ニトベエダシャク
秋が深まるにつれて虫たちの姿も次第に少なくなってきました。 でも、ガの仲間には、冬尺をはじめとして、寒い頃に発生する種類も少なくありません。 ニトベエダシャクもそのうちの一種で、成虫は11月に現れます。 ちなみにこの後は、卵で越冬し、春に幼虫になり若葉を食べて育ち、6月に土に潜って蛹化し、11月までサナギのままで過ごします。
上の写真は、11月23日にメタセコイアの幹にとまっていたものです。 真正面から撮っているのですが、ニトベエダシャクはいつもこのように体を丸めていて、眼は窪んだ部分の奥にあります。 触角もフサフサした毛の中につっこんでいて、見えません。
顔が見たいのでつついてみると、下にパタパタと飛び降りて枯葉につかまりました。 触角は出したものの、頭部はやはり下に曲げたままです(下の写真)。
ちょうど成虫の発生時期で、同じ日に別の場所でもニトベエダシャクを見つけました。 下は上とは別の個体です。 画像処理で周辺を消してみました。
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コメント
豪華な毛皮の襟巻き
暑い夏の間は土の中で過ごし冬になりかけの頃現れるのでは理にかなってますね・・・・
冬尺とニトベエダシャク
尺とシャクが同じように思います、お仲間?
投稿: わんちゃん | 2008年11月25日 (火) 11時21分
なるほど、「襟巻き」ですね。
冬尺とニトベエダシャク、どちらもシャクガの仲間という点では同じです。
シャクガの仲間について:
シャクガの仲間(シャクガ科)はたいへん種類も多く、形態もいろいろですので、さらに細かく、カバシャク亜科、エダシャク亜科、ホシシャク亜科、フトシャク亜科、フユシャク亜科、ホソシャク亜科、アオシャク亜科、ヒメシャク亜科、ナミシャク亜科に分類されます。
「冬尺」とは、冬(晩秋~早春)に成虫が発生するシャクガの仲間のことで、雌の翅が退化していることが特徴です。日本には36種が知られています。
上にも「フユシャク亜科」がありますが、フユシャク亜科の蛾=冬尺ではないことに注意が必要で、前者は形質を基にした分類の名称、後者は生活のしかたからの名称です。
冬尺36種には、フユシャク亜科14種、ナミシャク亜科7種、エダシャク亜科15種の蛾がいます。
投稿: そよかぜ | 2008年11月26日 (水) 07時12分
シャクガの仲間について・・・・
たくさんあって、ほぉ~~へぇ~~
その後、目が点・・・・・・
投稿: わんちゃん | 2008年11月26日 (水) 11時06分
昨日三ツ割池近くの道路高架下で出会いました
気を良く見てみると 虫たちが集団越冬していました
投稿: tumumasi | 2008年11月27日 (木) 09時07分
ニトベエダシャクの3枚目の写真はそこで写したものです。
ヨコヅナサシガメも集結しだしていますし、虫たちも冬モードですね。
投稿: そよかぜ | 2008年11月28日 (金) 00時36分