その広々とした空間を、イワツバメがさかんに飛びまわっていました。
 大阪府に住む私たちがよく見るツバメの仲間(ツバメ科)の鳥としては、ツバメ、コシアカツバメ、イワツバメが挙げられます。 ツバメとコシアカツバメは民家によく巣を作るのに対し、イワツバメはその名のとおり、本来は断崖に巣を作っていたのですが、近年は比較的大きな建造物である橋や工場等が岩場に見えるのか、そんな所にも集団で巣を作りだしています。
 岩湧山の山頂付近を飛び回っているイワツバメの巣がどこにあるのかは分かりませんが、麓の滝畑ダムの近くにも集団営巣地があり、そこから来ているのかもしれません。

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   集団で飛び回るイワツバメ
    右の2羽は背中側が、左の2羽は腹側が写っています。


 ツバメ、コシアカツバメ、イワツバメの飛んでいる時の見分け方ですが、背側から見ると、ツバメは頭上から尾まで黒色であるのに対し、コシアカツバメは、その名のとおり、腰の部分が赤く、イワツバメでは腰の部分が白くなっています。 また、ツバメでは、尾の外側の羽が長くなっていますが、コシアカツバメではツバメ以上に長く、イワツバメでは長くなっていません。

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   イワツバメ(右下)とコシアカツバメ(上) 左下は???

 岩湧山頂付近では、イワツバメよりは少数ですが、コシアカツバメも飛んでいました。 下の写真では、コシアカツバメの下面にある褐色の細い縦斑や、顔の側面にある赤褐色の部分も写っています。

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※ 広東料理の高級食材とされている「燕の巣」はアマツバメ科のアナツバメ類のうちのジャワアナツバメなど数種の巣であり、上記のツバメ科の鳥たちとは全く別のグループの鳥です。

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2009年5月16日 (土)

ホウチャクソウ

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 岩湧山で写したホウチャクソウです。 岩湧寺周辺や「いわわきの道」のあちこちで見ることができました。
 ホウチャクソウはユリ科のチゴユリ属(Disporum属)に分類される植物ですが、チゴユリとはかなり印象が違います。 まず、茎が枝分かれします。 それに、花被片はチゴユリのように開きません。 むしろアマドコロの仲間のようにも見えますが、アマドコロの仲間は花被片が合着しており、合着していないホウチャクソウやチゴユリなどとは違います。 アマドコロやナルコユリの若芽は山菜となりますが、ホウチャクソウには毒がありますので、注意が必要です。

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 ホウチャクソウの「ホウチャク」は、「宝鐸(ほうたく)」から来ています。宝鐸とは寺院建築物の軒先の四隅に吊り下げられた小型の鐘です。 下は堺市南区鉢ヶ峯寺にある法道寺多宝塔の宝鐸(水色の矢印で示した部分)です。

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 ホウチャクソウは毎年生える場所が少しずつ違っていて、1年草のようにも思えるのですが、じつは地下茎が伸びて、その先端から花を咲かせる茎が地上に出てくる「擬似一年草」(詳しくはチゴユリの記事でどうぞ)です。

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(参考) アマドコロ

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2009年5月15日 (金)

茅場の虫たちの日向ぼっこ?

 昨日の記事で、岩湧山山頂の茅場に、たくさんのシモフリコメツキ(の仲間)がいたことを書きました。
 しかし、ススキの茎に登るのは、シモフリコメツキの種に特異的な行動では無いようです。 たしかに茅場にはシモフリコメツキがたくさんいて、同日に岩湧山の他の場所でシモフリコメツキを見かけることは無かったのですが、よく見ると、茅場のススキの茎には、シモフリコメツキ以外にも、いろんな昆虫がいました。 昨日の記事の1枚目の写真の赤い円で囲んだ虫たちも、全てがシモフリコメツキではありません。

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   ドロノキハムシ

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   イタドリハムシ

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   カミキリの仲間

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   ヤマトシリアゲ

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   ガガンボの仲間

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   ナナホシテントウ

 これらの虫たちは、どうしてこんな目立つ所に出てきてじっとしているのでしょうか。 鳥などに狙われないのでしょうか。

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2009年5月14日 (木)

