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2009年1月31日 (土)

ミコアイサも・・・

 ジャン、ジャン、ジャン・・・ ミコアイサの勇士・・・

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と言いたいところなんですが、じつは・・・

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 上の写真、周囲には人とすぐに仲良くなるヒドリガモが・・・

 ミコアイサのことは、以前にこちらで記事にしました。
 一般的に潜水ガモは人が与える餌(パンなどの水に浮く餌であることが多い)には見向きもせずに、離れた場所で餌を採っている場合が多く、特にミコアイサはなかなか近づけず、私にとっては神秘的な雰囲気も持っているカモでした。
 ところが、潜水ガモの中にも人から餌をもらうケースが出てきたことを、以前にホシハジロの場合について書きました。 鳥の文化の伝播は速く、大阪付近では人に近づくホシハジロが急速に増えているような気がします。
 写真のミコアイサも、ヒドリガモなどと一緒に餌をもらいに人に近づいてきます。 今のところ人に近づくミコアイサは、私の知る範囲ではこの1羽だけですが、いずれはミコアイサも身近な鳥になってしまうのでしょうか。 近くで大きく写真に撮ることができるのはうれしいのですが、人の与える餌などには見向きもしない崇高さが失われてしまうのは残念です。

 向こうで餌を与えている人を見るや、撮っているだけの私を無視して、急いで飛んで行きました・・・

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 ミコアイサって、羽を広げると黒っぽい部分が増えるんですね・・・

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2009年1月29日 (木)

クロツラヘラサギ

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 大阪南港野鳥園に、1週間ほど前からクロツラヘラサギの幼鳥が来ているというので、見に行ってきました。
 クロツラヘラサギはトキ科に分類されていて、繁殖地は朝鮮半島北西部とみられています。 日本には冬鳥として、主に九州や沖縄に飛来しますし、少数ではありますが、日本で夏を過ごす個体例も報告されています。 しかし、世界的に見て、個体数の少ない鳥です。
 クロツラヘラサギの名は、面(つら)つまり顔の裸出部分が黒くて、くちばしがヘラのようになっているサギ(のような鳥:コサギやダイサギなどはサギ科)、という意味です。 夏羽は冠羽と胸が橙色になりますが、冬の羽はほとんど白一色です。
 成鳥では嘴も黒いのですが、写真のクロツラヘラサギは、まだ嘴に淡い肉色が残っています。
 餌は、このヘラのようなくちばしを水の中で左右に振り、くちばしに触れた魚やカエルなどの水中の生き物を捕食します。
 でもこの日は、1時頃から2時間ほど観察していましたが、ほとんど1本足で寝たまま。 たまに毛づくろいをしたときを狙って撮ったのがこの記事の写真ですが、休憩の1本足スタイルは崩しませんでした。(手前にいるのはアオサギです。)

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(情報によると、この後しばらくして、ツクシガモの所へ飛んで行ったようです。)

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2009年1月27日 (火)

ツクシガモ

 ツクシガモはユーラシア大陸の温帯部に広く分布し、ほとんどの個体群は季節の変化に応じて渡りを行います。 東アジアでは、中央アジアで繁殖し、冬になると中国南部などに渡ります。
 日本には冬鳥として、主に有明海などの九州北部に渡来していました。 「筑紫鴨」の和名もここから来ています。 ところが諫早湾の干拓で干潟が消滅したことが原因かもしれないのですが、最近は瀬戸内海や大阪湾など、各地で見られるようになってきています。 越冬地では主に潮が引いた干潟で採餌し、海岸や海面で休息します。

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 大阪南港野鳥園(下の)では、1年前には数羽が飛来しているだけでしたが、今年は100羽を超えるツクシガモが飛来しています(私が観察に出かけた1月25日現在の状況)。 午前中はワシタカ類の活動が盛んなためか、小さな群れに分散してあちこちに出かけていて、野鳥園には数羽しか残っていないのですが、午後になると南港の野鳥園に次々と戻ってきます。

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 ツクシガモは大型のカモで、下の写真では主にオナガガモとツクシガモが写っていますが、オナガガモよりも体重は重そうです。

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 1枚目の写真のツクシガモはメスで、ツクシガモはカモ類としては珍しく雌雄ほぼ同色ですが、繁殖期にはオスの額にはくちばしと一続きになったこぶが目立ってきます(こちら)。

