ガンクビソウ
岩湧山の林道脇に咲いていたガンクビソウです。 ガンクビソウは、このような森林の道沿いや倒木跡など、明るい場所に生育する多年草です。 花期は夏から秋、枝先に1つずつ下向きの頭花をつけます。 名前の由来は、この下向きにつく頭花の様子を、煙管(キセル)の雁首(下の)に見立てたものですが、刻みタバコも煙管も身近なところから無くなってしまいました。
下の写真は頭花(=頭状花序:たくさんの花の集まり)を拡大したものです。 舌状花はありませんし、筒状花の花冠も小さくて目立ちません。 下の頭花では、花粉が押し出されて出てくる雄性期は既に終わり、ちょうど雌性期のさかり、メシベの二又に分かれた柱頭がズラリと並んでいます。
雁首(がんくび)とは煙管の先のタバコをつめる部分で、鳥のガンの頭に似ているところからでしょう。 またそこから転じて、私たちの「頭」を乱暴に言う言葉としても使われます。 無能な者ばかりが揃う様子を、「これだけの雁首を揃えながら・・・」などと使います。
ホームページ「キセルの街だった新潟県・燕市」に、キセルの種類や各部の名称などが載っていますので、リンクを張っておきます。
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コメント
キセルで刻みタバコを詰める所が雁首って初めて知りました。子供の頃、田舎に帰ったら祖父がキセルで美味しそうに吸っていたのを飽きもせず見ていたんです。何回も刻みタバコを詰めなおして吸う…あんなもんが美味しいのかな?と思ったものでした。雁首を教えていただいて刻みタバコを詰めていたのを思い出してお花をじっと見直しました。ナルホド…
投稿: わんちゃん | 2008年11月13日 (木) 11時05分
葉を全部取ってしまえば、ますますキセルに似てきます。刻みタバコに火までついていて黄色く輝いています。
投稿: そよかぜ | 2008年11月13日 (木) 23時18分