ホテイアオイの脅威
下の写真の池は、約1年前の今年の1月3日に記事にした池です。 その時の写真でも、ホテイアオイの丸い浮き袋などが写っていますが、このホテイアオイが冬の寒さに耐え、一部が生き残ったようです。
そのホテイアオイが夏の間に増殖を続け、秋には池の水面を完全に覆ってしまい、水鳥たちの泳ぐ場所がなくなってしまいました。
ホテイアオイは1シーズンで1,000~1,500倍に増殖するといわれています。 このすごい増殖力のため、ホテイアオイは日本以外でもあちこちで害をもたらしています。 IUCN(International Union for Conservation of Nature and Natural Resources : 国際自然保護連合)が選んだ「世界の外来侵入種ワースト100」の中にも、浮水植物としては唯一ホテイアオイが選ばれています。
これから寒くなれば、ホテイアオイは枯れて水没していくのですが、水鳥たちが泳ぐこともできない状況が続く中で待ってはおれないと、この池でも近所の人がボランティアでホテイアオイを陸に揚げておられました。 どうにか確保できた水面で、バンやヒドリガモが泳いでいます(下の写真)。
下は積み上げられたホテイアオイです。 ホテイアオイは極めて多量の水分を含有するため、焼却も難しく運搬もたいへんで、このホテイアオイはどのように処分されるのか・・・
ホテイアオイも、このすごい増殖力をうまく利用すれば、有用植物になるはずです。 増殖時には水中の窒素成分などをどんどん吸収しますから、そのホテイアオイを陸に揚げて植物体をうまく利用することができれば、水質浄化にも役立ちます。 しかし、その利用方法が見つかっていないのが現状です。
※ ホテイアオイの花の様子などについてはこちらで記事にしています。
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コメント
ホテイアオイは偉い厄介者なんですね
奈良の本薬師寺はホテイアオイの水田で有名です
やはりボランティアの方達が面倒見てはるようです
増殖OKの上手い利用方法が見つかればいいのにね真夏にこの花の写真を撮りに行ったことがありました
投稿: わんちゃん | 2008年12月25日 (木) 16時04分
ホテイアオイの花は、特に浅い所で根が土の中に伸びると、花が多くなり、ほんとうにきれいなのですが・・・
投稿: そよかぜ | 2008年12月26日 (金) 08時16分
こんにちは。
ホテイアオイの花は綺麗なのに、増え過ぎるとこんなことになってしまうんですね。本当に、上手く使い道を考えてあげたいものです。
投稿: 多摩NTの住人 | 2008年12月27日 (土) 09時52分
餡氏のブログ「鳥べえ虫べえ」には、ヒドリガモがホテイアオイの葉を食べている写真と記事があります。この池にも冬鳥としてヒドリガモが来るのですが、夏に増えてしまったホテイアオイにはどうしようもない様子です。
投稿: そよかぜ | 2008年12月27日 (土) 17時35分