 大阪南港野鳥園のある付近は、古くは住吉浦と呼ばれ、万葉の昔からシギ・チドリなどの渡り鳥にとっての渡りの重要な拠点として知られてきました。 大都市近郊の遠浅の海岸がどんどん埋め立てられて干潟が消失していくなかで、干潟や湿地の保護や回復が訴えられ、埋立地の一角を人工的に干潟にしたのが、現在の大阪南港野鳥園です。

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2009年1月25日 (日)

ゴイサギの幼鳥

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 堺市にある大泉緑地のハスの茎にとまっていたゴイサギの幼鳥です(成鳥の様子などはこちらでどうぞ)。

 何となく眠そうな眼・・・
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 あぁ~ 寝ちゃった・・・
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2009年1月23日 (金)

オシドリ

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 これまで何度かこのブログに載せたニサンザイ古墳のオシドリです。 この日は堀の中央まで出ていましたのでこれだけ大きく写せましたが、オシドリはよく木の陰に入ってしまいます。
 じつはオシドリは他のカモに比較して、木との結びつきが強いカモなんです。 まず、ドングリが大好物です。 また繁殖地では、多くのカモが地面に巣を作るのに対し、木のうろに巣を作ります。
 他のカモとの違いは、上のような生態的な面だけでなく、オシドリの特にオスは形態的にもかなり違って見えます。 その理由は、鮮やかな色彩や、頭の後ろに伸びる冠羽や首にある長い茶色の羽も挙げられますが、何といってもオスの体の後ろに立っているオレンジ色の羽でしょう。
 この羽は「銀杏(イチョウ)羽」と呼ばれていて、三列風切の内側の一枚が大きく、それを立てているのです。 でも、いつも立てているとは限りません。 上の写真の手前左側のオシドリは銀杏羽をきれいに立てていますが、右の個体は寝かし気味、そして下の手前の個体は完全に倒しています。

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 このような特徴を持っているため、オシドリは昔から注目されていたのか、日本画などにもよく描かれてきました。
 日本画に描かれているオシドリはほとんどの場合、オスとメスが同時に描かれており、仲のいい夫婦のことを「おしどり夫婦」などと言います。 これは日本でのオシドリの繁殖記録は、四国を除く北海道から沖縄まであり、多くのカモが北の国で繁殖するのに対し、繁殖期に目にする機会が多かったからでしょう。
 でも、衝撃の事実、オシドリの夫婦はそんなに仲がいいことは無いのです。 まず、繁殖期ごとに別の相手と結ばれます。 だからこそ、今の時期から、オスはメスにモテるためにきれいに着飾り、銀杏羽をせいいっぱい持ち上げていなくてはならないのです。 そして結ばれた後は、オスは家庭を顧みず、巣作りも子育てもメスだけで行います。
 なお、2枚目の写真の手前から2番目の個体がメスですが、非繁殖期になると、嘴のピンクは残るものの、オスの羽色もメスそっくりになってしまいます。

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2009年1月21日 (水)

エナガ

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 カラ類はよく混群を作ります。 写真のエナガも、シジュウカラヤマガラと混群を作っていました。
 エナガの体長の半分は尾で、体重は軽く、細い枝でも平気(下の写真)。 小さな嘴で、アブラムシなどの小さな虫を好んで食べます。

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 手元に「エナガの群れ社会」という本があります。 もうかなり以前の発行(平成3年)になりますが、著者の20余年のエナガの調査をまとめたもので、エナガの群れ生活中心主義の様子が詳しく書かれています。 観察を続けることで、これだけのページ数になるような、さまざまな事が見えてくる・・・ 野外観察の醍醐味を伝えてくれる本です。

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2009年1月19日 (月)

ヒバリ

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 春に大空に留まりさえずるヒバリも、この時期は草原(くさはら)に潜んでいます。
 写真は狭山池で撮ったものですが、なかなかの保護色です。 上の写真に2羽が写っていることにすぐに気が付いていただいたでしょうか?
 人が近づいて飛び立ったヒバリの降りる所を確認して、そこにそっと近づくことで、やっと撮影できました。

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2009年1月17日 (土)