シモフリコメツキ

 岩湧山の山頂は茅場になっていることを、'08年11月7日の記事で書きました。 5月10日に登った時も、陽の光を浴びて黄金色に輝く茅場の風景が広がっていました。 ちなみに、ジパングが黄金の国とされたのは、海から茅葺屋根を見て、屋根まで黄金で葺かれていると思ったとか・・・
 そのススキの茎の頂や途中に、何やら黒い点(下の写真の赤い円内)が・・・

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 近づいてみると、シモフリコメツキの仲間(ヒメシモフリコメツキ?)でした(下の写真)。
 現在、シモフリコメツキの仲間は20種以上にも細分化されているとも聞きますし、ヒメシモフリコメツキもオオシモフリコメツキに名称変更されたとも聞いています。 そのような混乱した状況のようですので、タイトルに掲げた「シモフリコメツキ」は「シモフリコメツキの仲間」の意味だと理解しておいてください。

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 あちこちにいます。 ほとんどの個体はじっとしたままです。

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 これらの虫たちはいったい何をしているのでしょうか?

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2009年5月13日 (水)

トチノキ

 トチノキは谷間などの水分の多いところによく見られる高木で、葉は対生し、長い葉柄の先に5~7枚の小葉を掌状につけた、たいへん大きな複葉です。 新緑の頃、この葉を逆光で見るのが私は大好きで、小葉の隙間から漏れた光がその下の葉に作る、明るい複葉のような模様もおもしろいものです。

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 花は枝先に直立する円錐花序を作り、1つの花序に雌花と雄花が混じった状態で、たくさんの花をつけます。

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 1つの花は、花弁が4枚、白色で、中央部は黄色~淡紅色を帯びています。 オシベは7本、上側の3本と下側の4本のグループに分かれる傾向があるようで、順々に花の前方に大きく突き出して花粉を出していっているようです。
 下は上記の雌花と雄花を区別してやろうと、望遠レンズで花を撮ってみたのですが、どの花にもメシベが見当たりません。 咲きはじめには雄花が多いのかもしれません。

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 秋には大きな実をつけ、この種子を渋抜きし、栃餅などとして利用しますが、この実の元になるメシベの子房は3室です。
 これまでに何度か、多くの花には基本となる数があると書いてきましたが、この花弁4枚、オシベ7本、子房3室という数は、どのように説明をつければいいのでしょうか。

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2009年5月12日 (火)

コルリ

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 コルリは本州中部以北や北海道で繁殖します。 でも、そんな鳥が、渡りの途中には大阪城公園などにも立ち寄ります。 しかもこの時期になると、囀りたくてウズウズするのか、繁殖地への途中であるにもかかわらず、大阪城公園で見たコルリは、さかんに囀ってくれていました。
 しかし、コルリはツグミ科の鳥で、ササなどの下草が生い茂った落葉広葉樹林や混交林の地表で昆虫類などを探して食べている鳥です。 囀りの時は姿を見せているのでしょうが、そんなに高くよく見える所ではないようで、囀りの姿を見ることはできませんでした。
 ですから写真は餌を求めて出てきたところ。 しかもそんなに長く姿を見せてくれるわけではありません。 でも、ツグミ科の鳥の多くは、短時間ですが、立ち止まって“固まる”クセ(?)がありますから、そこを狙って撮影することができます。

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2009年5月11日 (月)

岩湧山090510

 いろんな鳥を撮ろうと9日に出かけた大阪城では思うように鳥に出会えず、少し欲求不満。 10日は写真の整理をするつもりだったのですが、天気はいいし、じっとしておれなくなって、9時頃に家を出て、岩湧山に登ってきました。
 駐車場の側のトチノキの花は満開。 岩湧寺のシャクナゲも美しく咲いていました。

