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2008年9月 4日 (木)

ツリガネニンジン・ソバナ

Turiganeninjin_1

 谷筋を利用した段々畑の畦にツリガネニンジンが咲いていました。
 ツリガネニンジンは昔から人々に慕われていた植物です。 長野県の里謡で「山でうまいのはオケラにトトキ、里でうまいのはウリ、ナスビ」とうたわれているトトキとは、韓国朝鮮語から来ており、ツリガネニンジンのことです。 春の新芽を天ぷらや和え物に、蕾や花は酢の物などにされます。
 ツリガネニンジンの「ニンジン」も、根が朝鮮人参に似ているからで、その根は漢名を「沙参(しゃじん)」といい、せき止めの漢方薬の原料とされています。

Turiganeninjin_2

 ツリガネニンジンはキキョウ科に分類されます。 花のつくりはキキョウの花を細長くしたようで、自家受粉を避ける仕組みもキキョウの場合とよく似ています。
 下は、蜜を盗むためでしょうか、ちょうど花冠の片面がかじられてなくなっている花があり、内部がよく見えています。 オシベの根元が広がっているところなども、キキョウの花とよく似ています。

Turiganeninjin_3

 ツリガネニンジンとよく似た植物に、やはりキキョウ科のソバナがあります。 下は六甲高山植物園で撮ったソバナで、花はよく似ていますが、ツリガネニンジンの葉の付き方は輪生であるのに対し、ソバナの葉の付き方は互生であり、花の付き方にもそのような傾向がみられます。

Sobana080809_1

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草1 合弁花」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
花姿可憐ですね。どちらも大好きな花です。
ツリガネニンジンとソバナ、いつも区別に悩んでいたのですが、葉っぱで簡単に見分けられるのですね!花筒が広がり加減なのがソバナと勝手に決めていたのですが、今度から迷わずに済みそうです。
もっともなんとかシャジンというのもいっぱいあって、どちらかというわけにも行きそうもありませんが。

投稿: ひとえ | 2008年9月 4日 (木) 15時22分

大阪付近でよく見ることのできるツリガネニンジンとソバナについて書きましたが、おっしゃるように、シャジンの仲間は日本には15種ほどあって、みんなよく似ています。
みんなかわいい花ですが、私にとっては、大阪を離れてシャジンの仲間を見たら要注意です。
記事に書いたように、漢方ではシャジンは根ですが、この仲間の中国名が沙参(しゃじん)ですから、もちろんツリガネニンジンもソバナも「シャジン」だということになります。

投稿: そよかぜ | 2008年9月 4日 (木) 21時07分

maiasa no sannpode mikakeru turiganeninnjinn kyonennmadeha takusannnokabuga saiteitanoni
kotoshiha 2kabu hodoshika mikakemasenn kawaikutte sukina ohanadakeni samishiidesu

投稿: wanchan | 2008年9月 5日 (金) 14時09分

おはようございます♪
長崎で見かけるのはサイヨウシャジン
ツリガネニンジンと区別がよくわかりません
花の形がちょっと違うくらい?!
ソバナを見るといろんな絵本の中に出てくる森の中の
下向きの青い花はこれだとひとりで納得してます

投稿: エフ | 2008年9月 6日 (土) 08時27分

シャジンの仲間の花が好きだという人はたいへん多いのですが、わんちゃんもエフさんもそうなんですね。

中国・九州地方に生えるサイヨウシャジン(細葉沙参)の実際に生えているところは見たことは無いのですが、ツリガネニンジンにそっくりなようですね。細葉といっても細い葉も幅の広い葉もあり、花が少し小さく、花冠の先が少しくびれ気味であるくらいの違いのようですね。
でもそれもそのはず、分類的にはツリガネニンジンはサイヨウシャジンの変種という位置づけで、別種じゃないんですから。

投稿: そよかぜ | 2008年9月 6日 (土) 08時47分

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美ヶ原高原の思い出の丘付近で見つけた旬の花たちです。 これからが見ごろのヤマトリカブト ノコンギクかわいらしく沿道に咲いていました ツリガネニンジンももう見納め クサボタンにはおびただしいほどの蝶が群がっていました 長い期間見ることのできるハクサンフウロ 紫系統の花が多くなってきました。 ... [続きを読む]

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