ヨシガモ

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 ヨシガモは、シベリア東部・中国東北部から千島列島にかけて繁殖し、 海道でも少数が夏鳥として渡来し、繁殖しているようです。 冬季は朝鮮半島から台湾・中国南部で越冬します。 日本へも本州中部以南を中心に、冬鳥として渡来しますが、数はそんなに多くないようです。
 写真の池では、ヒドリガモやハシビロガモなどに混じって、餌をもらっていました。
 雄成鳥は、頭部は赤紫色と光沢のある緑色のグラデーションになっていて、後頭の羽毛は伸びて冠羽になり、ナポレオンの帽子のようになっています。 また、鎌状に伸びた腰の羽も、なかなか優雅です。

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2009年1月15日 (木)

トモエガモ

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 トモエガモは東アジアにのみ生息する鳥で、シベリア東部で繁殖し、越冬地の中心は韓国です。 日本にも少数が飛来しますが、日本への飛来地の中心は、本州中部以南の日本海沿岸地域です。
 大阪府下への飛来数は少なく、今までの観察例ではオシドリなどあまり人に近づかない鳥のグループと一緒の場合が多かったのですが、この古墳にいた一羽は、ヒドリガモマガモハシビロガモなどに混じって、人が投げる餌をもらおうとしていました。

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     餌をもらいに急ぐトモエガモ(けっこう真剣に水をかいています)

 しかし、コガモより少し大きい程度の小さな体ですので、なかなかこれらのカモの中に入って餌を奪うということもできない様子でした。 マガモと大きさを比較するために、下の写真を載せておきます。

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 また、写真の水の色が濁っています。 これは古墳の護岸工事が入っているためで、これもここにいるカモたちにとって少し心配な要素です。

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2009年1月13日 (火)

カモたちの集まる場所

 大阪平野は瀬戸内式気候ですので、特に河川の少ない南部には、たくさんのため池があります。
 ため池の作り方は、丘陵地であれば地形を利用して、谷筋をせき止める等でも作れるのですが、平地のど真ん中だと、掘るしか方法がありません。 この掘った土をどうするか、昔はダンプカーで運ぶわけにもいかず、池の中央を残して掘り、残した場所に掘った土を積み上げて島になったような池がたくさん見られます。 これらの池は、一見堀を伴った古墳にも似ています。
 そして、大阪平野には、堀をもった大小さまざまな古墳も見られます。
 このような堀に囲まれたような小島または古墳は、カモたちにとって都合のいい場所になります。
 カモたちの夜寝る場所は、種類にも寄りますが、水面に浮いて寝るとは限りません。 水面は野犬などに襲われる心配はありませんが、眠っているうちに風などに吹かれて岸に近づいてしまうこともあるでしょう。 それよりも堀に守られた島の方が安心です。 堀が動物の侵入を防いでくれますし、木の茂みの下に潜り込めばタカなどからも姿を隠してくれます。 とにかく、安心できることが分かれば水面に浮いて寝ることもするでしょうが、その土地に不案内なカモが降り立つ場所としては、安心できるであろう場所がある所が好まれるのでしょう。

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    古墳の木の陰で憩うオシドリ

 今、大阪平野では、そんな池や古墳の多くが、人家に囲まれたかたちで存在しています。 人とカモとの距離が縮まりました。
 カモたちにとって、町の人間は、いったん慣れてしまうと味方です。 山中では鉄砲で撃たれるかもしれませんが、町の人間は餌はくれるし、危害を加えようとしません。
 最初に人に慣れたのは、パンなどの水に浮く餌を好むヒドリガモオナガガモなどの水面採餌ガモだったでしょう。 そんなカモたちを見て、最近では、キンクロハジロホシハジロなどの潜水ガモも、人の与える餌を食べるようになってきている場所が増えてきました。
 鳥の文化も広がるようです。 ある池で人から餌をもらっていたカモが別の池へ行き、そこでも人を恐れない。 そんなカモを見て人は餌を与える。 そんな餌をもらうカモを見て、他のカモも餌をもらうことを学習する・・・
 そんな餌をもらうカモたちを見て、そんなに個体数の多くない種類のカモも、その餌をもらうグループに加わりつつあるようです。 次回から、そんなカモとして、トモエガモとヨシガモを順次記事にしていきたいと思います。

(以下1月17日追記)
 下は餌を与える人の多い古墳のひとつです。 朝でまだ人影も無く、餌をもらえると思ったのか、一斉にカメラを構える私の方へ泳いできました。 この中にトモエガモも混じっているはずです。

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2009年1月11日 (日)