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   杉木立に囲まれた岩湧寺

 いろんな花に来ている虫たちの写真を撮りながら新緑の中を歩めば、姿は見えないものの、ミソサザイ、キビタキ、クロツグミなどのさえずりがすぐ近くで聞こえます。 キツツキ(アカゲラかな?)のドラミングや、遠くにはアオバトやツツドリの声も聞こえます。

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   岩湧山頂のレンゲツツジ

 岩湧山頂にはレンゲツツジの花。 イワツバメの自在に飛び回る姿を見て、山を降りました。

 この日に見た花や虫や鳥たちのいくつかは、独立した記事としてこのブログに載せていく予定です。

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2009年5月10日 (日)

大阪城090509

 昨日(5月9日)、そろそろサンコウチョウを見ることができるかな、と、鳥を撮りに大阪城に行って来ました。
 渡り鳥のピークは既に済み、あれだけたくさんいたオオルリの姿も無く、キビタキもちらほら。 それに木の葉が茂りはじめて、見通しが悪くなっていて、鳥を探すのはたいへんです。
 でも、個体数は少ないものの、今期の4月18日4月30日にはいなかった鳥たちが来ていました。 また、いろんな鳥がさえずりを始めていました。
 下はマミジロです。 マミジロは本州中部以北と北海道で繁殖するツグミ科の鳥です。 地上で餌を探していました。(暗い場所で近づくこともできずブレブレの写真でご容赦を) この日は樹上でのさえずりも聞くことができました。

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 ムギマキは一瞬姿を見ることができましたが、写真を撮ることはできませんでした。
 ノゴマもいたようで、その日に撮った写真を見せていただきました。
 コルリはよく囀っていました。
 アカハラは5羽ほどの群で地面で餌を探していました。
 お堀には、まだキンクロハジロやホシハジロがいました。 北に帰らなくて大丈夫なのでしょうか?
 下はムシクイの仲間です。 この仲間は大阪城公園でも、メボソムシクイ、センダイムシクイ、エゾムシクイなどがよく見られるのですが、互いによく似ています。 姿のよく似ている仲間は、仲間同士の認識のため、さえずりは全く違うのですが、この写真の場合は高~い木の頂付近にいて、さえずりも聞けなかったので、「ムシクイの仲間」としておきます。

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2009年5月 9日 (土)

カケス

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 カケスは、年中、いろんな林で見ることのできる、全長30cmあまりの大きな体の留鳥です。 声も大きく、普段は「ジェー、ジェー」と、しわがれた声で鳴いています。 他の鳥の鳴き声などを真似ることもよくあります。
 上のように書くと、いつでも見ることのできる鳥のようですが、たいへん警戒心が強く敏感で、声を聞いたりチラッと姿を見ることはよくあっても、なかなか写真に撮らせてくれません。 どちらかというとカシ・シイ林によくいるのですが、この日はまだ葉の茂っていない金剛山のブナ林にいて、距離はかなりありましたが、どうにか撮ることができました。
 写真で見ると、カラス科の鳥でありながら(カラスさん、ごめんなさい)、なかなか美しい色をしています。 また、虹彩が白いので、目がパッチリの印象です。 雌雄で色の違いはありません。
 食性は雑食で、虫の多い季節は虫を中心に食べ、冬季などは木の実が中心となります。 秋にはよくドングリなどを貯食し、冬にはそれを食べることをします。

※ 大写しにしたカケスの写真はこちらでどうぞ。

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2009年5月 8日 (金)

マルバアオダモ

 金剛山の登山道の脇で、マルバアオダモが5月の風にそよいでいました。 対生の奇数羽状複葉の間に繊細な花序が見えます。

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 マルバアオダモはモクセイ科トネリコ属( Fraxinus属 )に分類されています。 この仲間はたいへん種類が多く、同定が間違っていないか少し心配で、トネリコの仲間としておいた方がいいかもしれませんが・・・
 ちなみに、「トネリコ」という名は外国の言葉のようにも聞こえますが、樹皮につくイボタロウムシが分泌する蝋を敷居の溝に塗って動きを良くしたことから、「戸に塗る木」が訛って「トネリコ」となったようです。
 マルバアオダモの「マルバ」は、写真を見て、どこが丸い葉だ!? と思われたことでしょう。 マルバアオダモには「ホソバアオダモ」という別名もあり、矛盾しているようにも聞こえます。 じつは、マルバアオダモの幼木の葉の小葉には丸みがあるのですが、それよりも、トネリコの仲間の多くの小葉には鋸歯が目立つのですが、マルバアオダモの小葉の鋸歯はほとんど目立ちません。 マルバアオダモは小葉の縁が円いのです。

