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2008年10月 6日 (月)

タコノアシ

 タコノアシは、茎の頂に放射状に数本に分かれてついている総状花序を、蛸の足の様子に見立てたもので、白い花が、中央が白い蛸の足の吸盤のように見えます。 ツボミのある頃は花序の先端がカールして、より一層蛸の足の様子に似ています。
 10月4日に六甲高山植物園に作られた湿地で見たタコノアシは、残念ながら花は終わっていて、白かったメシベも緑になって膨らみ、果実の成熟に向かっていました。 もう少し時期が遅いと、植物全体が赤くなって“ゆでダコ”が見られるのですが、これには早すぎ、中途半端な時期ではありますが、それでも「蛸の足」のネーミングのうまさには納得できます。

Takonoasi081004_2

 まだ少し白っぽさの残っている“吸盤”を拡大してみると(下の写真)、メシベは5本、オシベはメシベの間に1本ずつと、メシベに重なるように5本、計10本あります。 メシベが果実の成熟に向けて大きくなってきていますので、相対的にオシベは小さく見えます。 花弁はもともとありません。

Takonoasi081004_1

 タコノアシは河川敷や河口域の湿地、水田の周辺などに生育していましたが、環境の変化で少なくなってしまいました。 私も以前、奈良県の吉野川流域で見たことがありますが、今も残っているかどうか・・・
 タコノアシは、かつてはベンケイソウ科に分類されていましたが、その後、胚の発生の様子や含有物質の研究などから、ユキノシタ科に分類する意見が強まりました。 しかし、蒴果の先端が帽子状に脱落するなどユキノシタ科には見られない特徴もあり、DNA解析の結果も踏まえ、新しいAPG植物分類体系では、「タコノアシ科」を独立させています。 タコノアシは分類学的にもおもしろい植物です。

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コメント

”ゆでダコ”
紅葉するってことでしょうか?

そよかぜさんが吉野川でご覧になったのは
”ゆでダコ”??

投稿: わんちゃん | 2008年10月 7日 (火) 22時51分

紅葉ではなく、「紅茎」です。記事の写真でも少しだけ茎が赤くなってきています。
私が吉野川で見たのは、まだ緑の状態でした。“青二才ダコ”でしょうか。

投稿: そよかぜ | 2008年10月 8日 (水) 06時55分

おはようございます♪
タコノアシ、おもしろい名前なので見てみたい植物のひとつです
ゆでだこ状態になるんですか
それは愉快そう
想像の膨らむ名前をつけると興味も湧きます
名前の付け方も大切ですね


投稿: エフ | 2008年10月 9日 (木) 09時29分

“ゆでダコ”の写真も撮りたいのですが、11月にもう一度六甲高山植物園に行っても、他にはあまり花も期待できないし・・・

投稿: そよかぜ | 2008年10月10日 (金) 00時17分

こんにちは。
タコノアシとは言い得て妙ですね。どこにでもあるんでしょうか。実物を見てみたいです。

投稿: 多摩NTの住人 | 2008年10月11日 (土) 10時56分

記事にも書きましたように、タコノアシは水田の周辺など広く分布していた植物でしたが、少なくなった原因として、セイタカアワダチソウの好む環境と似ていて、追いやられたとも考えられています。
本来湿地の植物ですので、粘土質の多い大阪付近と関東ローム層が中心のそちらとはかなり条件が違うかもしれませんね。

投稿: そよかぜ | 2008年10月11日 (土) 20時28分

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