カンムリカイツブリ

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 大阪狭山市にある狭山池にカンムリカイツブリを見に行ってきました。
 ここ数年は、狭山池には毎年11月頃に来て3月頃までいるようです。 今年も2ヶ所に計十数羽がいましたが、いずれも岸からは遠い場所で、私のレンズではこの程度にしか撮れません。

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 カンムリカイツブリは、カイツブリと同じカイツブリ科に分類されていますが、カイツブリよりはかなり大きく、日本に渡来するカイツブリの仲間ではいちばん大きい種類ですし、体型もスマートです。
 写真は冬羽で、夏羽では頬が赤褐色になります。 3月になれは夏羽に変化すると思うのですが、その時までいてくれるでしょうか?

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2009年1月 9日 (金)

ホシハジロの採餌

 カモは採餌方法から2種類に分類されます。 1つは水面近くの餌を採り、体が完全に見えなくなるまで潜ることは殆ど無い水面採餌ガモ、他の1つは深く潜って餌を採る潜水ガモです。
 ホシハジロは潜水ガモです。

 視線がバッチリ合いました。 「餌採りするから見ていてくれる?」と言わんばかり。
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 まっすぐ下に向かっていることは、水面の様子からも分かります。

 '08年2月20日のこのブログで、堺市のニサンザイ古墳にたくさんいるホシハジロは、人が餌を投げ与えるものですから、それに慣れてしまって、めんどうな潜ることをあまりしなくなってしまったことを、紹介しました。
 でも、1月4日に堺市の大泉緑地で見たホシハジロは違いました。 まだ野性味を失っておらず、盛んに潜水を繰り返していました。 それも、適度に人に慣れていて、そんなに離れていないところでも潜水を見せてくれます。
 人に頼らず、自分で餌を採ろうと努力している姿は、見ていてほほえましいものです。

 (約10秒後)浮上して
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 「採れなかった・・・」と、心なしか暗い表情
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 でも気を取り直して、
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①へもどる

 数回に一度は水中から何かを採ってきて、水面で食べていました。 下の写真は何を食べているのか、もしかしたらハスの種子かもしれません。

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2009年1月 7日 (水)

葵祭のフタバアオイ(新聞記事から)

 このブログの'08年5月5日で、金剛山のフタバアオイのことを記事にしました。 そして、その記事の中で葵祭のことに触れ、コメントでも葵祭の事や徳川家との関係などについての意見を出し合いました。
 昨日('09年1月6日)の毎日新聞(地方版の社会面?)に、その葵祭に使用するフタバアオイについての記事が載っていました。 それによると、葵祭では1万本余りのフタバアオイが使われるのだそうですが、そのフタバアオイは上賀茂神社の境内に群生していたものを使っていたのですが、最近は姿を消してしまったので、近郊の山林で採取しているとのことです。 ここ数年は地元の人たちや小学生らにフタバアオイの栽培を依頼し、境内に移植する試みも始まっているようです。
 記事は「ふるさと納税制度」を活用して寄付をしてもらうことを条件に、フタバアオイのオーナーになってもらい、栽培してもらう事で葵祭に参加する感動を味わってもらう取り組みを紹介しています。
 それにしても、長い歴史を持つ葵祭のフタバアオイがなぜ近年になって不足してきたのでしょうか。 祭の規模が大きくなって、使うフタバアオイの量が増えたのでしょうか。 それともフタバアオイが育つ環境に変化が起きているのでしょうか。

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 上は'08年5月17日に金剛山で撮影したフタバアオイです。 上記('08年5月5日)の記事の後に撮った写真ですので、ここに載せておきます。 徳川家の「葵の御紋」はこれを図案化したものであることが納得できます。
 下は同じ日に撮った花の断面です。 花柱は柱状に合生しています。 雌性先熟の花で、オシベはまだ花粉を出していません。 この後花柱に沿ってまっすぐに伸び、外側に花粉を出していきます。

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※ わんちゃんの'08年葵祭取材記→[葵祭~フタバアオイ~

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2009年1月 5日 (月)