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 花序は新しく伸びた枝に頂生します。 マルバアオダモは雌雄異株です。 といっても、雄株は2本のオシベだけの雄花をつけますが、雌株の花は両性花をつけます。 写真のマルバアオダモは、この雌株です。
 雌株の両性花を拡大したのが下の写真です。 花がたくさんついていて見分けにくいのですが、1つの花では、細長い花弁が4枚、オシベが2本、メシベの根元は赤紫色で、細長く伸びるメシベの柱頭は、さじ型をしています。

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2009年5月 7日 (木)

オオアカゲラ

 キツツキの類は囀ることができません。 そのかわり、内部が空洞になった太い木の幹を嘴で猛頻度で叩き、大きな音を出します。 これをドラミングといいますが、オスもメスもドラミングをするようで、オスのみが行う囀りとは少し意味合いが違うのかもしれません。
 5月2日の金剛山では、山頂目指しての移動中に、姿は見えないものの、たぶんオオアカゲラによるドラミングの、ダララララ・・・という音が続きました。
 (和田剛一さん録音のオオアカゲラのドラミングはこちら
 また、山頂の周遊コースでは、あちこちでオオアカゲラの「キョッ、キョッ」という声を聞くことができました。 でも、なかなか姿は見せてくれません。
 やっと撮ることができたのが下の写真。 でも、高木の頂近くで、背中の様子は写せませんでした。

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 上の写真は頭頂部が黒いので、オオアカゲラのメスです。 オスの頭頂部は赤い色をしています。
 オオアカゲラに似た鳥で、アカゲラというキツツキがいますが、アカゲラの体側面には黒い縦縞がありません( 背中が見えると、アカゲラにある逆「八」の字の白い斑紋がオオアカゲラには無く、もっとよく分かるのですが・・・)。
 全国的にはアカゲラよりもオオアカゲラの方が数は少ないとされているのですが、私が金剛山で見るのは、いつもオオアカゲラです。

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2009年5月 6日 (水)

フデリンドウ

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 金剛山の尾根筋の落葉樹の林床に咲いていたフデリンドウです(5月2日撮影)。 この場所には10株ほどありました(上の写真と下の写真は、似ていますが、別の株です)。 対生の厚めの葉をつけています。
 リンドウという名前だけで秋の花のイメージを持つ人もいますが、このフデリンドウをはじめ、ハルリンドウやコケリンドウなども、山地の林内に春咲くリンドウです。
 これらのリンドウの仲間の花は、日が当たっている時だけ開き、曇天や日陰ではツボミの時のように閉じています。 フデリンドウの名は、この時の花の様子を筆先に例えたものでしょうが、それだけなら、ハルリンドウなどでも同じことです。
 じつはハルリンドウやコケリンドウでは、花の時期に茎につく葉より大きな根生葉がありますが、フデリンドウにはありません。 このことが筆の柄と筆先のイメージにになっているのでしょう。
 なお、上に書いたように、フデリンドウは乾き気味の場所で見られるのに対し、ハルリンドウは湿地に生えますし、コケリンドウは名前のとおり小型です。

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2009年5月 5日 (火)

ゴジュウカラの貯食

 5月2日に金剛山で撮ったゴジュウカラです。 ゴジュウカラのことは以前記事にして、その中で、頭を下にして木の幹を下ることのできる鳥であると書きましたが、今回はその様子をたくさん観察することができました。 下はブナの幹を降りているゴジュウカラです。

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 今回はもう1つ、おもしろい行動を観察することができました。 シジュウカラ以外のカラ類は、お気に入りの餌が十分あると、餌を蓄えておく習性があります。 これを「貯食」といい、キツツキ類やカラスでも見られますが、カラ類やキツツキ類は樹皮の割れ目や幹の窪みなどに貯食します。
 今回はこの習性に関する行動を観察することができましたので、写真としてはブレていて良くないのですが、載せておきます。
 観察した場所は設置された餌場の側で、ゴジュウカラとヤマガラが入れ替わり立ち代り来ていました。 餌場で食べようとしないのは、私たちがいるからでしょうか?

