エノキの花
春は鳥や虫など、このブログに載せたい事がいっぱいで、エノキの花を載せるのも遅くなってしまいました。
エノキは身近な木です。 身近すぎて、このブログでも何度か登場しましたが、それはエノキの葉の虫えいエノキトガリタマフシであったり、エノキの葉を食べて育つゴマダラチョウの幼虫の記事であったりと、ずっと脇役としての登場でした。 今回初めてエノキそのものの花を取り上げます。
エノキの花は風媒花で、美しいと言える目立つ花ではなく(だから記事にするのが遅くなりました)、雄性両全性同株、つまり雄花と両性花が同じ木に咲きます。
雄花は昨年の枝の葉腋または新枝の下部につきます(下の写真)。 花被片は4でオシベは4本、花被片とオシベが重なって配置されているということは、この花被片はガクであり、花弁は退化していると考えればいいのでしょう。 メシベはありません。
オシベもメシベも持つ両性花は、新枝の上部の葉腋につきます。 1つの花には4枚の花被片と4本のオシベが重なり合ってつき、中央には2裂した花柱を持つ大きなメシベがあります(下の写真)。
この大きなメシベの子房は受粉すると、秋には小鳥が喜んで食べるおいしい実になります(下の写真)。 エノキの名前は、「餌の木」とも考えられます。
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コメント
>この大きなメシベの子房は受粉すると、秋には小鳥が喜んで食べるおいしい実になります(下の写真)。
エノキの名前は、「餌の木」とも考えられます。
この部分、理解できました。
何月ぐらいでしょうか?
去年の10月頃「あれが、エノキです」と、
教えてもらったことがありましたが、
その木の特徴は記憶にないです。
こんな実もまだ生ってなかったような・・
投稿: わんちゃん | 2009年4月22日 (水) 21時19分
エノキの実の写真は昨年の11月29日に撮ったものですが、かなり早くから色づきはじめます。
葉が茂っていると見難いかもしれませんし、小さな木で実ができていなかったのかもしれませんね。
投稿: そよかぜ | 2009年4月23日 (木) 05時35分
こんにちは。
エノキの花は本当に目立ちませんね。
私も少し前に開花を確認しましたが、結局記事にするタイミングを逸してしまいました。
餌の木というのは納得です。秋の実は野趣溢れる味ですね。
投稿: 多摩NTの住人 | 2009年4月25日 (土) 13時43分
風媒花で花が目立たず、花期も短く、気付かないうちに花の時期が済んでしまうことが多いうえに、高木なので接写できる低い位置に花が無い事も多く、ありふれた木なのに、ほんとうに花を写真に撮る機会の少ない木ですね。
投稿: そよかぜ | 2009年4月25日 (土) 16時49分