シメ

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 冬は鳥、お正月休み最後の4日、堺市の大泉緑地に行ってきましたので、そこで見た鳥を何回かに分けて紹介していくことにします。
 シメはスズメ目アトリ科に分類されています。 繁殖は本州中部以北ですが、冬鳥として大阪付近でもよく見ることができます。
 主食はムクノキやエノキなどの種子で、太い嘴(くちばし)で種子を割って中身を食べますので、植物にとっては種子散布に役立たない鳥です。 この蝋(ろう)でできたような色の太い嘴が目立つことから、蝋嘴鳥(ろうしょうちょう)とも呼ばれています。
 名前の由来は、室町時代の書物に出ているようで、鳴き声の「シ」と小鳥を表現する接尾語の「メ」で「シメ」だそうです。
 横から見ると、暗褐色の背中や青黒色の風切羽など、そこそこの色彩を持っているのですが、腹側からだと喉が黒いことしか分かりませんね。 写真のシメはメスですが、オスはこちらに載せています。

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 大泉緑地へ行ったのは、11月からいるというオオタカが一番の目的だったのですが、そこにおられたバーダーさんによると、オオタカはここ数日はいないようだとのことでした。 池にはオオバン、ホシハジロ、ユリカモメ、カワウ、カイツブリなどがたくさんいました。
 帰りにニサンザイ古墳にオシドリ目当てに行ったのですが、オシドリも見たのは2羽だけ、それもすぐに水面に垂れ下がった木の陰に隠れてしまいました。 ホシハジロ、ハシビロガモ、マガモ、カイツブリなどはたくさんいました。

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2009年1月 3日 (土)

冬に咲くラベンダー

 ラベンダーオイルに含まれる香り成分には、精神を和らげる効果があります。 また、防虫、殺菌などにも効果があるとされています。
 ラベンダーの名前は、その属名の Lavandula からきていますが、Lavandula は「洗う」という意味のラテン語に由来しています。 これは、ローマ人達が入浴や洗濯の際にラベンダーを湯や水に入れ、その香りを利用したためだと言われています。
 ローマ時代の後もラベンダーは栽培され続け、ヨーロッパ各地で盛んに品種改良が行われました。 そのため、もともと園芸的には学名などは軽視される傾向があるうえに、分類的には同一種でも産地により精油の成分構成が異なり、実用上それらを区別するために名前をつけますので、学名や品種名はかなり混乱しましたが、とにかくたくさんの種類ができました。
 日本でも香料の原料として栽培されていましたが、筒井康隆の小説『時をかける少女』で一躍有名になり、観賞用としての品種改良も盛んになりました。 その結果、ラベンダーはもともと夏に雨が少ない地中海性気候が原産地で、夏の高温多湿には弱かったのですが、耐寒・耐暑性に優れた四季咲き性のものもできています。
 写真のラベンダーもそのようなもので、この時期でも花が咲いていました。

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 植物の体の栄養分の生産・消費の観点からすると、花を咲かせることは栄養分の消費です。 花の咲かせ方の違いは、光合成で生産した物質の使い方の違いです。 ダラダラと咲く四季咲き性のラベンダーの花は、ある時期に短期間に咲く、例えば北海道の美瑛や富良野のラベンダー畑に比較すると、「一面に咲く」という見事さは期待できません。 でも、狭い家庭の庭で咲く一輪の花をマクロレンズを通して見た美しさでは負けません。
 写真のラベンダーは、デンタータラベンダーだと思いますが、紫色の葉のような形をした苞と、同じく紫色の花冠が5裂した筒状花が見えます。 上に書いたように、ラベンダーには多くの種類があり、苞が発達したものとそうでないものとでは、全く別の植物のように見えます。
 デンタータラベンダーは、葉の鋸歯が深いのも特徴です。 植物全体の印象としては、地中海性気候の夏の乾燥に対する防御対策をいろいろ工夫しているように見えます。

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2009年1月 1日 (木)

迎春

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 本年もよろしくお願いいたします。

 今、このブログの姉妹ブログ「そよ風に乗って」では、石垣島や西表島の植物や昆虫などをシリーズで記事にしています。 こちらへもどうぞお越しいただいて、寒い季節に暖かい所の花や虫たちでお楽しみください。

 上の写真も、石垣島で撮った黒毛和牛です。 こちらへ向かって来ているのが分かりますか?
 怖かった・・・

 というのはウシ・・・じゃなくウソで、じつはこの牛、綱でつながれていたのですが、その綱を画像処理で消しています。

【写真加工に使ったソフト】
 JTrim(画像レタッチ・加工ソフト:フリー)
 Pixia(ペイントソフト:フリー)
【フォント】
 グレイグラフィックスMike(フリーフォント)

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