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 餌を手に入れたゴジュウカラは、近くの木の幹に飛んで行き、樹皮の隙間に餌を差し込みます。

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 こちらの木の幹にも餌をくわえたゴジュウカラがやってきました。 この場所には既に餌が樹皮の隙間に挟み込まれています(下の写真の赤い矢印)。

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 と、このゴジュウカラ、自分の持ってきた餌は少し離れた場所(幹の裏側で写真には写りません)に差し込み(見えないので分かりませんが、時々半身が見える行動の様子からそう思います)、既に差し込まれていた方の餌を食べ始めました(下の写真)。

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 最初にあった餌は、この鳥が差し込んだものだったのでしょうか。 それとも他のゴジュウカラが差し込んだものだったのでしょうか。
 いずれにしても、幹にいる時はいつも頭を下にしているのも、興味あるところです。

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2009年5月 4日 (月)

ヒトリシズカ

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 5月2日に金剛山で見たヒトリシズカ。 花は終わりかけでしたが、まだ見ることができました。
 「ヒトリシズカ」の名は、謡曲の「二人静」(詳しくはフタリシズカの項を参照)にちなんだフタリシズカに対し、花穂が多くは1本であることからです。 その清い姿を静御前に見立てた名前で、古くは「吉野静」と呼ばれていたということです。
 特に花が咲き始めの頃の、4枚の葉がそっと花穂を包み込むような植物の姿から受ける印象は清く、4枚の葉しか付けない姿からは、か弱い印象も受けますが、じつは地下茎が長く横に這い、同じ株が大きな面積を占める大きな植物なのです。 それによく見ると、花も変わったつくりをしています。

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 ヒトリシズカはフタリシズカと同属( Chloranthus属 )で、センリョウ科に分類されています。 センリョウの記事で、センリョウの花ではメシベの子房の“横腹”にオシベがついていることを書きました。 そしてフタリシズカの記事でも、子房の“横腹”にオシベがくっついていることは同じだと書きました。 フタリシズカと同じ属であるヒトリシズカの花のつくりでも、そのことは変わりません。

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 ヒトリシズカの花にもフタリシズカの花にも、花弁やガクはありません。 ヒトリシズカの花で白く長く伸びているのはオシベです。 フタリシズカでは3本のオシベが互いにくっつきあって、葯のついている側を内側にして丸くなり、外から見ると、まるで小さなお団子が並んでいるようでした。 ヒトリシズカの花では、この3本のオシベがくっついているのは基部だけで、それぞれ真っ直ぐに伸びています。 ただ、フタリシズカの場合は、それぞれのオシベに葯がついていましたが、ヒトリシズカの場合は中央のオシベには葯は無く、左右のオシベの葯も半葯です。

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2009年5月 3日 (日)

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 5月2日、金剛山に行ってきました。 記録を見ると、ほとんど毎年のように5月の連休中に金剛山に登っています。
 今回のコースは登山口からカトラ谷を通り、山頂からちはや園地を回遊し、タカハタ谷を下りました。
 カトラ谷に入ると、あちこちでミソサザイの囀り。 すぐ近くでも姿を見ることができました。 谷の上部のニリンソウの群落は例年通りの見事な姿(下の写真)。 ヒトリシズカもまだ花が残っていました。 ヤマシャクヤクは殆どの株がツボミですが、咲いているものもありました。

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 葉を広げ始めた落葉樹の中を歩けば、オオアカゲラのドラミングや、ツツドリ、キビタキ、クロツグミ、センダイムシクイ、ヤブサメなどの鳥たちの声が聞こえてきます。
 山頂では緑色の花を咲かせる金剛桜など、いろんな桜が咲いていました。 例年5月3日は「さくらまつり」が行われ、金剛山登山者の集まりである金剛錬成会会員の表彰のほか、いろいろなイベントが行われますが、その準備も整っていました(下の写真)。

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 ちはや園地の見晴らしのいい所に立てば、「山笑う」の季語のように、黄色みを帯びた緑、赤みを帯びた緑、濃い緑、淡い緑と、“表情”豊かな林の姿があります。
 山頂付近では、ゴジュウカラ、ヤマガラ、シジュウカラ、カケス、オオアカゲラなどの姿を見て、ヒガラやメボソムシクイなどの声に送られて山を降りました。

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   葉を広げ始めたブナの枝にとまるヤマガラ

 虫たちの姿は、時期的に多くなるときには早かったのですが、ビロードツリアブのホバリングやクロマルハナバチの飛び回る姿、成虫越冬したのであろうイタドリハムシなどを見ることができました。

 上記以外で、今回のコースで咲いていた主な植物を、下に書いておきます。(ほぼコース順に並べてあります。)
 クサノオウ、ツルカノコソウ、カキドオシ、ムラサキケマン、ミヤマキケマン、ウワミズザクラ、マルバアオダモ、ヤマブキ、ヤマエンゴサク、フデリンドウ、タニギキョウエンレイソウツクバネソウ、ヤマルリソウ、コガネネコノメソウヨゴレネコノメツルキンバイ、ミヤマカタバミ、ヤマトグサ、ハルトラノオ、ヤマハコベ、ウリハダカエデ、コバノミツバツツジ、クリンソウ(植栽)、ツクシシャクナゲ(植栽)、ヤマブキソウ、シラネアオイ(植栽)、イチリンソウ、ミヤマシキミ、ムロウテンナンショウ

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    ムロウテンナンショウ

※ 記事に載せたもののいくつかは、今後、独立した記事として取り上げていく予定です。

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2009年5月 2日 (土)

コマドリ

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※ 今回の記事の写真は、クリックしても拡大しません。

 大阪城公園で撮った渡りの途中のコマドリです。
 コマドリは、九州以北の亜高山帯に夏鳥として飛来し、地表近くの茂みの中で行動し、昆虫やミミズなどを食べています。 以前夏に大台ケ原で出会った時も、茂みの中にいて、シルエットは見えるのに撮影できなくて困ったことがありました。 今回の大阪城公園でも、ヒラドツツジの茂みの中に入り、なかなか出てきません。 ヒラドツツジの周囲を、たくさんのカメラが取り囲み、出てくるのを待っていました。(そのうちの一人が私ですが・・・)
 冬は中国南部で越冬するのですが、この冬もその前年の冬も箕面公園で越冬しているコマドリがいました。
 コマドリの名前は、囀りが駒(こま=馬)のいななきのように聞こえるからです。 以前大台ケ原の朝の澄み切った空気の中で聞いた囀りは、ウグイスやオオルリとともに日本三鳴鳥の1つとされるというのも十分納得のいくものでしたが、渡りの途中の大阪城では、その声を聞くことはできませんでした。

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    サヨナラ~

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2009年5月 1日 (金)

ムラサキサギゴケの群落

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 家の近くに、ハエドクソウ科のムラサキサギゴケが群生している所がありました。 ミツバチも花を訪れていました(下の写真の右上)。

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 この場所は、水のしみ出すところがあるのか土壌の関係か、いつも湿っています。 ムラサキサギゴケはそんな場所が好みのようです。
 ムラサキサギゴケは四方に走出枝(ランナー)を出して這い、そんなに高くはなりませんが、春まだ他の草が高く伸びないうちは、花がとても目立ちます。

 ムラサキサギゴケと同じMazus属にトキワハゼがあり、花はたいへんよく似ていますが、トキワハゼの方が少し小さい花で、茎は立ち上がって走出枝は出しません。

※ ムラサキサギゴケについては、こちらでも書いています。

( 2014.10.一部書き換えました )

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